官能小説レビュー 第10回『未亡人 媚肉の調律』

官能小説レビュー 第10回『未亡人 媚肉の調律』

引用元:http://www.france.jp/c/item/82960020001950000000.html

官能小説レビューも今回で10回目です。

記念すべき10回目は、原卓馬さんの『未亡人 媚肉の調律』です。

原卓馬さんというと、未亡人シリーズが有名ですが、媚肉の調律という作品はどのようなものなのでしょうか?

早速レビューしていきます。

□登場人物とストーリー

【登場人物】

・冬子……主人公の未亡人

・蔵田……運送会社の社員

・中年男……蔵田の先輩

・丹羽洋一……冬子の甥

・丹羽伸行……冬子の義理の兄、洋一の父親

・杉田みどり……伸行の愛人の大学生

【ストーリー】

本作は10章のストーリーとなっており、すべては連続しているのですが、やや独立した面もあるので、それぞれの章ごとに作品の概略を紹介していきます。

〇第1章

未亡人である冬子はピアノ教師をして生計を立てています。そんな冬子は新しいピアノを購入し、運送会社にピアノを運んでもらうのですが、その運送会社の社員、蔵田と言う人間に、レイプされてしまいます。レイプされ傷つく冬子なのですが、体のどこかで疼きを感じ始めるようになります。

〇第2章

第2章は、甥の洋一とのパートです。洋一は音大を目指しており、冬子にピアノのレッスンをしてもらっています。また、同時に冬子に対して恋愛感情も持っています。そんな、彼は冬子とのレッスンで、彼女のHなお願いをします。ペニスをしごいてほしいとお願いするのです。冬子は困惑しますが、洋一のやる気を出すために、それを受け入れます。ここでは本番はありません。

〇第3章

第3章は、レイプ魔である蔵田とその先輩のパートです。音楽の発表会に行く最中、冬子は蔵田に追跡され、人気のないところで捕まってしまいます。そこで、洋一の眼前でレイプされてしまうのです。ここでは、蔵田の他に先輩の人間がおり、二人からレイプされるという内容となっています。

〇第4章

事故を起こしてしまった冬子は、義理の兄である伸行に助けを求めます。伸行はエリート社員ですが、若干S気のある人間で、妻がおりながら、冬子に対して恋愛感情を持っています。冬子と伸行は藤沢にある料亭へ行くのですが、そこで伸行は冬子に迫り、結果的にセックスしてしまいます。冬子は最初は拒絶するのですが、徐々に性的に目覚めていきます。

〇第5章

洋一のパートです、冬子のレイプを見てしまった洋一はショックを覚えますが、さらにショックな出来事が彼を襲います。冬子と父親の伸行の情事を知ってしまうのです。それに怒った洋一は、伸行の愛人である杉田みどりをレイプしてやろうと考えます。不良少年を巻き込み、杉田みどりを襲うのですが、最後まで襲えず、作戦は失敗してしまいます。

〇第6章

冬子と伸行のパートです。冬子と伸行はカーセックスをします。冬子自身、徐々に伸行に惹かれ始め、セックスを楽しむようになっていきます。彼女のM性が次第に開かれて、未亡人でありながら、男性を求める淫らな女性に変化していきます。

〇第7章

冬子と洋一のパートです。洋一は、伸行と淫らな関係を続ける冬子に対し、それを母親に告げると告白します。不倫がバレてしまうのを恐れた冬子は、洋一を説得します。洋一は自分を受けいれてくれれば秘密を守るといい、その結果、二人はセックスをします。ここで、ようやく洋一は、冬子と結ばれるようになります。

〇第8章

伸行とみどりのパートです。伸行とみどりの出会いが書かれています。また、みどりとのセックスシーンもあります。アナルセックスの描写がメインですが、そこまでハードではなく、ソフトなタッチで描かれています。

〇第9章

洋一の悪友である二人の不良少年のパートです。杉田みどりのレイプに失敗した不良少年は、洋一に恨みを抱いており、洋一が想いを抱いている冬子の存在を知り、冬子をレイプします。ただ、このレイプは失敗に終わっており、洋一が冬子を想う気持ちが全面にあふれ出たパートとなっています。

〇第10章

最後のパートは伸行、みどり、冬子の3Pとなっています。伸行はみどりと冬子を手に入れて、二人を侍らせたいと考えています。そして、それが現実のものとなり、3Pでのセックスを強要します。みどりも冬子もそれを受け入れて、官能の海に誘われてきます。伸行が二人をじっくり調教していくというところで、物語は終わります。

□とりあえず登場人物が多い

本作品は全体で250ページ前後のコンパクトな長編官能小説なのですが、登場人物が非常に多く、読んでいて混乱する場面が多々あります。

また、レイプ作品の宿命なのですが、レイプのために登場するキャラクターもおり、余計に混乱してしまいます。

さらに、影の主人公は恐らく義兄の伸行なのですが、登場はかなり遅いです。

こちらは、S気質のある人間として描かれているのですが、そこまでハードなプレイはなく、全体的にソフトな描写が続きます。

□セックス描写は割と少な目

早い段階でレイプ描写がある作品ですが、全体を通してみると、そこまでセックス描写が多いわけではありません。

さぁこれから、というところで、終わりを迎えている印象が多いです。それでもセックスに関する描写はリアリズムがあって引き込まれます。

「硬く充実感のある肉棒が抽送をくりかえすと、果肉はみるみる爛れたように盛りあがって、肉棒を咥えこむようにキュッと締まった。」

P25より抜粋

このような巧みなセックス描写があるので、読んでいて引き込まれます。

豊富な語彙と、耽美な文章力が魅力な作品となっています。

□少し前の作品だが、読み応えはある。

本作品は1988年の作品であり、今から30年以上も前の作品です。

そのため、やや用語が古い所がありますが、それほど気になる点ではないので、問題はないでしょう。

ちなみにスキャンティという用語が出てくるのですが、こちらは極めて丈の短いパンティを指すようです。現代の官能小説ではあまり聞かれない用語なので、少し時代を感じます。

レイプがメインなっており、主人公の冬子のM性が徐々に開かれている所に、主眼が置かれているのですが、ハードな描写はそこまで多くなく、万人受けする作品となっています。

まさに古き良き官能小説の流れを踏襲している良作になっていると思います。

気になった方はぜひ、一度読んでみてください。

 

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