連載官能小説『美人女家庭教師』第1回
高校生である本庄幸一は窮地を迎えていた。
現在、高校二年生。翌年には受験生になる。一応、大学進学を希望しているが、今のままの成績では、進学は難しい。そんな風に担任教師に言われてしまったのである。
その話は当然両親の耳にも届いた。
そんな両親は、幸一のためにある提案をした。
「家庭教師ぃ?」
と、幸一は素っ頓狂な声を上げる。
すると、母親は意気揚々と告げる。
「そう。お母さんの友達の子供でね、凄い教えるのが上手い子がいるんですって。その人にあなたの家庭教師を頼もうと思って」
「嫌だなぁ。家庭教師なんて」
「そんな風にいうものじゃありませんよ。あなたは成績が悪いんだから、ここで踏ん張らないと大学進学はできないのよ」
全くその通りであった。
しかし、だからといって家庭教師とは……。
幸一は頭を擡げていた。
それでも、家庭教師を雇うとなってしまったようだ。これはもう避けられない。ならば、やるしかないのである。
「それで」幸一は尋ねる。「その家庭教師どんな人なの?」
「大学二年生の女性よ。なんでもT学に行っているみたいなのよ、凄い優秀よねぇ」
女性か……。
そう考えると、何か少しだけやる気になってくる。
オタクみたいな男性が教師だったら、やる気も低下してしまうが、女性であれば優しく教えてもらえそうだ。
「わかったよ。それでその人いつから来るの?」
「明日からお願いしているわ。明日の夜八時。しっかり勉強しなさないね」
結局、そのような形で話は終わる……。
翌日。
時刻は七時五十分。
後、十分で家庭教師が到着する。
(はぁ、やっぱり憂鬱だ……)
正直な話、幸一は全く勉強が好きではない。だからこそ、こうして強制的に勉強させられる環境がかなり苦手であった。
ギリギリになり、彼は逃げ出したくてたまらなくなる。
その時だった。自宅のインターフォンが鳴り、家庭教師が到着したようである。
幸一は自分の部屋で家庭教師の到着を待っている。
本当に憂鬱だ。これから地獄が始まる。そんな風に感じていた。
コンコンコン……。
部屋のトビラがノックされる。
どうやら、とうとう家庭教師がやってきたらしい。
「どうぞ、開いてます」
そう言い、幸一は家庭教師を迎え入れる。
すると、幸一は目を見張った。
「初めまして。私があなたの家庭教師をする溝口楓です」
楓と名乗る家庭教師はかなりに美人女性であった。
なんというか、有名女性ファッション誌から出てきたような感じの人である。
シックな白のロングワンピースに、デニムのブルゾンを羽織っている。少し大きめのトートバックを持っていて、その中に勉強道具が入っているようであった。
「え? あなたが家庭教師?」
あまりの美人を前に、幸一は激しく動揺する。
「そうだけど、何か問題でもある?」
「い、いえ、ありませんけど」
「それじゃ早速始めましょうか。あまり時間もないし……」
「は、はぁ」
幸一の動揺など全く気にせずに、楓は彼の隣に立ち、持っていた鞄の中から教科書やらノートやらを取り出した。
「これ、私が高校時代に使っていた教科書や参考書、それにノートも持ってきたの、何かの参考になればいいけど」
「はぁ、ありがとうございます」
「じゃあ、まずは英語からやりましょうか。苦手なんでしょ」
「もうさっぱりですよ」
「そう、でもコツを掴めば高校レベルの英語なら何とかなると思う、英検一級を目指すわけじゃないんだから、気楽にいきましょう」
英語の教科書を開き、例文を読みながら文法の使い方や単語の説明などをしていく楓。
かなり距離が近く、それでいていい香りが漂ってくる。
こんな様子では勉強には集中できそうにない。
幸一はチラと楓の方を見つめた。
楓は、姿勢を前傾にさせながら、教科書を読んでいる。ワンピースはそれほど露出が多いタイプではなかったが、胸のふくらみがしっかりと見える。恐らく、胸はあまり小さくはない。むしろ大きい部類に入るだろう。
そんな柔らかそうな胸を見ていると、とてもではないが、勉強する気にはなれない。
「えっと、これでこのページはおしまいだけど、何か質問は?」
その言葉で、ハッと我に返る幸一。
質問なんてない。ほとんど聞いておらず、楓の体ばかり見ていたのだから。
「い、いや、大丈夫です」
「そう、じゃあここ訳してみて」
「え?」
「だから訳してみて、説明したからそんなに難しくないと思うけど」
「すいません、あんまり聞いてませんでした」
「ちゃんと集中しないと。大学に行くんでしょ」
「まぁそうなんですけど」
そこで、再び胸を見つめてしまう。
何というか、もっと見たくなってしまうのだ。これは精神衛生上よろしくない。
恐らく、幸一の視線に楓も気づいたであろう。
彼女は少し顔を赤くしながら、声を出した。
「今、見たでしょ?」
「え?」
「だから私の胸見たでしょ?」
「い、いや、その……、見てないです」
「嘘仰い。視線で分かったわ。つまり、あなたは私の胸に集中しすぎて、説明を聞かなかったわけね」
「そういうわけじゃないんですけど、ただ、気になっちゃって」
「男の子の部屋のわりに、結構片付いているわよね。普通にHな本が乱雑に散らばっていると想像したけど、違うみたいね」
この人は、どんな想像をしているのだろうか?
確かに、健全な男子高校である幸一は、Hな本の一冊や二冊くらい持っている。しかし、それはキチンと隠しているのである。そんなわかりやすいような場所に置いてはいない。
「どうしたら集中できるかしら」
「すいません。次は集中しますから、もう一度教えてもらえませんか?」
「きっとまた胸を見ちゃって集中できなくなるでしょう。そんな私から提案があります」
「提案……ですか?」
「私をHな目で見てしまうのは仕方ないわ。それは認める。なら、あなたの悶々とした気持ちを先に収めるのが必要だと思うの」
「気持ちを収めるって、どうやって?」
「つまり、私とHなプレイをしましょうってこと……」
話の展開が読めない。
それに、この人は何を言っているのであろうか?
「い、今なんて?」
「だからHなことをしましょうって言ったの。一度すっきりすれば集中できると思うし」
「そ、そんな……、で、でも」
「したくないの?」
正直、こんな美人とHなプレイができるのであれば、それに越したことはない。
けれど、そんな夢みたいな話が現実にありえるだろうか?
「そ、そりゃまぁしたいですけど、で、でも、いろいろ問題が……」
「大丈夫よ。あなたがしたいのなら、私は協力するわ。なぜなら、あなたの成績を上げるのが私の役目だから」
そう言うと、楓は来ていたデニムのブルゾンを脱いだ。
すると、ノースリーブの白のワンピース一枚になる。ほっそりとした白い二の腕が、女性らしく魅力的に見える。彼女はさらに髪をかき上げながら、幸一に近づいてきた。
吐息が幸一の鼻にかかる。可憐な香りが漂い、おかしくなってしまいそうであった。
楓は幸一の手を取ると、その手を自分の胸に押し当てた。
ブラジャーをしているから、硬い質感が幸一の手のひらを覆っていく。
「直接触りたい?」
「そ、それは……」
「正直に言いなさい。触りたいの、触りたくないの?」
正直に言うべきなんだろうか?
楓の口調は途端に厳しくなり、人を従える妙な力があるように感じられた。
「さ、触りたいです」
と、幸一は正直に答えた。理性が徐々に崩壊していく。
「いい子ね。なら見せてあげる」
そこで楓はくるっと後ろを向いた。
すると、ロングワンピースのファスナーがあるのがわかった。
「ファスナーを下ろして」
「い、良いんですか?」
「うん、良いからは早くしなさい」
結局、幸一は素早くファスナーを下ろした。
すると、楓は再び前を向き、ゆっくりとワンピースを脱ぎ始める。
あっという間に、下着姿になる。シンプルな白の下着であるが、ところどころにレースがあしらわれ、女性らしい印象がある。
「あなたも脱ぎましょうか?」
「で、でも」
「いいから脱ぎなさい」
高圧的な言葉に服従する幸一。彼も言われたように服を脱ぎ、ボクサーパンツ姿になる。既にペニスは勃起し始めている。
楓はブラのホックを外すと、柔らかそうな胸を幸一に見せつけた。
恐らく、Dカップ前後あるだろう、決して小さくはない、それでいて大きすぎず、絶妙なカップ数をしていると感じられた。乳首もキレイな褐色をしており、ツンと上を向いている。さらに、胸の形もよくお椀のような形をしているではないか。とにかく触りたい、そんな風に感じてしまう。
「どう、私の胸?」
そんな風に声をかける楓、少し蠱惑的な表情をしている。
「き、キレイです」
正直な印象だった。
「触りたい?」
「はい。でも良いんですか?」
「ええ。その代わりしっかり勉強するのよ」
楓はさらに一歩前に踏み出し、胸を幸一に見せつけ、彼の手を取ると、その手を乳房に当てた。
(や、柔らかい……)
幸一は童貞であり、当然であるが、女性に胸に触った経験はない。
だからこそ、感動的ですらあった
「も、揉んでみて」
言われるままに、胸を揉み始める幸一。
あまりに刺激的過ぎて、ペニスの先端から我慢汁が溢れ、それがボクサーパンツを汚していく。
「ふ、ふぁ、いいわ」
甘い声を出す楓。
そんな声を出されると、もっと興奮してしまう。
もう、我慢できなかった。
両手で胸を揉みながら、彼はさらに過激なお願いをする。
「せ、先生、舐めてもいいですか?」
「赤ちゃんみたいなこと言うのね、でもいいわ、舐めて頂戴……」
幸一は、舌を出し、恐るおそる乳首を吸いあげる。
堪らない高貴な香りが充満していき、より一層興奮していく。
「幸一君。続きはベッドの上でしましょう。これからもっと良いことを教えてあげるわ」
「い、良いこと?」
「そう、とにかくベッドに行きましょう」
二人はベッドに移動し、そこで隣り合わせ座った。
楓はニコッと笑うと、優しく幸一を押し倒していった――。
〈続く〉
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