連載官能小説『先生の部屋』第2回
智樹は童貞である。
当然、女性器を見た経験はない。それ故に、今目の前に日がる光景が、真実なのか、よくわからなくなってくるのだ。
蘭のショーツに手をかけると、それを蘭が止めた。
「そんなに先生のあそこが見たいの?」
と、蘭が聞いてくる。
たまらず、智樹は答える。
「は、はい。見たいです」
「でも、もう少し我慢してね。まずはおっぱいから弄ってくれる?」
「おっぱいですか」
「そう。先生のおっぱい触ってみたいでしょ?」
「そ、それはまぁ、そうですけど」
「うふふ。いい子ね。日高君、じゃあブラを恥じて頂戴」
「わ、わかりました」
慣れぬ手つきで、智樹がブラのホックを外すと、大きなバストが目の前に広がった。
蘭は今年30歳になる女性であるが、身体のラインは非常に美しい。バストも鍛えているのか、決して垂れてはおらず、ツンと上を向いている。それでいて、それなりの大きさがある。
決して爆乳というわけではないが、小さすぎず、大きすぎずの絶妙なカップをしている。それ故に、触ってみたいという衝動に、智樹は駆られた。
ごくりと生唾を飲むと、ただ、無心に蘭の胸を凝視していた。
「どうしたの? 日高君、そんな顔して……」
「い、いえ、ただ、凄い綺麗だなって思って」
「褒めてくれるのね。ありがとう。日高君にとって、私はもうおばさんなのにね」
「そんなことは、先生は十分キレイですよ」
「うふふ。そう言ってくれるとありがたいわ。さぁ、胸を触って頂戴。触ってもいいだからね」
「はい、で、では……」
恐るおそる手を伸ばし、胸に触れてみる。
(あ、柔らかい……)
初めて女性の乳房を触る智樹。
それは感動的ですらあった。すべすべとした肌に、マシュマロのような触り心地。これが女性の身体。男性とは違うのだなと、智樹は感じ始めていた。
乳房全体を手で覆いこむと、ぎこちない手つきで、智樹は胸を揉み始めた。
弾力のある胸はとにかく柔らかく、触り心地がいい。
「私の胸どうかしら?」
と、蘭が聞いてくる。
「その、僕は初めて女の人の胸に触るで、よくわかりませんが、気持ちいいと思います」
「そう、日高君は初めてなのね」
「はい。そうなんです、すみません」
「謝らなくてもいいじゃない。何も悪いことをしているわけじゃないんだから。じゃあ次は乳首を弄ってくれる。コリコリと刺激する感じで」
「わ、わかりました、じゃあ、触ります」
智樹は指で蘭の乳首をつまんだ。
そして、くりくりと指で弄っていく。すると、乳首が硬くなり、ツンと立ったではないか。
(先生も興奮しているんだ)
そう思うと、なんだか嬉しくなる。
両方の乳首を指で弄りながら、智樹は蘭の姿を見つめていた。
蘭は恍惚としたような表情を浮かべ、静かに「んんん……」と囁いた。
その声が、堪らなく智樹を刺激していく。
「せ、先生、胸舐めてもいいですか?」
「もちろんよ、好きにしていいの。やってごらんなさい」
「あ、ありがとうございます」
次の瞬間、智樹は蘭の胸に飛びつき、そして舌先で乳首をこねくり回した。
隆起した乳首を舌で触れると、なんというか落ち着いた感じになる。これも蘭の母性がなせる業なのだろうか。
「ふぁ、日高君、くすぐったいわぁ」
「先生のおっぱいとても美味しいです」
母乳が出るわけでないが、乳首に吸い付いていると、独特な雰囲気に包まれる。赤子に戻ったというか、落ち着いていくのである。
智樹は乳首を舐めながら、さらに相手で、乳房を刺激した。
どこまでも柔らかい蘭の乳房は、智樹の指の中で変幻自在に形を変えていく。
どんどんと興奮してくる智樹。
やがて、胸だけの刺激では足りなくなっていく。
どうしてもあそこが見たくなるのである。その思いは、次第に膨れ上がっていき、智樹を刺激し始めた。
「ん……んっ」
乳首を舐められ、蘭の吐息が漏れる。
うっとりとするような声である。
そんな声を聞きながら、智樹は蘭に向かって言った。
「せ、先生、そろそろ、下の方も責めたいんですけど」
「ふふふ。そんなにあそこが見たいのね、仕方ないわ。じゃあショーツを脱がして頂戴」
「はい」
乳首を責めるのを止め、智樹はショーツに手をかけた。
蘭は脱がしやすいように膝立ちをし、智樹を迎え入れる。
ゆっくりとショーツを下ろしていく智樹。
(これが先生のあそこ)
陰毛に包まれた女性器が顔を出す。
膝立ちしているので、すべてが見えるわけではないが、陰毛の奥に恥丘や大陰唇が見えている。初めてみる女性器に、智樹は酷く感動していた。
ショーツをすべて脱がしてしまうと、クロッチの部分に染みができているのがわかった。どうやら、蘭は濡れているらしい。それだけ興奮しているのだろう。
女性は興奮すると濡れるということを、智樹は知っている。だからこそ、蘭のあそこが濡れている事実を知り、心の底から興奮していったのである。
「先生、濡れてますね」
「ふふ。先生も興奮しているのよ。日高君、ゆっくりあそこを触ってみて」
「はい」
蘭は膝立ちしたまま、足の幅を広げた。
それを見た智樹は、蘭のあそこに指を当てた。
(あ、熱い)
蘭のあそこはじんわりと熱を帯びている。
同時に、しっとりと濡れていて、愛液が智樹の指先を覆った。
「はぅ、いい感じよ。そのまま指であそこを弄って」
膣口を指でくりくりと動かし、智樹は蘭の性器を刺激していく。
それに合わせて、蘭のため息が漏れ、さらに愛液が迸ってくる。
(指、挿れてもいいのかな)
そう感じた智樹は、膣内に指を挿れてみた。ぬるりとした質感であり、指はすんなりと膣内へ吸い込まれた。
「日高君の指が入ってくるわぁ。少しずつ動かして刺激してみて頂戴」
指先を膣内に挿れると、くちゅくちゅと卑猥な音が鳴り響き始めた。
蘭の部屋にそんな淫靡な音が染み渡ると、徐々に興奮のレベルも上がっていく。
「せ、先生のあそこ、どんどん濡れて、凄いです」
「もっと速く指を動かしてぇ」
言われるままに、指の動きを速める智樹。
あそこはしっとりと濡れているため、容易に指は動いていく。
(もっと先生を気持ちよくさせたい)
そう思った時は、クリトリスの存在を思い出した。
女性の一番敏感な部分。それがクリトリスである。
その存在を、智樹は知っている。そこを触れば、もっと気持ちよくなってもらえるかもしれない。
右手の指を使い、膣内をかき回し、さらに開いた左手で、今後はクリトリスの位置を探る。顔を近づけて蘭のあそこを見ていると、ラビアの上方部分に包皮に包まれた地帯があるのがわかった。
(ここだ)
智樹は陰核を刺激し始める。
すると、蘭の背筋が反り返り、
「ふあ、そ、そんな敏感なところを」
蘭の甘い声も一層強くなっていく。
「先生、気持ちいいですか?」
「日高君、もっと触って頂戴。先生をおかしくさせてぇ」
陰核の包皮を剥き、白い突起を露出させると、そこを指でくりくりと刺激し始めた。
それに伴い、蘭は狂ったように叫ぶ。
「あん、そう、そこが気持ちいいのぉ。もっと、もっと激しくしてぇ」
クリトリスを刺激しながら、膣内を指でかき回していく智樹。
蘭の興奮も次第にピークを迎え、ガクガクと痙攣し始めたではないか。
「日高君、先生もイキそうよ。そのままクリとあそこを刺激して頂戴」
「わかりました」
懸命に指を動かす智樹。
彼は必死だった。自分の興奮を抑えられなかったのである。同時に、蘭にも気持ちよくなってもらいたい。そんな思いが浮かんでは消える。
「あああぁ、もう、ダメ、イク、イッちゃう」
「先生イってください。先生のイク姿が見たいんです」
「あん、イクゥー」
蘭の身体が反り返り、そのままガクリと前方に倒れた。
どうやらオルガスムスを迎えたらしい。激しく昇天した蘭は、そのままソファの上に倒れ込むと、しばらく恍惚とした表情で震えていた。
「先生、イッたんですね」
「ええ、日高君、初めてとは思えないくらいテクニシャンだから、とっても気持ちよかったわよぉ」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあ、そろそろ次のステップに移ってもいいわね」
「次のステップ?」
「そう、お互いにもっと気持ちよくなりましょう。つまりね、セックスをしましょうって言う意味」
セックス。
憧れの蘭とセックスができる。その喜びが、智樹を支配していく。
「せ、先生、良いんですか?」
「もちろん、日高君もいいわね」
「はい、むしろ、お願いします」
互いに気持ちよくなった二人のセックスが始まろうとしている――。
〈続く〉
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