連載官能小説『家出少女』第1回
24歳の社会人、北原慎太が帰宅すると、自宅のトビラの前に、一人の少女が座り込んでいるのがわかった。
(誰だ……あれ?)
全く心当たりはない。
彼がトビラの前に行くと、少女はすっくと立ちあがり、
「あの、ここの住民ですか?」
と、声をかけてきた。
「そうだけど、君は?」
「何も言わず、私を匿ってください」
「は?」
「いいから、とにかく中に入れてください。寒いんです」
季節は冬。12月である。
少女の服装は、長袖を着ているものの、簡素なブルゾンにひざ丈のスカートという装いである。黒タイツを穿いているようだが、これでは寒いだろう。
果たして、どうするべきか?
慎太は迷っていた。
こんな見ず知らずの少女を部屋に連れ込めば、何かトラブルになってしまうのではないか? そんな思いがあったのは事実だ。なるべくなら、トラブルは避けたい。
しかし、この少女には何かあるようである。
無下に追い返すのも忍びない。
ならば……。
「まぁ、お茶くらいなら出すけど」
結局、慎太は少女を部屋に招き入れた。
慎太の部屋は、普通にワンルームである。
広さは8畳ほど。その空間に、キッチンからベッドまですべてがある。トイレや風呂は一緒であり、不便だがしかたない。それほど裕福ではないのだ。節約できる場所は、節約しなければならない。
部屋の中央にはローテーブルと座布団が置かれている。
少女は座布団との上にちょこんと座り込んだ。
エアコンのスイッチを入れて、部屋を暖めると、そのままキッチンへ向かい、お湯を作った。コーヒーでも淹れてやろうと考えたのである。
少女はキョロキョロと部屋の中を見渡し、興味深そうに視線を注いでいる。
「君、名前は?」
徐に、慎太は尋ねた。
気づけば、まだ名前を聞いていない。
「私は恵梨香です。湯島恵梨香。高校生です」
「高校生か、どこの学校?」
「それは言えません」
「まぁ良いけどさ。もうすぐ夜になるから、コーヒー飲んだら帰りなよ。送っていくから」
「帰れないんです。お願いです。今日だけ泊めてもらえませんか?」
「は?」
頭がこんがらがる。
恵梨香はどうやら、頭のねじが一本どころか、何本も飛んでいるらしい。
そうでなければ、見ず知らずの男性に家に泊めてくださいとは言わないだろう。
一体、この子は何を考えているのだろうか?
「泊まるってここに?」
「そうです」
「友達の家とかがいいんじゃない」
「友達いませんから」
きっぱりと、恵梨香はそう言った。
確かに友達が多そうな人間には見えない。
しかし、それでもかなりルックスはいいだろう。
アイドルです。といっても、慎太は疑わなかったかもしれない。
きりっと整った鼻筋に、やや細めの眉毛。目は猫目でくりくりとしている。
「あのさ、俺、男なんだけど」
「知ってます」
「それに、君のこと知らないし」
「それも知ってます」
「じゃあなんで俺の家に泊まるなんて言うんだよ」
「あなたは私を知らないかもしれません。でも私はあなたを知っているんです」
それは不思議な言葉だった。
慎太は記憶を巡らせ、この少女とどこかで会ったのか探った。それでも、全く記憶は結びつかない。
「俺たちどこかで会った?」
「私の祖母が……」
「祖母」
そこまで聞き、慎太は考えを推し進める。
「もしかして、君って湯島カヨさんのお孫さん?」
「そうです。探偵みたいですね」
慎太はある介護施設で働いている。
その時、老人の世話をよくするのであるが、その時確か湯島カヨという老婆を介護したのである。
「おばあちゃん、あなたの話をよくするんです。すごくいい人だって」
「そ、そう」
「それで、私を助けてくれるかもって思って。お願いです。今日一日だけ泊めてください。私を助けると思って」
「そ、そうはいってもねぇ」
なかなか納得できない。
だが、恵梨香は行く場所がないようである。
慎太は、コーヒーを恵梨香に渡すと、自分は頭を冷やすために、シャワーを浴びることにした。
決して、ヤらしい思いがあって、シャワーを浴びたわけではない。
単純に頭を冷やしたかったのである。
シャワーをひねり、熱い湯を浴びる。
幾分か頭もしゃっきりする。
とりあえず、湯島カヨさんの孫と分かれば、自宅に連絡を取るのは可能だろう。
恵梨香に見つからないように、会社に電話し、そこで連絡先を聞こう。
そのように考えた時だった。
不意に浴室のトビラが開いた。
そこには、生まれたままの恵梨香が立っていた。
「ちょ、おま、なんで入ってくるんだよ」
「私の自宅に連絡しようって考えているんじゃないですか? そうなる前に、既成事実を作っちゃいます」
「何を言って……」
慎太は抵抗しようとしたが、狭い浴室であるためなかなか上手くいかない。
恵梨香はバスタブに入ってくると、慎太に抱きついた。
そして、そのままゆっくりと姿勢を下におろしていき、慎太のペニスを見つめ始めた。
「まだ、大きくないですね」
悪戯っぽく恵梨香は呟く。
「当たり前だ」
「なら、私が大きくしてあげます」
そう言ってからは、行動が早かった。
恵梨香は手で慎太のペニスをしごき始めたのである。
それほど巧みな動きではなかったが、懸命な姿勢でペニスをしごき始める。
「な、何を」
抵抗するが、次第にペニスが気持ちよくなっていく。
特に最近仕事が忙しくてろくにマスターベーションをしていない。
その影響も手伝って、彼は抵抗しきれずにいた。
慎太のペニスは次第に勃起し、臨戦態勢になる。
「勃ちましたね。どうしてほしいですか?」
「止めるんだ。俺は捕まりたくない」
「もう無理です。でも安心してください、私を泊めてくれれば、ここで起きたことは他言しませんから」
それは半ば脅しに近い響きがあった。
高校生を相手に、性的な行為に及んだとわかれば、それだけで致命的である。
ならば、ここは言うことを聞くしかないだろう。
「わかった。泊めるから、こんなことは止めるんだ」
「本当にそう思ってます? ち×ぽ、こんなにビンビンですよ。あなたが望むなら、続きをしてもいいんですよ」
「で、でも。俺は……」
「自分に正直になってください。例えばこんなのはどうですか?」
恵梨香は胸を寄せると、谷間にペニスを挟んだ。
恵梨香の胸は高校生離れしており、かなり大きい。パイズリも可能なくらいの大きさなのだ。
「これってパイズリっていうんでよね? 気持ちいいですか?」
「う、くぁ」
言葉にならない。
しかし、気持ちいいことには変わりない。
徐々に、抵抗する意思が挫け始める。
胸にペニスを挟み、その状態で上下に動かし、さらに舌で亀頭の先端を舐め始めた。
こんな風にされると、頭がおかしくなってしまう。
特に最近溜まっているから、気持ちよさは段違いだった。
ペニスの先端から先走り汁が迸り、それが、次第に多くなっていく。
「Hなお汁が出てきまいたね。続きをしたいって意味ですね」
「それは……」
「大丈夫です。私、あなたが相手なら、問題ありませんから」
そのままパイズリを続けた恵梨香であったが、彼女はペニスを一旦胸から外すと、口に含み、フェラをし始めた。
決して上手と言うわけではないが、愛情を感じさせるフェラチオである。
「北原さんのおちん×ん、おいひいです」
ペニスをしゃぶりながら、恵梨香はそんな風に呟いた。
温かい口内の質感を感じていると、次第に気持ちよくなっていき、どうにでもなれという感覚になっていく。
「うぅ。うぁ」
あまりにきもちよくて、言葉にならない。
しかし、このまま止めることできないだろう。
既に快楽の海に踏み出してしまっている。最後までやりたいという希望が、沸々と湧き上がってきた。
「イキそうになったら言ってください。全部受け止めますから」
嬉しいことを言ってくれる。
恵梨香は亀頭の先端を舌先でレロレロと舐めたり、陰嚢を指で揉んだりして、ペニス全体を刺激していく。
女子校生離れした技術に、慎太はメロメロになっていた。
このままではあまり持たない……。
「も、もう止めてくれ。イキそうだ……」
正直に告げる慎太。彼のペニスは限界を迎えていた。
「イってください。私が受け止めますから」
恵梨香はフェラを止めようとはしない。
次の瞬間、圧倒的なオルガスムスが慎太を襲った。
「駄目だ、イク!」
慎太は勢いよく射精をしてしまう。
自身の口内で精液を受け止めた恵梨香は、大量の精液をごくりと飲み込んだ。
「これが精液なんですね。初めて飲みました。大人の味です」
「な、何をしているんだ君は?」
「北原さん、今度は私を気持ちよくしてください。このままお風呂で続きをしましょう」
恵梨香はやる気満々である。
どうやら、ここからは逃れられない。
行くところまで行ってしまうだろう。
覚悟を決めて、慎太は恵梨香の裸体を見つめ始めた――。
〈続く〉
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