短編官能小説『邂逅』

短編官能小説『邂逅』

原拓美は今、ホテルの一室にいた。

それも女性と一緒に……。

女性の中は水島志保。

拓美の大学時代彼女であった。

しかし、ある事情があって別れ、既に10年が経っていた。

そんな男女がなぜこうしてホテルにいるのかと言うと理由がある。

少し振り返っていこう。

舞台は数時間前まで遡る――。

 

拓美は現在三十二歳の社会人である。

一般的な企業に営業部に所属し、まずまずの業務成績を収めている。大学を出て仕事を始めたから、社会人になり既に10年の月日が経っていた。

彼の実家は新潟県にある。季節は冬。12月30日であり、年の瀬である。

本日は仕事納めであり、彼は仕事が終わり、荷物をまとめて、そのまま新幹線に乗り、実家のある新潟に向かっていた。

夕暮れの新幹線。帰省客でごった返していた。幸い、指定席が取れたため、席の心配はないが、それでも混雑は凄まじい。どこにこれだけの人がいるのか不思議になるくらいであった。

新幹線が東京駅を出て、上野に到着すると、さらに人が乗ってくる。今のところ、隣は無人だが、車内アナウンスで指定席は完売済みと言っていたから、どこかで乗客が来るのだろう。

上野駅に停車し、人が流れ込んでくると、ある女性が拓美の隣に座った。ダークブラウンの髪の毛は肩まで伸びていて、しっかりと手入れされているのか、非常に美しい。そして、白のダウンコートを羽織り、ボトムはスリムなベージュのパンツであった。足元はヒールのある靴で、さながらファッションモデルように見えた。

女性は荷物を上の荷物棚に置くと、拓美の隣に座った。

やがて、新幹線が上野駅を発車する。

しばらくの間、拓美は窓の外をぼんやり眺めていた。

すると、ある視線を感じる。どうやら、女性がコチラを見ているようだ。

一体なぜなのだろう? 不思議に思い、彼は女性に視線を合わせた。

すると、彼ははっきりと自覚した。

「き、君はもしかして……」

あまりの驚きに、拓美はつい声を出してしまった。

「そういうあなたは、原拓美さんですか?」

「そうです。水島志保さん」

「やっぱり拓君だったんだね。何年ぶりだろう?」

「多分、10年は会っていないだろうね」

10年ぶりに再会した元恋人に、拓美は驚きを覚えていた。

志保は学生時代の頃からスタイルがよかったが、今でもそのスタイルを維持しているらしい。最近、少し太ってきた拓美とは違うようである。

「今、何をしているの?」

と、拓美は尋ねた……。

すると、一瞬ではあるが、間ができた。

「主婦かな……」

「主婦。そうか結婚したのか」

「うん。でももうすぐ主婦も終わり」

「え?」

「離婚するんだ。っていうかね、もう別居しているの。だからこうして一人で実家に帰るのよ」

確かに普通に結婚していれば、旦那の実家に行くなりするだろう。

しかし、今志保は一人で電車に乗っている。

「そうなんだ。子供とかはいないのか?」

「子供はいないよ。お互い忙しくてね」

「なるほど」

「そういう拓君は今何をしているも?」

「俺は普通に働ているよ」

「か、彼女とかいるの?」

……。

「いや、いないんだ。志保と別れてから、一人だけ付き合ったんだけど、上手くいかなくてすぐに別れてしまった。それ以来、ずっと一人だよ。もう、5年以上は一人かな……」

「そ、そうなんだ。そっかぁ……」

そう言うと、志保は安堵したような表情を浮かべた。

「少し突っ込んで聞いていいかな?」

「うん、何?」

「離婚したらどうするんだ? 新潟に戻るのか?」

拓美と志保が付き合った理由の中に、故郷が同じというものがある。二人とも新潟出身なのである。

「わかんない。でも年明けには離婚するから、多分どこかで暮らすと思うけど、まぁ、もう別居しているから、そのまま暮らしてもいいんだけどね。いずれにしても仕事を探さないと駄目だけど」

「そうか。大変だな」

「拓君。今日の夜暇?」

「今日の夜? まぁ暇だけど……」

実家に帰るだけで、特に予定はない。

社会人生活が長くなるにつれて。旧友との関係も疎遠になってしまった。だから実家に帰れば何もせずにダラダラとしているだけなのだ。

「なら、今日一日私に付き合って」

「わかった」

その後、新幹線の中で積もる話をして、新潟駅についた。

新潟駅の周りには、たくさんのホテルがある。その中にはラブホテルもあるのだが、どういうわけか、志保は、ラブホテルに拓美を連れていった。

「おいおい、こんな場所で……一体何を」

慌てて答える拓美であったが、志保は何も言わずに、受付で鍵を受け取り、部屋に案内していく。

ホテルの一室は、とてもキレイであり幻想的であった。

ダブルベッドが置かれ、天井にはプラネタリウムのような模様が描かれている。恐らく電気を消すとキレイに光るのだろう。

「ゴメンね、こんなところに呼んで。迷惑だった?」

「いや、迷惑じゃないよ、でもいいの? 志保はまだ結婚しているんだろう」

「もう離婚するし、旦那も浮気しまくっているし。だから私も最後に浮気してやるんだ。拓君。協力してくれない」

「俺に不倫しろと?」

「うん。こんなこと頼めるの、拓君くらいしかいないから」

拓美は返答に迷った。

しかし、心のどこかで志保を求めていたのは事実だ。

志保と別れ、別の女性と付き合っても上手くいかなかったのは、心のどこかで志保が引っかかっていたからだろう。

「わかった。協力するよ」

「ありがとう。じゃあシャワー浴びてくるね」

そう言い。志保は浴室に消えて行く。

その後、入れ違いで拓美がシャワーに入り、準備は整う。

拓美がシャワーから出ると、バスローブを羽織ってベッドの横になる志保の姿があった。

その姿は、うっとりとするほど美しい。既に30歳を超えているが、全く美貌は衰えていない。むしろ、高まっているように見える。

「志保……」

拓美は後ろから志保を抱きしめる。

そして、バスローブを脱がし、自らも裸になる。

抱き合ったまま、二人は激しいキスを展開した。

10年の溝を埋めるような激しいキス。

そのまま拓美は手を志保の胸に移し、豊満な胸を揉みながら、さらに秘部も刺激していく。「ふぁ、……気持ちいい」

志保の声が漏れる。

彼女のあそこはじんわりと熱を帯びて濡れていた。

(もういいかな……、我慢ができない)

止めどない性欲が拓美を覆い、性的な興奮を高める。

前戯を終えて、拓美は志保を仰向けに寝かせ、足を開いた。

そして自分のペニスを、志保の秘部に合わせて、ゆっくりと挿入していく。

「挿れるよ、志保」

「うん。お願い……きて……」

ペニスは膣内に吸い込まれた。

久しぶりのセックス。

同時に、懐かしさもある。学生時代の思い出が、走馬灯のように蘇る。

この時、二人は確かに青春時代に戻っていた。

「あああん、拓君のち×ぽが私の中に……」

「うぉぉぉ。志保ぉぉ」

正常位であるが、二人は激しく求めあう。

ゆっくりとしたペースではなく、大胆に早く動いていく。まるで獣のようなセックス。お互いの愛情が溢れ出ていくようなセックスであった。

「拓君、もっと突いて、激しく愛してぇ」

そう言う志保は非常に魅力的だった。

やはり、自分には志保しかいない。そんな思いが拓美の中で浮かび上がる。

拓美は懸命に腰を動かし、激しい動きで志保を求めていく。

姿勢を前傾にさせ、胸を揉みながらさらにディープなキスを展開していく。

「ふぐぅ、あん、ふぁ」

絡み合う二人の身体。

結合部分からは愛液が流れでており、それがシーツに染みを作っていた。

貪欲に快楽を求めて、激しいセックスを展開する拓美。

もっと愛したい。

もっと気持ちよくなりたい。

この時間がこのまま止まってくれればいい。

そんな思いが、二人を包み込んでいく。

「あん、すごい、ち×ぽが奥まで当たって、気持ちいいわぁ」

「俺も凄い気持ちいい。昔に戻ったみたいだ」

やがて、拓美は胸にしゃぶりついた。

腰を動かしながら、同時に胸を責める。狂ったように彼はセックスを続けていた。

あまりにペースが速いため、次第に限界を迎え始める。

それほど長く持たないだろう。

「志保。もう駄目だ、どこに出せばいい」

「中に、中に出して。拓君を感じたいの」

「中に出すよ」

「うん、来てぇ思いっきり出してぇ」

「うぉぉぉぉ。イクぅ!」

次の瞬間、勢いよく精液が発射された。

圧倒的なオルガスムスを感じ、二人はエクスタシーを迎えたのである。

 

セックスを終え、二人はベッドの上で横になっていた。

「なぁ一ついいか?」

「何?」

「その、俺たちやり直さないか? 10年のブランクはある。でも、俺にとって志保は大切な人なんだ、それが今わかった」

「拓君……。本当にいいの?」

「うん。やり直そう」

「わかった。じゃあもっといっぱい愛して、今日はいつまで抱いていてほしいの」

「志保……」

その言葉を聞き、拓美は志保に優しくキスをした。

再びペニスが大きくなっていく。

(もう一度しよう)

拓美はそう感じ、志保の秘部にペニスを押し当てていく。

二人は偶然と言う名の運命に導かれ、再び愛が結実したのである――。

 

〈了〉


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