連載官能小説『幼馴染はナース』第2回
雄一は童貞であり、セックスの経験はない。
それ故に、聡美をどんな風に扱えばいいのかわからなかった。
それにプラスして、今は利き腕が使えない。なんというか、どうしていいのか迷っていた。目の前には、ナース服をはだけさせた聡美の姿がある。こんな神々しい幼馴染を見るのは初めてである。何よりも緊張する。
「何黙ってんのよ?」
と、聡美が言った。
「い、いや、なんというか、こんな展開になって驚いたっていうか」
「セックスしたくないの?」
「そりゃまぁ……」
セックスがしたいか?
そう問われれば、したいと答えるしかないだろう。
男なんだから当然セックスには興味がある。
だけど――。
「なんていうのかな。こういうのってさ、普通恋人同士がするものじゃないの?」
「セックスは恋人同士がするもの? 何ふざけたこと言ってんのよ。そんな夢みたい話、お話の中だけでしょ。普通にセフレとか持っている人はいるし、風俗だってあるじゃない。だから恋人同士だけが特別なわけじゃない」
「まぁそうかもしれないんだけど」
理屈はわかる。
普通に風俗はあるし、AVだって存在する。
そういう業界は後ろめたい所があるけれど、決して滅びないだろう。
それでも何というか納得できないのだ。
自分は好きな人とセックスしたい。
ただそれだけなのだ。
「雄一ってさ、まだ童貞でしょ?」
と、真剣な口調で聡美は言った。
その言葉には、決してヤらしい響きがない。
「うん。そうだけど」
「やっぱり初めては好きな人がいいわけ?」
「まぁそんな感じかな。それに、俺は聡美姉ぇが大切だよ。だからこそ、こんな行き当たりばったりで関係を持ちたくないんだ」
「ふ~ん、真面目なんだ。じゃあさ、雄一は私が嫌い?」
聡美が嫌いか?
こう問われれば、答えは決まっている。
「嫌いじゃないよ」
「じゃあ好きなの?」
「どちらかと言えば好きかな」
「なんか煮え切らないわね。私は雄一のこと好きよ」
「え?」
「だから好きって言ってんの? それは幼馴染だから好きだって言っているんじゃない、一人の男性として雄一が好きなの」
そこの言葉は、雄一の凝り固まった心を溶かしていった。
これはある種告白ではなかろうか?
そう考えると、雄一の中でももやもやとした気持ちが溢れ出してくる。
「雄一は私が嫌いじゃないんだよね?」
「うん」
「好き? それも女として」
女として好きか?
正直な話。よくわからなかった。
だけど、好きと言われて激しく嬉しい。
動揺もするけれど、何よりも喜びの方が大きいのである。
(多分、俺は聡美姉ぇが好きだと思う)
と、心の中で考える。
きっと好きだから、こうして一緒にいても嫌ではないのだろう。
セックスがしたいと思えるのだ。
「質問を変えるわ。雄一、私とセックスしたい?」
「え? そ、それは」
「正直に答えて。今日ね、私がここに来たのは、雄一を助けるため……。まぁそれは名目で、本当は雄一と一緒になりたかったの、だってずっと好きだったから。そんな雄一が入院して苦しんでいる。だから助けたいの。私とセックスしてよ」
「い、いいの。本当に俺でいいの?」
「うん。というよりも雄一じゃないと駄目なの」
「俺も聡美姉ぇが好きだよ。セックスしたいと思ってる」
それが雄一の正直な感想であった。
ずっと一緒にいた幼馴染。
歳は離れているけれど、近しい存在であることには違いない。
近すぎるからこそ、お互いの気持ちがよくわからなかった。
しかし、今なら言える。
(確かに俺は聡美姉ぇが好きなんだ。それは間違いない)
覚悟を決めて、雄一は聡美を見つめる。
お互いの視線が交錯し、静かな部屋に静寂が訪れる。
最初に動いたのは聡美であった。
彼女はナース服を脱ぐと、下着とパンスト姿になり、そのままベッドに座り込んだ。
その姿を黙って雄一は見つめている。
聡美はスタイルがいい。ファッションモデルと言っても通用しそうなくらいだ。
そんな彼女が、下着姿になっている。これで興奮しないわけがない。既に、一度射精しているが、再びペニスは硬くなり。臨戦態勢になった。
「あ、またおっきくなったね」
反応したペニスをみて、嬉しそうに聡美が言った。
「そりゃそうだよ。だって聡美姉ぇは魅力的だから」
「嬉しいこと言ってくれるじゃあいの。じゃあ一緒に気持ちよくなろ。シックスナインくらい知っているわよね」
もちろん、シックスナインは知っている。
男女がお互いの性器を愛撫する行為だ。実際に経験はないが、AVやエロ本などで一通りの知識はある。
「うん、一応。あんまり詳しくないけど」
「大丈夫よ、そんなに難しくないから。とはいってもあんたは右手が使えないから、私が上になるわね、あんたは下から舐めて頂戴」
「わ、わかった」
雄一がそう言うと、聡美はパンストを脱ぎ、さらに下着を下ろした。ついでにブラも外し、完全に生まれたままの姿になる。
どこまでも綺麗な聡美の裸体が雄一の前に広がる。
それは、酷く官能的であり、感動を覚える光景であった。
聡美は、雄一の上に跨り、彼のペニスに顔を近づけると、下半身を雄一の頭の方へ向けた。
秘部がくっきりと雄一の目の前に広がる。
女性器を見たのはこれが初めてである。
なんというか、エロスを感じる形をしている。小陰唇という肉襞の奥に、膣口が隠れており、それがまたいだことによって口を開いた。
「あ、あんまりじっと見ないでよね、恥ずかしいから」
「恥ずかしいのはお互い様だよ」
「とにかく、始めるわよ」
先に動いたのは聡美であった。
彼女は、雄一のペニスを持つと、手で上下に動かし、しごき始めた。
それに合わせて、雄一も女性器に手を触れる。
まずは小陰唇を開き、膣口をくっきりとさせる。顔を近づけると、他の女臭が漂ってくる。決して不快ではなく、神聖な香り、エロスを感じさせる高貴な香りだ。
こんな匂いが嗅いでしまうと、どこまでも興奮が高まり、ペニスは一層固くなっていく。
「んン……、雄一舐めてみて」
「う、うん」
言われるままに、雄一は聡美の性器を舐め上げる。
仄かに温かく、蜜のように甘い。
もちろん、これは比喩であり、味などないのであるが、味があるような錯覚が起こる。
「ふ、ふぁんん、き、気持ちいい」
聡美の甘い声が漏れる。
その声をもっと聞きたい。
雄一は、顔を上げて、性器にむしゃぶりついた。
(確か、クリトリスが感じるんだよな)
クリトリスの存在は知っている。
そこが女性の一番敏感な部分であることも知識としてあるのだ。
雄一はクリトリスを覆っている包皮を向き、白い豆のような物体を丁寧に舐めていく。
「あん、そんな敏感なところを」
「でも気持ちいいでしょ」
「うん、きもちいい。あん、も、もっと、頂戴」
聡美の声が徐々に大きくなっていく。
必死にクリトリスを舐め、さらに指を膣内に挿入する。
利き腕でないから、上手くできないと思ったが、そうではなく、指はすんなりと膣内に吸い込まれていく。
「聡美姉ぇのあそこ濡れてるね」
「あん、そ、そんな風に言わないで、と、当然でしょ」
「もっと気持ちよくさせてあげるよ」
雄一はクリトリスと膣を同時に責めていく。
すると、愛液がどんどんと溢れ出してきて、蜜のように蕩けた。
「ふぁ、いい、気持ちいい」
「聡美姉ぇも俺を気持ちよくしてくれよ、手が止まってる」
「だってぇ、気持ちよくて体が上手く動かないんだもん」
クリトリスを舌で弄るのを止め、雄一は顔をさらに上げて甘噛みしてみた。
すると、聡美の体に電流が走ったかのように反り返った。
「ひゃん、そんな風にされたら私、もう駄目かも」
クリトリスを刺激しながら、さらに指で膣内をかき回す。
奥の方まで指を入れて、ノックするように刺激していく。すると、途端膣内が激しく収縮し始めた。
「あん、ゆ、雄一、わ、私イキそう」
「イっていいよ。さっきは俺がイったんだから、今度は聡美姉ぇの番だよ」
聡美は既にフェラができない状態になっている。
それだけ気持ちよさの海の中にいるのだろう。
ほとんど手は止まり、快楽の虜になっている。
「ふぁぁぁ、だ、ダメ……い、イク……イっちゃう!」
聡美の体が反り返り、彼女は激しく昇天する。
恍惚とした表情をで、彼女はオルガスムスを感じ始めた。
そして、激しく言った後、ベッドに崩れ落ちるように寝そべった。
「スゴイ、雄一って意外とテクニシャンなの? 私イッたこととかなかったのに」
「そんな風に言ってもらえてうれしいよ。じゃあ次のステージに行こうか?」
「雄一はイカなくていいの?」
「俺は聡美姉ぇの中でイキたいな」
「わかった。じゃあ挿れて。手怪我しているけど大丈夫?」
「うん、多分正常位とかバックなら問題ないよ、騎乗位でもいいかも」
「初めての癖に色んな単語知ってるんだ? Hなんだね」
「まぁ男だからね」
「じゃあ雄一はそのまま寝てて、まずは騎乗位でやってあげる。慣れてきたら別の体位に映りましょう」
「わかった。それでいいよ」
聡美は一旦立ち上がると、雄一をまたぎ、彼のペニスを手で支えると、ゆっくりと腰を落とし、秘部にペニスを導いた。
二人の甘い時間は留まることを知らない――。
〈続く〉
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