連載官能小説『憧れの女子生徒』最終回
帰り道、勇磨は奏と一緒に歩いた。
思えば、彼女ができたのである。生まれて初めての彼女。それが奏である。何かこう、感慨深くなっていく。
何しろ、学園でもトップクラスに可愛い女の子が奏なのだ。そんな子を自分のものにできる。その気持ちが、勇磨を高揚させていた。
(手とか繋いだ方がいいのかな?)
と、勇磨はふと考える。
二人の間には少しだけ距離がある。
その距離を縮めていきたい。
そのためには手をつなぐといいかもしれない。
勇磨は思い切って、自分の手を伸ばし、奏の手に絡めた。
ハッと奏は、立ち止まる。
「あ、ゴメン、いきなりだったかな」
と、勇磨も同時に立ち止まる。
奏は決して嫌がる素振りを見せずに、
「ううん、ちょっとびっくりしただけ、私も手を繋ぎたいって思ってたし」
「それはよかった。いきなり嫌われると思った」
「嫌わないよぉ。むしろ大歓迎だよ」
ニコッと頬みながら、奏はそう言った。
その表情を見ていると、抱きしめたいという衝動に駆れられる。
しかし、ここは耐えなければならない。
何しろここは人の流れが多い、通学路だ。
こんなところで抱き合っていれば、どんな目で見られるかわからない。もしかすると、奏のファンに突き刺されるかもしれない。
(まぁ刺されるは流石にないか……)
勇磨と奏は手を繋ぎながら、通学路を歩く、やがて駅前を超えて、そのまま住宅地に法へ入っていく。奏の家は、勇磨の自宅と同じ方角にあるようだが、少し距離が離れていた。
「私はね、B町に住んでるの」
徐に奏が言った。
勇磨が住んでいるA町の隣がB町である。
「ちょっと距離があるかな。でも許容の範囲だよ」
「多分、勝田君の家からは20分くらいかな。まずまずの距離だよね」
「自転車を使えばもっと早く行けるよ」
「うん。そうかもしれない」
二人はやがてB町に辿り着く。
そのままB町の住宅街を通り抜け、あるマンションの前に立った。
「ここが私の家」
と、奏は言った。
それは、おしゃれな雰囲気のあるマンションだった。
かなりキレイなマンションで、ホテルのような趣がある。
「キレイなマンションだね」
「出来たばかりなの。私が高校に入学してから、入居したから、まだ一年経っていないかな」
「そうなんだ。なんかホテルみたいだ」
「ふふ。中はキレイなの。でも私に部屋はそんなにキレイじゃないから期待しないでね」
期待しないでと言われても、女の子の部屋に初めて上がるのである。緊張はするし、気体をしてしまう。
エントランスを抜け、エレベーターに乗る。
どうやら、10階建てのマンションらしい。その7階に奏の自宅はあった。
7階で降り、奥の方まで足を進める。一番端の部屋が奏の自宅のようであった。
家の前に立つと、奏は鍵をかけて、勇磨を招き入れた。
「誰もいないから、安心してね」
と、奏は言った。
誰もいないというのは、それだけで逆に緊張してしまう。
勇磨は玄関で靴を脱ぎ、そのまま玄関脇にある部屋に案内された。
それは8畳ほどの空間で、キレイな奏の部屋であった。
部屋を入ると、右側の壁に机があり、対面にベッドが設置されている。また、机の脇には少し大きな棚が置いてあり、本や小物などが並べられている。
部屋の中央にはカーペットが敷かれ、ローテーブルがある。ローテーブルの上には読みかけの雑誌が置かれていた。どうやら、ファッション誌のようである。カーペットに上にはクッションがいくつか置かれ、ピンクの女の子らしいカラーであった。
「キレイな部屋だね」
と、正直な印象を告げる勇磨。
散らかっていると言っていたが、全体的にキレイな印象がある。
「ちょっと待ってて、お茶用意するから」
「あ、ありがとう」
一旦部屋の外を出ていく奏。
数分後、彼女はお茶を持って部屋に入ってきた。
それをローテーブルの上に置き、奏は恥ずかしそうに言った。
「そ、その、学校の続きする?」
続き……。
もちろんできるのであればしたい。
「いいの?」
「うん。私はいいよ、勝田君は?」
「俺もしたいかな」
「なら私先にシャワー浴びてくるね。ちょっと待ってて」
そのままシャワーに消えていく奏。奏がシャワーから上がると、入れ違いに、勇磨が入り、体をキレイにした。そして、そのまま部屋に戻る。
勇磨がシャワーを浴びて部屋に戻ると、下着姿の奏がベッドの上でちょこんと座っていた。それはどこまでも愛らしい。
「西園寺さん。本当にいいんだね?」
ベッドに近づき、再度確認する勇磨。
奏は静かに首を上下に振った。
それを確認すると、勇磨は優しく奏を抱きしめ、まずはブラジャーを外した。すると、プルンと胸が露になる。奏の胸はどちらかというと小さい方だろう。しかし、その分形が良く、ぷにぷにと柔らかかった。
胸を愛撫しながら、さらに手を下半身に進める。
下着の中に手を入れ、性器を弄ると、じんわりと濡れているのがわかった。
これだけ濡れていればもう挿れても問題ないだろう。
勇磨自身、興奮から早くペニスを解放させたかった。
奏の下着を下ろし、全裸にさせると、勇磨も全裸になった。そして、奏を仰向けにさせ、足を広げると、彼女の秘部に向かって、自分のペニスを近づける。
「あ、あの、コンドームないんだけど」
「生で大丈夫だよ。今日は安全な日だから」
「なんかゴメン、じゃあ生で挿れるよ」
勇磨は静かにペニスを挿入し、そしてゆっくりと動き始めた
初めてのセックス。それは感動的な暗い気持ちがいいものだった。
あまりの気持ちよさに、すぐにイキそうになってしまう。
三擦り半でイってしまう人もいるらしいが、その気持ちが十分にわかった。
「うぅぅ……」
快楽を感じている勇磨とは裏腹に、奏は唸っていた。
彼女は処女であり、激しい痛みに耐えていたのである。それを見た勇磨は動くのを止めて声をかけた。
「だ、大丈夫? 大分辛そうだけど」
「結構痛くて、でも大丈夫。ゆっくりしてくれれば、そのうち慣れると思うから」
「わかった。なるべくゆっくり動くよ」
勇磨はなるべく奏痛まないようにゆっくりとピストンさせていく。
奏のあそこからは愛液と一緒に赤い血液が流れていた。
処女膜が破れたのであろう。
奏の処女を奪ってしまった。嬉しい気持ちもあるが、同時に責任感もある。このセックスが思い出に残るようにしなければならない。
くちゅくちゅ、ちゅぱん……。
性器同士が擦れ合う淫靡にな音が鳴り響く。
二人以外誰もいない空間で、こうしてセックスをしていると、どこか不思議な気分になる。奏の学校では見られない一面を覗いているかのようで、勇磨はたまらなく嬉しくなった。
どのくらいだろうか、ゆっくりとピストンをしていると、次第に奏の表情も穏やかになっていく。
少しずつ痛みが引いていき、代わりに気持ちよさを感じるようになったのである。
(ちょっと気持ちいいかも……)
奏はそんな風に感じ、勇磨に対して声をかけた。
「勝田君、もっと早く動いていいよ。あんまり痛くなくなってきたから」
「わかった。じゃあ少し早めに動くよ」
少しずつペースを上げていく勇磨。
今まではかなりゆっくり動いていたため、何とか耐えられたが、あまり速く動いてしまうと、あっという間にイってしまいそうになる。バランスを保つのが難しいと思えた。
「あん、き、気持ちいいよぉ、勝田君」
と、甘い声を出す奏。
その言葉を聞いていると、勇磨も気持ちよくなっていく。
正常位で腰を動かし、気持ちよさを味わっていく勇磨。
姿勢を前傾にさせて、奏に覆いかぶさるようになると、そのまま唇にキスをした。
今思えば、まだキスもしていなかった。キスよりも先にセックスをしてしまうという、かなり順序があべこべな展開を迎える。
「ふぐ、ふぅん、あはん」
キスで口を塞がれた奏が吐息を漏らす。
キスをしながら、ペニスを突いていると、堪らない心地よさに襲われ、奏が愛おしくてたまらなくなる。もっと奏を堪能していたいし、もっと奏にも気持ちよくなってもらいたい。そんな思いが勇磨を支配していた。
しかし、彼の限界もすぐそこまで迫っている。
初めてのセックスであるため、あまり快楽に対する耐性がない。そのため、気持ちよさをダイレクトに受けてしまい、もう長い間我慢できそうにないのだ。
「さ、西園寺さん、俺、もう駄目かも」
「勝田君、イキそうなの?」
「うん。もう限界」
「ならイっていいよ。私が受け止めてあげるから」
「じゃあ中に出すよ」
「うん。きてぇ」
「うわぁぁぁ。駄目だ、で、出るぅ」
次の瞬間、勇磨は激しく射精した。
奏の膣内に精液が流れ込んでいく。
「す、すごい、熱い精子が私の中にたくさん入ってきてるぅ」
膣内は精液で満たされ、二人のセックスは終わりを告げた。
初めてのセックスを終え、勇磨と奏はベッドの上に横になっていた。
まだ興奮は冷めない。
「ねぇ勝田君、どんな感じ?」
「スゴイよかったよ。嬉しいし、気持ちよかった」
「ホント。ならさ、もう一回してほしいんだけど」
「もう一回? い、いいの?」
「うん、もっと勝田君を感じていたいの」
既にペニスは回復している。二回戦も問題なくできるだろう。
「わかった。じゃあもう一回やろう」
二人は抱き合い、優しくキスをした後、再びセックスをするために、体の向きを変えた。
二人の甘い時間はこれからも続く――。
〈了〉
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