『働くお姉さん・隣りのお姉さん』レビュー
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今回紹介する官能小説は、葵泰比呂さんの『働くお姉さん・隣りのお姉さん』です。
割とソフトな形の官能小説であり、全体的にコンパクトにまとまっています。
サクサクと読めるので、最初の官能小説としてもおすすめできます。
それでは、早速レビューしていきましょう。
□ストーリー展開と登場人物
まずは登場人物から見ていきましょう。
主要登場人物は主に下記の3名です。
【登場人物】
・安田明義……高校生の主人公
・萩原静華……明義の幼馴染 隣に住んでいる大学生
・安田茜音……明義の姉(但し血は繋がっていない)
では、簡単なストーリーを見ていきましょう。
明義と静華は幼馴染で、頻繁に会う仲です。
そんな中、明義の父親が再婚し、新しい姉・茜音がやってきます。
茜音は意外と積極的であり、明義と交流を図るため、胸を触らせます。
官能小説なので、ここでHな展開となります。
最初のパートでは、明義と茜音のシーンが中心に展開されます。
その後、明義と静華のパートになります。
明義は静華に対して恋人になりたいという行為を持っているのですが、一度は拒絶されます。しかし、二度目のアタックで、無事に結ばれてその後Hな関係になるという流れです。
最終的に、明義、静華、茜音の3名が入り乱れるという形で、物語は終わります。
基本的にはこのような流れになっており、セックスシーンだけではなく、フェラシーンやクンニリングスシーンなど幅広くあります。
□丁寧なセックス・フェラ描写が魅力
『働くお姉さん・隣のお姉さん』は、基本的に丁寧な描写が魅力です。
登場人物である、静華はスレンダーなタイプのお姉さん。そして、茜音はグラマラスなタイプのお姉さんという形で描かれています。
キャラクターが被らないため、2通り楽しめるのも嬉しいポイントです。
セックスシーンはもちろんですが、私が凄いなと思ったのは、フェラシーンの描写の巧みさです。
女性目線で描かれるフェラシーンは、何かと表現が難しいですが、過不足なく描かれており、濃厚なフェラシーンを想像できます。
例えば、
陰茎の根元まで唇が近づいてきた時、亀頭の先が複雑な形をしたものに当たった。
わずかに、静華が苦しげな動きをしたが、顔には出すまいとしているようだった。
P195より抜粋
このように巧みな描写が魅力です。
ペニスやおちん×んなどの直接的な表現を使わずに、陰茎や亀頭と言った言葉で、読み手の想像力を掻き立てるのが大変上手いです。
また、それだけでなく、フェラをしながら、女性がどんな反応をしているのか、繊細に描かれているので、ますます興奮させてくれます。
全編を通して、セックスシーンも丁寧に描かれているので、姉という普遍的な題材を扱っていながら、物足りなさがありません。
ありふれた題材であっても、描写次第でいくらでも新しく見せられるのだと、再認識させてくれる官能小説です。
□究極の年上パラダイスが楽しめる秀作
本作品は、基本的に「姉」を題材に扱っているので、年上好きの方には強くお勧めできます。もちろん、普通の方でもすんなりと楽しめる内容になっていると言えます。
ソフト系の官能小説ですが、描写が丁寧であり、読み応えがあります。
作品自体は2012年のものなのですが、それほど古臭くは感じず、むしろ新鮮に映ります。
親しみやすい文体であるため、サクサクと読み進められ、それでいてHなシーンも十分に楽しめるので、幅広い方にお勧めできる作品と言えます。
ただ、ソフト系の作品であるため、ハードな内容が好きな方には向かないかもしれません。
冒頭でも少し述べた通り、官能小説の初心者にはうってつけの作品ではないでしょうか?
気になった方は、ぜひご覧になってみてください。きっと楽しめるはずです。
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