官能小説レビュー 第3回『人妻蟻地獄マンション』

官能小説レビュー『人妻蟻地獄マンション』

引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B0098I4182/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

今回紹介する作品は香山洋一さんの『人妻蟻地獄マンション』です。

タイトルからもわかる通り、少しハード目な内容になります。
ジャンルとしては調教ものでしょうか?
なかなかエロスを刺激させる作品であり、読み応えがあります。
では、早速見ていきましょう。

□登場人物とストーリー

・藤谷香菜子……主人公の女性
・藤谷祐太朗……香菜子の夫
・紺野里沙……香菜子の隣人
・紺野俊之……里沙の夫

主な登場人物は、上記の4名ですが、それ以外にも、商店街の店主である、果物屋や、家具屋などが登場します。

簡単なストーリーを見ていきましょう。
藤谷香菜子は、清楚な感じの人妻なのですが、真正のM女で、徐々に自分のマゾヒズムに目覚めていきます。

そんな香菜子を徐々に調教していくのが、マンションの隣人である紺野俊之であり、俊之はサディストに近いところがあり、妻の里沙を調教して手懐けています。
俊之や里沙の指図によって、ノーパンでミニスカートを穿いたり、お尻の穴を弄られたりと、徐々にM女として目覚めていく香菜子なのですが、夫には内緒にしていました。

しかし、夫の祐太朗は香菜子の異常に気づき、その原因は隣人である俊之ではないかと見抜きます。
そして、俊之から香菜子が調教されている事実を聞くのです。
祐太朗は香菜子が自分以外の男で興奮していると知り、ショックを覚え更に怒ります。
香菜子を調教して自分のものにしようとするのです。

しかし、祐太朗はそれができません。
なぜなら、彼は真正のM女である香菜子を調教するためのサディズムがなく、反対にM男だったのです。

これを見抜いた俊之に夫婦で一緒に調教され、性の海に飲まれていくという内容です。

□セックスの描写がない作品

調教の作品になるのですが、セックスの描写はほとんどありません。
主人公の香菜子のセックス描写はなく、隣人の里沙の描写が少しある程度です。
その代わりに、ノーパンでミニスカートを穿き、商店街を歩くシーンや、アナルを調教供されて、徐々に目覚めていくシーンなどに重きが置かれています。

特に調教され、徐々にマゾヒズムに目覚めていく香菜子の描写は素晴らしく、興奮させてくれるのです。
作中では、ローターを秘部に入れて、さらにノーパンで街を歩くシーンがあるのですが、かなりリアリズムを感じさせて、エロティシズム全開の描写が続きます。
日々エスカレートしていく調教にも、香菜子は順応に反応し、次第に貞淑な体が乱れ、崩れ去っていきます。

セックス描写が少なく、ここまでエロさを追求できるのは、著者の香山洋一さんの技術が高いからでしょう。

□最後の展開が秀逸

この作品では、香菜子が主人公であり、調教されていくところに魅力があります。
普通の作品ですと、彼女の旦那である祐太朗が一緒になって調教していくという内容になりそうなのですが、実は違っています。

確かに祐太朗は香菜子を調教してやろうと、色々試すのですが、いつも寸前のところで萎えてしまうのです。
これがなぜなのか? 本人である祐太朗はわかりません。
しかし、見抜いていた人物がいます。それがこの物語の黒幕でもある俊之です。

俊之は祐太朗がサディストではなく、マゾであると見抜いており、それの弱点を突き、祐太朗と香菜子を取り込み調教しようとします。
祐太朗も最後は、自分のマゾヒズムを認め、夫婦で調教に身を委ねていきます。

俊之は言います。

「人間って、かなり強度なサディストやマゾ以外は、誰でも多かれ少なかれSっ気もMっ気も持っていると思うんです」

P223より

確かにこれは的を射ているのではないでしょうか?

□調教系作品の中では完成度が高い

今回は「人妻蟻地獄マンション」を紹介しました。
どちらかと言うと、S向けの作品なのかな?という感じもしますが、恐らくMっ気がある方でも楽しめると思います。

SとMの両方がバランスよく描けており、満足度は高いはずです。
登場人物の話し方が少し古いというか、貴族的なのですが、それを除けば、非常に完成度が高い作品ではないかと感じられます。
コンパクトにまとまっている形なので、調教系に作品を読みたい方にはおすすめできます。
ぜひ、参考にしてみてください。





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