連載官能小説『母娘の誘惑』第1回
新しい家族ができた。
れっきとした人間の家族だ。犬や猫の類ではない。
武藤和樹は、現在高校一年生。
幼い頃に両親が離婚し、彼は父親と共に暮らし始めた。
その父親が、今回再婚したのである。
その再婚相手となる女性も、同じように離婚を一度経験しており、中学生の娘がいた。
つまり、和樹は母親と妹を同時に手に入れたということになる。
彼は今まで兄弟はいなかった。父親も仕事で忙しく、いつも帰りが遅かったから、大抵孤独に暮らしていたのだ。
そんな中、できた新しい家族。少なからず動揺していた。
(どうやって接すればいいんだろう)
考えるのはそればかりであった。
既に、何度か顔を合わせている。一緒に食事もしたし、当たり障りのない話だってしている。だから慣れているはずなのだが、いざ、こうして家族として一緒に暮らすとなると、話は違って感じる。
どこか、激しく緊張してしまうのだ。今までずっと孤独だったからこそ、その緊張は、かなり高いものがあった。
和樹は今、都内のマンションで暮らしている。4LDKの少し大きめのマンションである。そこに、妹と母親がやってきて暮らすのだ。きっと賑やかになるだろう。生活も一気に変わるだろう。
嬉しい反面、緊張感が取れずにいた。
*
新しい母親の名は美奈子。そして、妹の名は小夜という。
二人とも、整った顔立ちで、スタイルもいい。
まずは美奈子から見ていこう。
美奈子は今年38歳になる女性で、20歳の時に、最初の結婚をしている。しかし、その結婚生活は長く続かず、5年で破局を迎えている。その後は、女手一つで娘を育てているのだ。
ひょんなことから、和樹の父親である雄一と出会い、意気投合しその後付き合うようになった。二人とも一度離婚を経験しているから、近しいものを感じたのかもしれない。二人の距離が縮まるのに、それほど時間はかからなかった。
美奈子は背もスラっと高く、165センチほどあるだろう。38歳とは思えないプロポーションをしており、20代と言っても通用しそうな容姿をしている。スタイルも抜群で、モデルなんかをしても似合いそうである。
引っ越してくる日、美奈子は、動きやすい服装を意識してか、デニムパンツにTシャツという軽装で現れた。ぴったりとヒップに沿ったデニムはそれだけでエロスを感じさせ、高校生の和樹には少し刺激が強かった。とにかく見惚れてしまうのである。
それでも、ずっと見ているわけにはいかない。何しろ、新しい母親なのである。これから一緒に暮らすのだ。ヤらしい目で見ていたら、色々問題があるように思えた。
「和樹君、これから宜しくね」
引っ越し作業が一段落すると、お茶を用意した美奈子が和樹に向かってそう言った。
和樹はやや照れ臭くなりながら、頭をかくと、返事を返す。
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
「そんなにかしこまらないで、家族なんだから」
「は、はい。でも慣れてなくて」
「そうね、突然、私が母親って言っても戸惑うわよね。少しずつ慣れていきましょう」
そんな風に会話していると、奥の方から声が聞こえてくる。
「ねぇ、お兄ちゃん手伝ってぇ」
そう言ったのは、新しい妹になる小夜である。
小夜は人好きする性格で、とにかく人見知りしない。既に和樹を兄として認知しており、お兄ちゃんと呼んでいるのだ。
お兄ちゃんと呼ばれ、戸惑う和樹であったが、嫌な気分はしなかった。どこか誇らしくなってくる。
「何、小夜ちゃん」
「こっちの荷物運んでくれない」
「わかった」
和樹と小夜のやり取りを見ていた美奈子が口を挟む。
「こら、小夜、あんまり和樹さんを困らせちゃ駄目よ」
「だってぇ荷物重いんだもん」
そんな中、和樹が割って入る。
「大丈夫です。お、俺、ちょっと手伝ってきます」
そう言い、和樹は小夜の元へ向かった――。
*
小夜の部屋は6畳フローリングの一室で、今までは物置部屋になっていた。
しかし、美奈子と小夜がやってくることが決まり、いらないものは捨てて整理して部屋として機能するようにしていたのだ。
既にベッドやタンス、テレビなどの大型の家具は設置してある。残りは細かい備品を運び入れれば終わりである。小夜はどうやら本が入った段ボールを運んでいたようである。動きやすいジャージのセットアップを着た小夜が、重そうに段ボールを持っている。
「俺が持つよ」
本が入った段ボールは重い。
女の子に持たせるわけにはいかない。そう考えた和樹は率先して段ボールを持ち、そして小夜の部屋に持って行った。
「ありがと。お兄ちゃん」
「うん。それにしても重いね。たくさん本持ってるんだね」
「まぁね、本読むの趣味みたいなものだから」
「ジャンルは?」
「えーとね、BLモノとか多いかな」
「へぇ。男同士の恋愛のやつだよね? 俺はあんまり詳しくないけど」
「他にも官能小説もあるよ。エッチな小説も結構読むから」
エッチという単語を聞き、妙に興奮してしまう和樹。
小夜はまだ中学生である。そんな少女であるのに、官能小説を読むなんて、少し先走りすぎではないかと感じられた。
「そ、そうなんだ」
とりあえず、曖昧に返事をしておく。
本を運び入れると、大抵の作業は終わる。
和樹もそれを確認し、部屋から出ていこうとした時、小夜がトビラの鍵を閉めて、出られないようにした。
「え? どうして鍵を?」
訳も分からず立ち尽くす和樹。
それを見た小夜は、にんまりと笑みを零しながら、
「手伝ってもらったお礼してあげるよ」
「お礼なんていいよ。当然のことしただけだし」
「いいから、お兄ちゃんコッチ来て」
小夜はベッドに和樹を座らせると、なんとそのまま押し倒した。
「な、何を……」
慌てる和樹、しかし、小夜の力は意外と強い。
「私がお礼をしてあげるって言ってるの」
「お礼って何をするの?」
「決まってるでしょ、エッチなお礼よ」
「エッチな? だ、駄目だよ、だって俺たち兄妹なんだから」
「なんで、兄妹でもお互い好きだったら問題ないじゃん」
「好きって、小夜ちゃんは俺のこと好きなの?」
「うん。好きだよ。だって私のお兄ちゃんだもん」
小夜はそう言うと、和樹のジャージパンツを脱がし始めた。
引っ越し作業をするから動きやすい格好をしていたのである。ジャージであるため、すぐに脱がされてしまい、ボクサーパンツ姿になる。
「ちょ、ちょっとまずいよ」
「大丈夫、鍵閉めたから」
「そういう問題じゃ」
抵抗を見せる和樹であったが、小夜は止まらない。
ボクサーパンツ越しに、ペニスに触れ始めた。
あまりに突然の行為に、戸惑う和樹であったが、妙に興奮してしまう。同時に、激しく気持ちよさを感じてしまうのだ。
「ち×ぽ硬くなってきてるよ」
言われる通り、和樹のペニスは硬くなり始めている。
最近マスターベーションができていなかったため、些細な刺激で敏感に反応してしまうのである。
「う、う、くぁ」
思わず快楽の声が漏れる。
それを聞いた小夜は、さらに大胆に行動を進める。
なんと、ボクサーパンツを脱がし、ペニスを露出させたのである。
ボクサーパンツという窮屈な環境から解放されたペニスは、猛々しく反り返り、みるみると大きくなっていく。同時に、和樹の中で恥ずかしさが覆っていく。
(妹に、勃起したち×ぽを見られてる……)
「お兄ちゃんのち×ぽ大きいんだね。私、初めて見た」
小夜は、指先でペニスをスリスリと摩ると、その後、しっかりと手で握りしめ、上下に動かし始めた。
亀頭の先端から、カウパー腺液が溢れ出し、それが小夜の指に付着した。
「お兄ちゃん、エッチなお汁が出てるよ」
「ご、ゴメン。そんなつもりじゃ」
「ううん、別にいいよ。当然の反応でしょ。とにかく私が気持ちよくしてあげる。だってこれはお礼なんだから」
小夜はそう言うと、ぎこちない仕草でペニスを動かし始めた。
マスターベーションは頻繁にするが、第三者にペニスを弄られた経験はない。
だからこそ、こうしてペニスを弄られて、和樹は堪らない興奮の中にいた。人にペニスを弄られると、どうしてこんなにも気持ちよくなってしまうのだろうか? それが不思議でならなかった。
「き、気持ちいいよ、で、でもこんなことしちゃまずいよ」
「大丈夫よ。誰も見てないし」
「小夜ちゃんは、誰にでもこんなことするの?」
「お兄ちゃんの馬鹿! そんなわけないでしょ。お兄ちゃんだから特別なの。誰にでもこんなことできるわけないでしょ」
何となく安心する和樹。
しかし、これは本当にいい状況なのであろうか? 妹にペニスを弄られて興奮する兄貴。それはまるで官能小説の一ページを見ているかのようであった。
「今度は舐めてあげる。舐めたことないから上手くできないかもしれないけど、やってみるね」
小夜はそう言うと、舌先を使って亀頭の先端をレロレロと舐め始めた。
まだ慣れていないのか、全体的にぎこちなかったが、亀頭全体を舐め回した後、裏筋に回り、重点的に舐めていった。
「う、く、き、気持ちいい」
「ホント? 嬉しい。実はね、官能小説とかで勉強したんだ。だから、もっと気持ちよくなってね」
舌先でペニスを弄っていたのであるが、今度は口全体を使ってフェラを始める小夜。
唾液をたっぷりと含ませて、口腔内でペニスを弄ぶ。
じゅぶじゅぶと卑猥な音がこだまし、それが二人だけの空間に染み渡っていく。
喉の奥の方までペニスを咥えこみ、懸命にフェラを続ける小夜。心の底から兄に気持ちよくなってもらいたいという心遣いが感じられる。
「さ、小夜ちゃん、そんな風にされると、俺もう駄目かも」
「イキそうなんですか?」
「うん、もうそろそろヤバいかも」
「なら、遠慮なくイって下さい。私が全て受け止めますから」
「え、で、でも」
「大丈夫です。お兄ちゃんの精液を感じたいんです」
「小夜ちゃん……」
小夜のフェラのペースが速くなる。
歯を立てないように注意しながら、口全体をフルに使ってフェラを続ける。動きも早くなり、最早我慢の限界を迎えた和樹は、そのまま激しいオルガスムスを感じ始めた。
「あ、あぁ、駄目だ、出る、イクゥ」
次の瞬間、和樹の中で性の爆発があった。
止めどないスペルマが一気に放出されたのである。
尿道を駆け巡る精液が心地よさを感じさせる。
ビュルビュルドビュ。
対する小夜は、大量のスペルマをすべて口で受け止めると、それを吐き出すのではなく、一気に飲み込んでしまった。
「さ、小夜ちゃん、飲んでくれたの?」
「お兄ちゃんの精液、美味しいです。大人の味って感じです」
「無理しなくてもいいのに」
「大丈夫です。お兄ちゃんだから特別なんです」
「あ、ありがとう……」
和樹がお礼を言うと、小夜はもじもじと体をくねらせる。
そして、恥ずかしそうに告げる。
「あ、あの、お兄ちゃん。これはお礼のつもりだったんですけど、私も興奮しちゃいました。今度は、お兄ちゃんが私を気持ちよくしてくれませんか?」
「お、俺が……、でも、俺経験がないっていうか。やり方よくわからないんだ」
「大丈夫です。私も経験ないですから。二人で手探りで進めていきましょう」
小夜はそう言うと、着ていたジャージのセットアップを脱ぎ始めた。
下着姿の小夜を見て、和樹は堪らない興奮に包まれていった――。
〈続く〉
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