短編官能小説『時間よ止まれ① 有坂聡のケース』

短編官能小説

短編官能小説『時間よ止まれ① 有坂聡のケース』

有坂聡は、ある日不思議な老人に出会った。

赤信号になりそうなところを、信号のでうろうろしていたから、声をかけて一緒に渡ったのである。

老人は敬わなければならない。そんな思いがあった。

 

「ありがとう。助かったよ」

と、老人は言った。

「いえ。大丈夫ならそれでいいんです」

そう言い、聡が立ち去ろうとした時、

「ちょっと待ちたまえ。君にこれをやろう」

「なんです?」

老人はストップウォッチのような代物を持っている。

「時を司る時計。簡単にいうと、時が止められる」

「そんな馬鹿な」

「嘘だと思うのなら試してみるといい。これを君にやるから自由に使いなさい」

「はぁそうですか……」

無下に断るのも悪いと思い、聡は時計を受け取った。

そして、そのまま大学に向かう。

 

現在二十歳の聡は、A大学の学生である。

基本的に真面目に講義に参加しているが、それほど成績は良くない。

また、大学生活も暗黒である。

友達は少ないし、もちろん彼女だっていない……。

大学へ行き、講義を受けてベンチで休んでいると、ふと老人にもらった時計が気になった。

時を止める時計……。

そんな馬鹿なものがあってたまるか。

そう思いながら、時計を取り出す。

それはどこまでも普遍的な懐中時計のような時計だった。

上部にボタンのような突起がついており、文字盤には時刻が書かれている。

針はあるのだが、今は動いていなかった。もしかすると、ジャンク品かもしれない。

(面倒なものをもらったなぁ)

そんな風に考えながら、彼はふと突起状のボタンを押した。

カチ……。

静かに音が鳴り、その瞬間、不思議な感覚に包まれる。

何か、世界が切り離されたような気分になるのである。

(何かおかしい……)

そう思いながら、彼はベンチが立ち上がり、辺りを見渡した。

すると、ありえない光景が広がっていた。

なんと、大学にいる人間がすべて静止しているのである。

それは成功に作られた蝋人形のようであった。

(おいおい。嘘だろ……)

信じられぬという体で、聡は愕然とする。

再び時計に視線を注ぎ、ボタンを押す。

今度は時が戻り、再び人が動くようになった。

(これは本当に時を操れるんだ)

そんな風に考え、彼は再び辺りを見渡した。

遠くの方に、可憐な人影が見えた。

それは大学のミスコンでグランプリに輝いた。春日瞳だった。

瞳は抜群のスタイルとルックスで、大学のマドンナとして君臨している。聡も、憧れを持っていたが、彼と瞳を繋げるものはない。遠巻きに見ているくらいしかできないのだ。

聡は、時計のボタンを押した。

再び時が止まる。

本当に時が止まっているか確認し、その後、瞳に近づく。

瞳はベージュのトレンチコートに、スリムなデニムパンツを穿いている。全体的にオシャレな格好をしていて、似合っている。

そんな彼女に近づき、彼は瞳に触れてみた。

しかし、全く瞳は反応しない。

時が止まっているのだから当然だろう。

瞳のダークブラウンンの髪の毛に触れ、さらに、唇を指でつまんでみた。

依然として反応はない。指には微かにルージュ跡がついた。

(本当に時が止まっているんだ)

と、聡は考えた。

そして、彼の脳裏に悪魔の囁きが聞こえてくる。

 

『時がとまっているのなら、悪戯しても問題ない』

 

それは、まさに悪魔の囁きだった……。

 

聡とて、人並みの性欲がある。

瞳は絶余の美女だ。そんな彼女に悪戯してみたいという欲望が湧き出しても何ら不思議ではない。

聡は、誘惑に勝てず、瞳のコートを脱がした。

すると、黒のタートルネックのニット姿になる。

ニット越しに胸の部分を触ってみる。下にブラをつけているから、硬さを感じる。

意外とブラジャーは硬いなのだな、と感慨深くなる。

(もっと……もっと見たい)

どんどんと性的な興奮が溢れてきて、彼は止まらなかった。

次に黒のタートルネックを脱がすと、ベージュのインターを着ていた。それも脱がし、ブラ姿にさせると、後ろのホックを静かに外した。ブラジャーはシンプルな白のかわいいデザインであった。

プルンとふくよかなバストが露になる。

(胸も大きいんだな)

瞳のバストは恐らくDカップ前後あるだろう。決して爆乳というわけではないが、大きい部類に入るだろう。それでいて、形も素晴らしいくらいに整っている。おわん型で、乳首はうっすらと褐色になっていて、あまり使いこんだ感じがしない。

鼻を近づけて匂いを嗅いでみると、香水と女臭が入り混じった高貴な香りが漂ってきた。

こんな匂いを嗅いでしまったら、もう興奮は抑えられない。

彼は、胸を触ってみた。予想以上に柔らかい。ぷにぷにとして、マシュマロのようでもある。ゆっくりと撫でまわすように触れて、その後、乳首に吸い付いた。もちろん、母乳などは出ないが、それでもふんわりといい香りが漂ってきて、ますます興奮していく。

(ゴメン。我慢できないんだ)

胸を触ったら、必然的にあそこも見てみたい。

マドンナの性器はどんなものなのか、異様な興味が湧いた。

聡は、デニムパンツに手をかけ、ベルトを外して、ゆっくりとおろしていった。

タイトなデニムを穿いているため、なかなか脱がしにくかったが、それでも時間をかけて脱がして、パンティ姿にさせた。ブラと同じで、白のシンプルなパンティであった。もっと、派手なものを着用していると思っていたが、それは幻想のようである。

ごくりと生唾を飲み込み、彼は、下着を下ろした。

すると、キレイに整った陰毛が見え、さらに大陰唇が広がる。

立っている状態だから、中までは見えない。

(もっと見たい)

聡は、瞳を地面に寝かせ、足を広げた。すると、女性器がくぱぁと開き、小陰唇の先に、キレイなピンク色の膣口が見えた。

キレイな女性は性器まで美しい。

その神々しい姿に見惚れながら、聡はどうするべきか迷った。

セックスは駄目だ。そんな思いがあった。

流石に悪戯としてはやりすぎだろう。女性器に触れ、見ているだけでもいい。

(お、オナニーしよう)

すぐにズボンに手をかけ、聡はペニスを解放する。

既に勃起しているペニスの先端からは我慢汁が迸っていた。

 

瞳の女性器に指を入れたり、観察したりしながら、彼はペニスをしごいた。

この世のどんなおかずよりも、興奮させてくれる。

何しろ、学校のマドンナの裸を見ているのだから、興奮しないわけがない。

聡はあっという間に、絶頂を迎え、激しく射精した。

精液を瞳にかけたかったのだが、時を戻した時、面倒なことになると思い、地面に向かって射精をして、瞳に服を着せ、立たせた後、静かに時を戻した。

すると、何ごともなかったかのように、瞳は大学構内に消えて行った。

あれは夢だったのだろうか?

聡はそう考えながら、大学を後にした。

この時計があれば、何でもできる。

もっと悪戯がしたい。

そんな風に考えていた。

 

自宅への帰り道、彼は再び老人に出会った。

「時計はどうかね?」

と、老人は言った。

「スゴイですよ。こんなものを僕にくれるんですか」

「うむ。そのつもりだった。しかし、君はそれを如何わしい目的に使った。もう時は止まらないよ」

「そ、そんな……」

「君の人間性に惹かれたのだが、私の勘違いだったようだ。もうその時計は動かない」

いつの間にか時計は消えていた。

老人は静かに消えて、聡は残された。

もう、あんな奇跡は起こらない。

彼は自分のした行いを後悔しながら、瞳の全裸を反芻するのであった――。

 

〈了〉


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