連載官能小説『「花園」に来る懲りない面々』第9回

連載官能小説『「花園」に来る懲りない面々』第9回

高木伸介は途方に暮れていた。

彼はフリーランスのライターをしているのだが、最近仕事がなく、常に暇な状態である。うだつの上がらない日々を送っており、何かこう、途轍もなく今後の生活が不安になってくる。

(死んだ方がいいのかな?)

と、時折、恐ろしい考えが浮かんでくる。

そもそも、ライターとしての素質がなかったのだろう。だからこそ、こうして仕事がなく、苦境にあえいでいるのである。

(こうなったら風俗にでも行くか)

半ば自棄だった。

本来なら、風俗に行く金で仕事を探すべきなのだろうが、彼の思考はそのように働かなかった。ただ、堪りに堪ったストレスを発散させたい……。最後に気持ちよくなって、その後死んでしまってもいい。そんな極端な考えすら思い浮かんでくる。

彼は、色町へ繰り出し、そこで「花園」という風俗を見つける。

最後の楽園としては相応しい名前。伸介は「花園」という名前が気に入り、この店に入ってみようと決めた。

さて、こちらは「花園」の控室。

今日も相沢南はせっせと出勤していた。ただ、いつもと様子が違う。

彼女もまた、思い悩んでいたのである。

風俗という排泄的な世界で勤めて早一年。

激動の一年であったと言えるだろう。

今まで生きてきた人生の中でも、最高に中身の濃い一年間であった。

風俗の仕事は大変である。給与はそれなりに良いが、やはり苦痛は付き物だ。そんな中、曲がりなりにも彼女は一年間やり通し、さらに人気もうなぎのぼりである。まさに、店の看板の風俗嬢まで上り詰めたのだ。しかし、それでも悩みはある。

(はぁ……。このままでいいのかなぁ)

最近、こんなことばかり考える。

風俗の仕事は性に合っているような気がするが、永続的に働けるわけではない。一般のサラリーマンのように、入社したら定年までいられるわけではないのだ。新陳代謝が激しい世界だから、まず若くないと話にならない。南はまだ20歳だが、5年後になったらどうなっているのかわからない。花園のキャストの平均年齢は22歳だから、25歳にもなればかなりベテランの域に達する。

歳を重ねたら、風俗ではやっていけない。そんな思いがあるのは確かだ。だからこそ、彼女はもっと自分に会った道があるのでないかと悩んでいるのだ。

「南さん、指名入りました」

男性スタッフの声が聞こえる。

南は人気の風俗嬢であるため、あまり休んでいる時間はない。

就業時間のほとんどは、客とプレイをしているのだ。忙しい日々を送り、身を削りながら生計を立てている。それはまさに南のプロとしての誇りであった。

(とりあえず、今日も頑張るか……)

頭を切り替えて、新しい客を出迎える準備を進める。

せっかく指名が入ったのに、自分が腐っていたらお客様に失礼である。

南は颯爽と店内に出ていった。

「いらっしゃいませ。『花園』にようこそ」

快活な口調で、南は客を出迎える。

通常、このような対応をしていると、客も気分よく乗ってくれる。

しかし、今回の客は少し様子がおかしい。

難しい顔をして、一点を見つめているのである。

「お部屋にご案内します」

なるべく気にしないようにして、南はプレイルームに案内する。

今回の客。それは、高木伸介である。

彼は人生最後の日と決めて、風俗に来店した。そして、この風俗が終わったら、死んでやろうと考えていたのである。だからこそ、表情も暗い。暗黒に近い雰囲気がある。

「上着預かります」

南は伸介の上着を預かり、それをハンガーにかける。

そんな南の仕草を見つめながら、伸介は考えていた。

(最後に抱くにはぴったりの女だな)

「お客様、大分お疲れのようですね」

「あ、あぁ、まぁね。疲れてると思う」

「なら、今日はたっぷりご奉仕させていただきます。楽しんでいってくださいね」

「あ、ありがとう」

意外な言葉をかけられ、伸介は目を丸くした。

この風俗嬢は、もしかすると、いい人なのかもしれない。

プレイ時間は60分。あまりもたもたしていられない。

南はすぐに湯船に伸介を案内すると、最初は軽くお風呂に入ってもらった。

そして、シャワーを温めて、ボディソープで泡を作ると、それで伸介を洗い始めた。

乳首や局部を中心に、丁寧に洗っていく。

南の技術は巧みであり、伸介は圧倒的な快楽を感じ始めていた。

(へぇ、上手いもんだなぁ)

ペニスを洗い、亀頭の裏側や陰嚢を責める。軽くアナルに触れて、刺激を強めていく。ぞくぞくとした感覚を味わいながら、伸介は恍惚とした表情を浮かべる。

まさに人生最後の一ページに相応しいと思えた。

シャワーを終えると、南はバスタオルで丁寧に伸介を拭くと、そのままベッドに移動してもらった。伸介はされるがままになっていたが、ベッドの上に座り込み、次のプレイを待っていた。

南は伸介をどういう風に気持ちよくさせるかで迷っていた。気難しい人なのかもしれない。あまりハードなプレイは止めた方がいいかもしれないと、想いを巡らせる。

「では、仰向けに横になってください」

「わかった」

南は、伸介を仰向けにさせると、まずは乳首から責め始めた。

男性でも乳首が感じるケースは多い。手初めてに乳首から責めるのは、常套手段である。

指で乳首を弄りながら、軽くその付近を舌で舐めていく。

ゾクゾクとした、感触が伸介を覆いこんでいき、彼は気持ちよさを味わっていた。伸介自身、あまり乳首を責められた経験はない。だからこそ、ほとんど初めて乳首を弄られて、これはこれでいいものだなと感じていた。

南は続けて乳首の先端を軽く甘噛みしてみた。すると、乳首がぷくっと硬くなっていく。興奮している印であろう。それを確認すると、南はチュパチュパと音を立てながら、乳首を吸い上げていく。優しく乳首を吸われていると、何か変な気分になってくる。しかし、決して嫌ではない。むしろ、もっとしてほしいという感覚になってくるのだ。

(俺、乳首が感じるのかな?)

と、伸介は考えていた。

とりあえず、乳首責めは気持ちいい。今後のプレイもかなり期待できるだろう。期待感に胸を膨らませながら、伸介は次なるプレイを心待ちにした。

乳首責めを一旦止めた南は、伸介のペニスに照準を合わせ、軽く握ってみた。

まだ、完全に勃起していない。半勃ちといったところだろう。肉棒を優しく手で握りしめ、軽く上下にしごいていく。すると、徐々にではあるが、伸介のペニスは硬くなっていく。血流が激しくなり、ペニスはギンギンに膨れ上がった。そのまま一定のペースでしごき続ける南。今度は、先端からカウパー腺液が溢れ出し、それが南の指に付着した。

「Hなお汁が出てきましたね」

「あ、あぁ、すまない、汚かったかな? あまりに気持ちよくて」

「いえ。汚くなんてありません。むしろ嬉しいです」

南はニコニコとしながらそのように告げる。

少しはリラックスしてくれるようになったと思えたのである。

続けて、南は唾液で手を濡らすと、グチュグチュと音を立てながら、ペニスをしごき始めた。ぬるぬるとした唾液の影響で、滑りがよくなり、途方もなく気持ちよくなっていく。次第に動きを速めていき、更なる快楽を演出していく南。この辺の所作は巧みである。

「うわぁ、き、気持ちいい」

「ありがとうございます。もっと気持ちよくなってくださいね」

南は手でペニスをしごきながら、今度は陰嚢を指で揉み始めた。ペニスと陰嚢をダブルで責められて、伸介も満足していた。これまで風俗に何度か通った経験はあるが、ここまで気持ちよくなったことはない。恐らく、南の技術が巧みなのだろう。もっと気持ちよくなりたい。伸介はそんな風に考えていた。

やがて、南は手でしごくのを止め、フェラを始めた。

舌先で亀頭の先端をレロレロと舐め上げ、徐々に刺激を強めていく。

すぐに全体を口に含むのではなく、ゆっくりと焦らすようにプレイを展開していったのだ。

すでに溢れんばかりにカウパー腺液が迸り、それが南の舌の上で踊った。少しほろ苦い、男液を感じながら、南はフェラを続けていく。

「どうですか? 気持ちいいですか?」

「あぁ、最高だ、本当に上手なんだねぇ」

「そう言ってもらえると嬉しいです。もっと激しくしていきますね」

先端を舌で一通り弄んだら、次には口全体を使ってペニスをしゃぶっていく。

歯を立てないように気を付けながら、しゅぼしゅぼと咥えこんでいく。

南の口内の温かな質感を味わいながら、伸介は恍惚としていた。

このままどこまでも気持ちよくなりたい。ここまで気持ちよくなると、つい先ほどまで死にたくなっていたのが、嘘のように思えてくる。

もう、何も考えられない。ただ目の前の快楽に突き進んでいく。

南はたっぷりと唾液を使って、ペニスを愛撫していく。口内の奥までペニスを挿れて、なるべく、擦れて気持ちよくなるように工夫していく。

伸介は仰向けの状態から体を起こした。そして、フェラを続ける南の髪の毛に触れて、それを撫でていく。柔らかな女臭が鼻をつき、気分がよくなっていく。南の匂いを感じながら、巧みにフェラをされて、彼の興奮も絶頂に近づいた。

このままではイってしまうだろう。既に限界は近い。

「不味い、もうイキそうだ」

「ちょっと我慢してください、イクのはまだ先です」

「し、しかし、このままでは……」

南はペースを落とし、ペニスを咥えるのを止めた。

伸介のペニスは暴発寸前なほど膨れ上がっており、後少しの刺激で精液を放出してしまうだろう。絶妙なところで寸止めをして、南は伸介に対して言った。

「そろそろ、あなたも動きたいんじゃないですか?」

「それはまぁ……」

「ここ、見たくないですか?」

南は秘部を指さした。

恥丘や陰毛は見えるものの、その奥の膣口は隠されている。

伸介はごくりと生唾を飲み込むと、南の肩を持った。

「君のおま×こをじっくり見せてくれ」

「いゃん。恥ずかしいです」

「いいじゃないか。とにかく今度は俺が責めてあげるよ」

「わかりました。じゃあ私を気持ちよくしてください。それができたら本番をしましょう」

「よし、じゃあそうしよう」

伸介は南を座らせる。南は秘部を手で隠していたが、それをゆっくりと外した。

サーモンピンクの小陰唇。そしてその奥に膣口が見える。うっすらと濡れているようで、てかてかと光っているように見えた。

伸介は興奮冷めやらぬまま、南の秘部を見つめた――。

 

〈続く〉


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