連載官能小説『「花園」に来る懲りない面々』第3回
相沢南は風俗嬢。
この仕事に誇りを持ち、今日も男性客の淫液を浴びる。
そんな生活にも慣れた、20歳の女の子。それが相沢南である。
彼女は『花園』の人気の風俗嬢なので、出勤すれば指名が多く入る。
多い時で、1日5人以上の男性と関係を結ぶのであるから、頭が上がらない。
また、彼女には固定の客もいる。
ファンと言ってもいいかもしれない。彼女を慕い、一緒にセックスしたいと思う男性も多いのである。
そんな男性の一人に。桐谷邦夫がいる。
邦夫は少し変わった客であり、南の虜になっている。
彼が今日、『花園』の門をくぐった。
「いらっしゃいません。ようこそ『花園』へ」
指名が入った南には。そのまま控室を出て客を出迎える。
いつもこの瞬間は緊張するのだ。ステージに立つアイドルの心境と言っても過言ではないかもしれない。既に、1年近く『花園』で働いている南であったが。この緊張は、なかなかなくならない。もしも変な客だったらどうしよう? そんな一抹の不安があるのは事実だ。
「南ちゃーん。やっほー」
「えっと、あなたは確か、邦夫さんでしたよね」
「覚えてくれたんだ。嬉しー」
邦夫はやや人懐っこいと言うか、フランクな所がある。
彼は既に30歳を超えているのだが、話し方は若者のそれとあまり変わらない。
「もちろん、覚えています。では、お部屋にご案内します」
南と邦夫はプレイルームに入る。
『花園』は店舗型のソープランドである。キレイな部屋がいくつもあり、男性客にも評判である。
案内した部屋は、なかなか大きな部屋で、浴室とベッドが一体化している。
部屋に入るなり、南は邦夫の上着を受け取り、それをハンガーにかける。この一連の流れも、なかなか素晴らしい。
邦夫はベッドに腰を下ろすと、やや大きなカバンの中から、あるアイテムを取り出した。
それは、少し変わったセーラー服であった。
『花園』はコスプレ衣装の貸し出しもある。セーラー服やブレザーなど、幅広く取り揃えている。ただ、邦夫は変わっていて、重度のアニメオタクである。気に入ったアニメ作品の衣装を揃えては、それを南に来てもらってプレイするのである。
『花園』では、コスプレ衣装の持ち込みが可能になっている。だから、客によっては、コスプレ衣装を持参するケースがあるのだ。邦夫はそんな持ち込みをする客の一人でもある。
「今日はこれを着てほしいんだけど」
「いいですけど、また何かアニメですか?」
「そう『魔女っ娘戦士凜々花ちゃん』の学校の制服。コスプレショップで買ったんだ」
そう言い、邦夫はコスプレ衣装を広げる。
かなり風変わりなセーラー服で、色がピンクであった。
(ホント、変わった人……)
と、南は考える。
彼女自身、コスプレをするのは嫌いではない。意外と変身願望のある女性は多いのだ。
コスプレ衣装をベッドの上に置くと、二人は服を脱ぎ、そのまま浴室に向かう。
南はボディソープをたっぷりとつけて、邦夫の局部を洗っていく。
南の絶妙なタッチに、邦夫は時折「おっ」「うぉ」と、喜びの声を上げる。
プレイ時間は60分であり、それほどが長くない、プレイ時間を削らないためにも、シャワー時間は最小限に抑える。
シャワーを終えると、タオルで拭いてベッドに移動する。
その際、南はコスプレ衣装を着用する。
「うほ、完全に凜々花ちゃんだ。似合っているよぉ、南ちゃーん。今日は凜々花ちゃんって呼ぶからね」
邦夫は風俗嬢を名前で呼ぶのではなく、気に入ったアニメキャラの名前で呼ぶ癖がある。
慣れれば、それほど違和感は抱かないが、最初は戸惑ってしまう。
「じゃあ、横になってください。凜々花が悪戯してあげます」
キャラになり切って、邦夫を楽しませる南。
全く凜々花というキャラは知らないが、何とかなるだろう。
まず、南はペニスを握りしめた。かなりやる気満々で、既に邦夫のペニスは赤黒く勃起している。きっと、興奮しているのだろう。
ペニスを握りしめ、上下に動かしていく。ローションを使って滑りをよくすると、にちゃにちゃと卑猥な音をこだまさせながら、しごいていく。
赤黒く変色し、暴発寸前になっている邦夫のペニス。逞しいほど、硬くなり、先端からはカウパー腺液が溢れ出している。カウパーが南の指先に当たり、透明な糸を引く。それは、どこまでもヤらしい光景で、いつ見ても、興奮させてくれる。
ペニスを弄りながら、さらに陰嚢を揉みしだく。ペニスを弄られながら、陰嚢をセットで弄られると、それだけで堪らない気持ちよさに襲われる。邦夫は「うぅ」「くぉ」「いい」と声を漏らしながら、快楽の中を漂っている。
邦夫は、ペニスをしごからながら、南の制服に手を伸ばし、スカートの裾を弄り始めた、南の局部が見えそうで、見えないポジションであり、なかなか見ごたえがある。
(凜々花ちゃんにそっくりだぁ。流石は南ちゃんだなぁ)
半ば邦夫は感動していた。
これまで数多くのコスプレ衣装を揃えてきた。その中でも今回の衣装はよく似合っている。完全にアニメの中の凜々花が再現されたという感じである。
「凜々花ちゃん。ふぇ、フェラしてくださいぃ」
懇願するように、邦夫は告げる。
それを受け、やや焦らしながら、南は対応する。
邦夫はややM気質なところがあるから、焦らすと効果的なのである。
すぐにはフェラをせずに、指先をフルに使って肉竿をしごいていく。ヒクヒクと小刻みに動くペニスは、何か小動物を彷彿させるようで、愛おしくなる。
「凜々花ちゃーん。ぼ、僕、我慢できないよぉ、早く舐めてくれぇ」
「わかりました。それじゃフェラしてあげます」
ここで、ようやく南は口にペニスを含む。
全体を包み込むように、ペニスを口で含んでいく。口内は暖かく、さらにしっとりと濡れているので、滑りがよくなる。口内の粘膜とペニスが擦れ合い、堪らない興奮を生み出していく。
「きもひいいれすか?」
フェラをしながら、南はそう告げる。
対する邦夫は体をガクガクと震わせながら、快楽の中にいた。
圧倒的な気持よさ。風俗嬢として、数多くの男性のペニスを弄ってきたのである。この辺のフェラの技術は高いものがある。
全体を軽く舐めまわすと、亀頭の裏筋を舌でそわせ、さらに、陰嚢を軽く口に含み吸い寄せるようにフェラを続ける。どんどんカウパーが溢れてきて、少し苦い味わいが、南の口内に伝わっていく。
続けて、舌先で亀頭全体を舐め回す。優しく刺激してあげるだけでも邦夫には効果があり、邦夫は体を震わせて「うぉぉ」「凜々花ちゃーん」と声を上げる。
肉竿は、より一層固くなり、猛々しく勃起している。
かなり大きなペニスであり、口に含むのも大変である。それでも、南は丁寧にフェラを続けている。じゅぼじゅぼと激しい音を上げながら、フェラを展開していく南。淫靡な音が室内に広がっていき、それが一層興奮のレベルを押し上げていく。
亀頭を中心に弄ってからは、全体を舐め始める。バキュームするように、ペニスを吸い上げていき、刺激を強めていく。
「うわぁぁ、凜々花ちゃん、最高だよ」
堪らない声を上げる邦夫。
彼は南にしごいてもらう経験が多いが、毎回すぐにイってしまいそうになる。
少しずつ、限界を迎え始め、快楽の爆弾が降り注ごうとしている。
硬く勃起した肉棒は、南の口内で暴れ狂っている。早く出したい。そんな思いがある。気持ちよさの中に放り込まれ、邦夫はうっとりと恍惚とした表情を浮かべていた。
いつも素晴らしいフェラをしてくれる南。だからこそ、邦夫は彼女を慕い、『花園』に通うのかもしれない。
「凜々花ちゃーん、気持ちいい、もうだめ、イキそう
「駄目です、もう少し我慢してください、まだこれからですよ」
「ふひぃ、ひぃ……、あひぃ。もっと我慢すればいいの?」
「イッたらHしてあげませんよ。クスクス。とにかくもう少し我慢してください」
邦夫は下半身にぐっと力を入れて耐え始めた。
すると、僅かにペニスが回復し、幾分か耐えられるようになった。
それでも、それほど長くはもたないだろう。
だが、南とHしたい邦夫は、意地でも耐えてやろうと、我慢し続けた。
対する南は、少しペースを落としていた。全体をバキュームフェラのように刺激するのではなく、ソフトにペニスを舐めるように弄り始めた。
ペニスはまだ余力があるようで、もう少しなら耐えられるだろう。激しく痙攣し収縮してきたら要注意である。だが、今のところその兆候はまだない。絶妙のバランスを感じ取りながら、南はフェラを続ける。
「はぁはぁ、凜々花ちゃん。イキたい。イキたいよぉ」
「もう少しです。後少しですよ」
必死に耐えていた邦夫であったが、やがて限界を感じ始めた。
ペニスが収縮していき、暴発寸前になる。
それを感じ取った南は、スッとフェラを止めた。
あまりに潔かったため、邦夫は面を食らってしまう。イキたいのに、寸前でお預けを食らって、途方に暮れしまう。
「凜々花ちゃん。イカせてくれないのぉ」
「まだ駄目ですよ、イクのはHしてからです。でも、我慢できましたから、ご褒美に凜々花のおま×こを舐めさせてあげます」
南はスッと膝立ちすると、ミニスカートをたくし上げる。
すると、控えめな陰毛に包まれた恥丘が顔を出す。しっかりと整った陰毛。そして、その奥に肌色がかった大陰唇が見えている。南の性器を見て、邦夫はさらに興奮していく。
「凜々花ちゃんのおま×こ舐めたいよぉ」
邦夫は犬のように涎を垂らしながら、そんな風に呟いた。
それを見た、南には、膝立ちの姿勢からM字開脚をしながら体育座りをする。そして、大事な部分が見えないように手で隠した。
「凜々花ちゃん、手で隠さないで、見えないよぉ」
「恥ずかしいです」
「恥ずかしがっている凜々花ちゃん、最高に可愛いよぉ」
「じゃあまずは指で弄ってください。舐めるのは最後ですよ」
「わ、わかった、凜々花ちゃんのおま×こを指で弄ってあげるよぉ」
興奮が冷めないまま、邦夫は指を伸ばしていく。
南は、期待感を胸に、邦夫を見つめた――。
〈続く〉
コメント