連載官能小説『アイドルのパンスト』最終回
ナナはそれほど人気のある地下アイドルではない。
通常、地下アイドルはライブでのパフォーマンスが終わった後、写真撮影や物販などを行うが、人気のあるアイドル程、ファンは列を作る。しかし、ナナは大体いつも十名ほどでそれほど多くない。
今回もそうであった。長く話をするために、一番後ろに並び、裕也はナナとの会話を待つ。
やがて、自分の番がやってくる。
「今日のライブよかったよ」
「ありがとうございます。あ、写真ですか?」
「うん、それもあるんだけど、実は少し話ができないかな?」
「話ですか? ここじゃダメなんですか?」
「あぁ、少し込み入っていてね。もちろん、お金は払うから」
「わかりました。じゃあ後で楽屋に来てください。一応話をつけて通れるようにしておきますから」
「わかった。ありがとう」
こうして、一枚だけ写真を撮って会話は終わった。
後は、楽屋に行けばいい。
そこで……。
(僕はナナを犯すんだ)
そう覚悟を決めて、彼はナナの楽屋に向かった。
ライブ後の楽屋は騒がしいイメージがあったが、そうではなく、しんみりとした環境が出来上がっていた。もちろん、ここにはナナ以外のアイドルや、スタッフなど関係者もいる。
ナナは楽屋に入ってきた裕也の姿に気づき、笑みを浮かべて自分の前に来るように指示を出した。
ナナの前に立ち、裕也は頭を掻いた。
さて、なんて切り出せばいいんだろう?
流石にやらせてくださいと言っても通用しないように思える。
しかし、ナナは裕也の考えを見抜いているかのようであった。
「あなたがここに来た理由はわかります」
と、ナナは告げる。
少し驚いて、裕也は答える。
「僕が何を考えているのかわかるの?」
「大体? だってこの間パンスト買ったじゃないですか? それで我慢できなくなったんでしょう。つまり、私の体を欲している」
図星だった。
あまりに的確に指摘されたので、裕也は立ち尽くし、答えることができなかった。
それを見た、ナナが言葉を続ける。
「お金払ってくれるのなら、付き合ってもいいですよ。例えば、10万ならどうです?」
これは売春だ。
しかし、10万というのはかなり高い。
普通のソープだってもっと良心的である。
それにこの場では手持ちがない。
唖然としていると、さらにナナが続けた。
「流石に高いですか? でもチャンスですよ。私を抱く……。とりあえずホテル行きましょうか。ストレスたまってセックスもしたいんです」
なかなか大胆な子であると思えた。
裕也は納得し、ライブハウスの近くにあるホテルに向かった。
この界隈は繁華街であるため、ラブホテルのようなものはなかった。その代わり、小さなビジネスホテルがいくつかあり、一泊五千円程度であったため、そこの部屋を手配し、ナナと二人、ホテルの一室に入った。
ナナはホテルの部屋に入るなり、ベッドの上にごろりと横になった。
今、ナナはフリルのミニスカートに、ショート丈のブルゾンを羽織っている。そんな格好で寝転ぶものだから、僅かに下着が見えてしまっている。白の下着のようであった。
「はぁ疲れた。ライブって疲労するんですよね」
「打ち上げとかないの?」
「ある場合もあるんですけど、私はあんまり参加しないんです。面倒だし」
「そう。それで、君とセックスできるの?」
「いいですよ。ちなみに今いくらあるんですか?」
ホテル代は裕也が払っている。
それを差し引くと、残り三万円くらいしかない。
「三万かな」
「なら三万でもいいですよ。セックスして相性がよければ、セフレとして契約してもいいですし」
「大胆なんだね」
「アイドル活動のためにお金は必要ですから。シャワー浴びてきます?」
「いやそのままでもいい」
「でもライブで汗かいたし……」
「そのままがいいんだ」
「わかりました。じゃあ、そのままセックスしましょう」
裕也はベッド座り、ナナのスカートをめくりあげ、下着をあらわにさせた。
「そ、そんないきなり……」
ナナは驚いたような素振りを見せたが、嫌がってはいない。
そのまま下着越しに秘部に触れる。
すると、じんわりと熱を帯び、しっとりとして愛液が滲みだしてくる。
どうやら、ナナはかなり淫乱なところがあるようだ。こんな見ず知らずの男性を前にしても、濡れてしまうのだから。
「濡れてるね」
「言わないでください、恥ずかしいぃ」
「でも可愛いよ」
裕也はそう言うと、下着越しに秘部を舐め始めた。
うっすらとアンモニア臭がする中に、ナナの女臭が感じられる。
想像の中でいつも嗅いでいた匂いが、そのまま発言したように思えた。
(こ、これは本物……、つまりリアルなんだ)
感慨深くなり、裕也はそう考えた。
早く秘部が見たい。
もう我慢できない。
裕也は一気にパンティをずり下ろし、女性器をまじまじと見つめる。
「そんな風に見ないで、恥ずかしすぎます」
足を広げ、女性器を開いていく、小陰唇が開かれ、サーモンピンクの膣口が顔を出す。ナナは体毛が薄いのか、それとも剃っているのか判断できないが、陰毛がものすごく薄く、パイパンのようであった。
「きれいなあそこだね」
「あなたも脱いでください、私だけ裸はずるいです」
「そうだね」
こうして、二人は一気に裸になった。
ただ、裕也はこう提案する。
「パンストだけ穿いてくれる? ノーパンで」
「パンスト好きなんですね。わかりました」
ナナはノーパンにパンストという格好になり、仰向けになった。
その姿を堪能した後、裕也は秘部の部分のパンストをわずかに破り、挿入できるようにすると、勃起したペニス押し当てた。
早くこの肉棒を挿れたい。
爆発寸前なのである。
「これだけ濡れてればもう大丈夫だよね。挿れるよ」
裕也はそう言うと、肉棒を一気に挿入した。
ぬるぬるとした膣内はすんなりと肉棒を飲み込んでいく。
(温かいな)
「あん、す、すごい大きいぃ」
お世辞かどうかわからない。しかし、ペニスが大きいと言われ、裕也は少し自信になった。
ゆっくりと腰を動かし、正常位でセックスを進める。
想像とは違い、格段に気持ちがいい。これがアイドルとのセックス。
どこまでもリアルな現実の話。
「も、もっと、ち×ぽを奥まで、激しくついてください」
「わかった」
裕也は激しくペニスを突き始める。
ナナはシーツを両手でつかみながら、喘ぎ声をあげる。
「あん、しゅ、しゅごい、奥まで届いて気持ちよすぎますぅ」
「僕も気持ちいい。もっと動くよ」
「とにかくめちゃめちゃにしてくださいぃ」
腰を突きまくる裕也。
姿勢をやや前傾にして突きやすいように体勢を変える。
仰向けになったナナの胸がプルンプルンと震えている。
ナナの胸はそれほど大きくないが、しっかりとおわん型をしていて、マシュマロのような柔らかさがある。あまりに胸には興味はないが、それでも胸に触れ、乳首をコリコリと刺激した。
「はぁん、乳首、感じちゃいますぅ」
ナナの甘い声が漏れる。
それと同時に、乳首は硬くなり、更なる刺激を求めているように感じた。
今度はナナの足を大きく開き、より奥まで挿入できるように体勢を変える。
膣内がきゅっとしまったような気がする。
ペニス全体が搾り取られるように包み込まれていく。
「ひゃん、こ、こんな格好、でも、気持ちいいぃ、ち×ぽ最高ですぅ」
正常位で腰を動かしながら、さらにクリトリスを指で刺激する。
すると、ナナの体がビクンと反り返る。
「あん、そこは駄目、敏感なんですぅ。ひぐぅぅぅぅ」
ナナの声も大きくなる。
もっと気持ちよくさせたい。
そう考えた裕也はクリトリスを弄りながら、腰の動きをより一層速くしていった。
ペースは速い。次第に、裕也も気持ちよさを感じ、オルガスムスを感じ始める。
「ナナ、イキそうだ。どこに出せばいい?」
「か、顔に、顔に一杯せーしください」
「顔だな。よし、一気にぶちまけてやる」
「私も気持ちいいぃぃ。イク、イクの、大きいち×ぽでイッちゃうのぉ」
イク寸前、裕也はペニスを引き抜き、ナナの顔面い熱い精液をぶちまけた。
「あぁ熱い、せーえき熱いですぅ」
ナナは顔面に射精され、手で精液を弄び始めた。そして、僅かに舐めた後、満足そうな顔で、目を閉じた。
こうして、アイドルとのセックスは終わりを告げる。
あまりにあっという間であり、ジェットコースターのような時間であった。
*
セックスが終わり、ベッドに横になったナナが呟いた。
「あなたのち×ぽ、私と相性いいみたいです。よかった、今後もセフレになってもらえませんか?」
「でもそんなにお金ないし」
「毎回ライブに来てくれるなら、お金は取りません。その代わり、私をセックスで満足させてください」
「そ、それならいいけど」
「ありがとうございます。では、お名前を教えてもらえますか?」
「僕は裕也、神谷裕也だよ」
「裕也さん。私はナナです。これからも宜しくお願いします」
「うん。じゃあ、これからもう一回しない? まだたっぷり時間はあるし」
「そうですね。いいですよ。もっと気持ちよくしてください」
こうして、裕也はナナと関係を持つことになった。
アイドルとファン。
数奇な関係だが、こうして結びつく場合もある。
二人は再び、官能の海へと旅立っていった――。
〈了〉
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