短編官能小説『時間よ止まれ② 浜田将司のケース』

短編官能小説『時間よ止まれ② 浜田将司のケース』

「この企画書。全然ダメよ、やり直し」

「え、でも言われたところはちゃんと直しましたけど」

「言われたところだけ直しても意味がないのよ、もっと良くしないと。とにかくやり直し」

(糞! なで俺ばっかり)

テキスタイル会社に勤める浜田将司は、たった今新作のテキスタイル生地の企画書を出して、上司である住友真裕美にダメ出しをされていた。

既に何度も企画書を提出している。

なのに、真由美は全く納得しないのである。

今回も言われた箇所はすべて直した。なのに、やり直し……。

ついていない。

 

将司はむしゃくしゃしながら、休憩時間にコンビニへ行き、そこでコーヒーを購入した。

その際、後ろに並んでいた老人が目に入った。

じっと、コチラを見つめている。知り合いだっただろうか?

「あの、何か用ですか?」

と、将司は尋ねた。

すると老人は、にこにこと笑みを浮かべながら、

「青年。コーヒーを一杯ご馳走してくれんかね?」

「は?」

「いいから。頼むよ」

なんだか変な老人に絡まれてしまった。

あまり時間を無駄にしたくない。まぁ一杯ならいいだろう。

そう考えた将司は、コーヒーを一杯ご馳走でした。

すると、老人は古びた紺色のジャケットのポケットから、何やら取り出した。

それは、懐中時計のような代物であった。

「青年、お礼にこれをあげよう」

「なんです? それ?」

「時を止める時計……。そう言えばわかりやすいだろう」

「はぁ……」

やっぱり変な老人だ。

時を止めるなんて、正気の沙汰ではない。

しかし、強引にくれるというので、将司はその時計を貰っておいた。

 

会社に戻り、企画書を練り直す。

その際、ふと真由美を見つめる。

将司の勤める会社は、零細企業であり、社員が4人しかいない。

社長、真由美、将司、パートのおばさん。この4人である。

社長は大抵で外回りに行っているし、真由美も仕事をしている。

真由美は現在三十歳になる女性であるが、結婚はしておらず、彼氏もいないようであった。

売れ残った独身と、悪い言い方をすればできるかもしれないが、真由美はルックスもよく、さらにスタイルも抜群なので、どうしてモテないのか不思議なくらいだ。

きっと、性格が死んでいるのだろう。

だから、企画書も何度もやり直させるのだ。

真由美は、シックなグレーのパンツスーツを着て、さながらできるキャリアウーマンという風体である。髪の毛は肩まで伸びたセミロングで、淡く茶色に染まっている。キレイなストレートヘアーであり、近づくと良い香りが漂う。

(黙っていればキレイなのに)

と、不満そうに将司は思う。

確かに真由美は美しい。見惚れてしまうくらいだ。

以前は彼女に憧れた時期もあった。しかし今は違う。恨みばかりが募る。

「浜田君、やり直した企画書できたかしら?」

「後少しですよ」

「今日中に仕上げてよね。後がつかえているんだから」

「わかってますよ。すぐやります」

「ならこっちを見ていないでさっさとやる。いいわね」

見ているのをバレていたらしい。少し恥ずかしくなりながら、将司は仕事に勤しんだ。

 

そんな中、ふと老人にもらった時計を思い出した。

このままでは企画書は出来上がらない。時間さえ止まれば……。

(まさかな)

時計を取り出し、よく吟味する。

古びた銀色の懐中時計のようだが、全く動いていない。

壊れているのだろうか? 上方部分に突起状のボタンがあり、押せるようになっている。

試しに、将司はボタンを押してみた。

すると、何か異様な空気が広がったような気がする。

将司の職場は絶えずFMラジオが流れているが、不意にその音が止まったのである。

「あれ、ラジオ壊れたんすかね?」

と、将司が言うが、真由美は反応しない。

「真由美さん、聞いてますか?」

依然として反応しない。よく見ると、パソコンを見つめたまま固まっている。

(あれ、どうしたんだろう)

気になった将司は立ち上がり、真由美のそばに寄った。

そして、彼女の前で手を振ってみた。

……。全く反応がない。

「嘘だろ、ホントに時が止まってる」

そう、懐中時計の力で時が止まったのである。

どうするべきか迷った将司に悪魔の囁きが聞こえ始める。

時が止まり、その中で動けるのは自分だけだ。

なら、真由美に悪戯しても全く問題ないのではないか?

試しに、真由美の髪の毛に触れてみる。

やはり反応はない。

気を良くした将司は、真由美を応接室まで連れていき、そこでジャケットを脱がした。

ブラウスをパンツスタイルになった真由美はどこまでもスタイルがいい。

(服、脱がすか……)

そう考えてから動きは早かった。

アッという間に、ブラウスとパンツを脱がし、下着姿にした。

真由美の下着がベージュのあまり色気のないもので、なんだかがっくりとしてしまった。

「おばさんぽい下着だな。もっとセクシーなのをつければいいのに」

誰に言うでもなく、そんな風に呟く将司。

彼は続けてブラのホックを外し、真由美の胸を見てみることにした。

真由美は三十歳を過ぎているが、全く胸は垂れていなかった。

それほど大きくないから、垂れる心配がないのだろう。むしろ、重力に逆らいツンと上を向いている。乳首の色もキレイな褐色で、繊細な印象があった。

(胸も綺麗なんだ)

将司は深く感動した。

そして、恐るおそる胸に触れ、軽く揉んでみた。

当然であるが、無反応である。

反応がないのはつまらないが、それでも楽しめる。将司も服を脱ぎ始めた。

そして全裸になると、勃起したペニスを真由美の谷間に挟んだりしてHなプレイを楽しんだ。

胸を堪能すると、自ずと視線は下半身に向かう。

(真由美さんのあそこってどんな感じなんだろう)

興味は尽きない。

そこで、将司はベージュのパンティを下ろしてみることにした。

なんだか禁忌を犯しているような気分になるが、興味の方が上回り、手は止まらなかった。

真由美のあそこは、一言で言えば綺麗であった。

恥毛はしっかり整えられており、Vラインはキレイになっていた。

将司は応接室のソファの上に真由美を寝かせ、その後足を広げてみた。

女性器が開き、あそこがくっきりと見える。

小陰唇を開きながらサーモンピンクの膣口に顔を近づけ、ニオイを嗅いでみる。

馨しい女臭が漂ってくる。

(なんて香りなんだ)

興奮させる匂いが将司を包み込んでいく。

クンニリングスをして、あそこをベトベトにしていくと、彼はそれだけでは止まらなかった。

あそこにペニスを挿れたい。そんな風に思ったのである。

(時が止まっているんだ。問題ないだろう)

将司は、勃起したペニスを真由美のあそこに挿れた。

温かい、それでいて、ぬめぬめと濡れている。

どうやら、時が止まっても濡れるらしい。これは都合がいい。

正常位でペニスを挿れ、必死に腰を動かす。

セックスをしても、全く声が出ないのが不満だが、これは復讐でもある。

いつも自分を虐げる真由美を征服しているのだ。そう考えると、ますます興奮して、腰の動きは早くなる。

通常の正常位から、ややまんぐり返しに近い形にして、突きさすようにペニスを動かす。気持ちよさはすさまじく、どんどんと我慢汁が溢れてくる。

「く、あ、気持ちいい」

思わず声が漏れる。

正常位で腰を動かしながら、姿勢をやや前景にさせて、胸を揉みしだく。さらに強引にキスをして舌を絡ませていく。真由美の唾液はどこか甘みがあって、堪らない味がするのだ。

今度は、足をクロスさせ、高く上げてみた。

何かこう締まりがよくなったように感じ、ますます官能の海へと誘っていく。

「もっと気持ちよくなりたいな」

そう考えた将司は、真由美を正常位からバック体勢にして、後ろから突き始めた。

激しく腰をふり、獣さながらの動きでピストンを展開する。

征服しているという感覚が沸き起こり、真由美の柔らかいヒップを何度も叩き、さらに奥までペニスを挿入していく。

(どうだ、真由美気持ちいいか?)

心の中で問うが、真由美の反応はない。

これでは人形を抱いているような気分になる。

しかし、文句は言えないだろう。

さらに将司は過激になっていく、真由美を立たせて立ちバックで挿入すると、足を上げたり、両腕を持ったりして、徐々に体位を変えていく。

恐ろしいスピードでピストンを続ける将司。

やがて、オルガスムスを感じ始める。

(真由美、イキそうだ。中に出したい。いいか?)

真由美は全く無反応。

「け、つまらないな、中に出してやる!」

ペニスが一気に気持ちよくなり、将司は大量の精子を放出した。

びゅるびゅるどぴゅ

しばらく膣内に精子を放出、真由美の体に崩れ落ち、体力が回復したら、ペニスを引き抜いた。すると、どろりと白い液体が、膣口からあふれ出した。将司は膣内に指を挿れ、注ぎ込んだ精液を掻き出していく。

(中出しは不味かったかな?)

少し反省したが、膣内をキレイにした後、しっかりと真由美に服を着せて、そのまま何事もなかったかのように、仕事に戻った。

依然として時は止まったままだ。

この間に仕事を終わらせて、その後時を動かせばいい。

 

そう思い、作業をしていると、不意に会社のトビラが開いた。

あまりの展開に驚くと、目の前には時計を渡した老人が立っていた。

「あ、あなたは」

「実に残念だ。君は素晴らしい人間だと思ったのに。如何わしい目的で時計を使ったね」

「そ、それは」

「返してもらおう。二度と時は止めらない」

いつの間にか、時計がなくなっていた。

さらに、老人は消えている。

次の瞬間、真由美の声が飛んでくる。

「浜田君、企画書できた? 早くして頂戴」

企画書はできていない。

(今日は残業だな……)

そんな風に感じながら、将司は先程のセックスを反芻するのであった――。

 

〈了〉


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