連載官能小説『再会』第2回
拓也は黙って璃子を見つめる。
気持ちよくする……。童貞である彼は、一体どうすればいいのかわからなかった。それでも、璃子の身体を知りたい。そんな風に思えた。
(まずは、キスからすればいいのかな?)
最初からがっついて秘部に触れるのは問題があるように感じる。ここは、ソフトに責めるべきだろう。圧倒的に足りない経験。彼は、これまで培った知識を総動員して、次なる行動を決めた。
「き、キスしても良いかな?」
と、拓也は尋ねた。
かなり的外れの質問だが、彼は真剣だった。
すると、璃子はにっこりと笑みを零しながら、静かに目を閉じた。肯定の印であろう。
「じ、じゃあ行くよ」
小声で言いながら、拓也は璃子の唇に視線を注いだ。
自分で発したキスという言葉が、呼び水となって、興奮剤となり彼を襲っていく。唐突に口づけをしたくなる衝動に駆られ、拓也は無意識に璃子の両肩を抱き寄せた。
「ちゅ、んんんん……」
唇が触れるか触れないかという、甘いキスが展開される。璃子は悩ましい吐息を漏らし、両手で拓也の頬を撫でてきた。そして、そのままねっとりと舌を絡ませ、ディープなキスを展開し始めた。
それに合わせ、拓也もうっとりとしながら、舌を絡めていく。唾液同士が入り混じり、それが僅かに口元から零れ落ちていく。キラキラと光りながら、唾液がシーツの上に垂れ広がる。
拓也はキスをしながらこんな風に感じていた。
とにかく、気持ちがいい。先ほど、フェラをされて十分に快楽を堪能したのであるが、キスはキスでまた違った魅力があるのである。優しく包まれるというか、とにかく相手が愛おしくなるのである。
10年。璃子とは会っていなかった。心の片隅では覚えていたが、もう二度と合わないのではないかという思いがあったのは事実である。それ故に、突然の再開は、まさに青天の霹靂であった。会えてよかった。そして、会った途端、こんなエッチな関係になってしまって、本当にいいのかわからなくなっていた。それでも、今は集中しよう。
(僕が璃子を気持ちよくするんだ)
そう決意を固め、拓也はちゅっちゅっと、キスの雨を降らしていく。
拓也はキスをしていて、体中が蕩けてしまうのではないかと感じていた。舌と舌を絡め合うだけなのに、その波長が上手く合うからこそ、超絶的に気持ちよくなってしまうのだ。きっと、相性がいいのであろう。ぴったりすぎるのである。
(璃子のキス、たまらないよ)
拓也にとって、璃子は最高のパートナーであった。再会してまだ間もないが、そんな思いが彼を支配している。キスに相性があるのなら、恐らく100%完璧に違いない。
そこで、拓也は一旦唇を離した。唾液が糸となって伸び、テカテカと光り輝いている。同時に、拓也は璃子の表情を確認する。目を閉じているものの、うっとりとしている。頬は僅かに上気しており、朱が入っている。
しばらく見つめていると、璃子が目を開いた。二人の目線が交錯する。恥ずかしくなった拓也は、頬ずりをして、その場を凌ぐと、再びまたキスをした。唇を貪りながら、目を閉じて、熱烈に璃子の唇をしゃぶった。
やがて、キスだけでは物足りなくなってくる。もっと先に進みたくなるのだ。拓也は自然と手を動かし、璃子の身体を弄った。制服のブレザーを脱がし、ブラウス姿にすると、さらに、それも脱がして、スカートもずらしていく。それに合わせて、自分も寝間着であるスウェットを脱ぎ、半裸に近い状態になる。
璃子を下着姿にすると、腕や首筋に指を這わせて、背中や括れも撫でまわしていく。うっとりとするほど、艶のある肌で、すべすべとして触り心地が良かった。白く透き通るような肌は、きっと手入れをしっかりしているのだろう。ムダ毛は一本もないし、張りのある肌が美しい。
身体を触れられた璃子であったが、決して嫌がる素振りは見せなかった。それどころから、貪欲に拓也の身体に自分の身体を預けていく。
(すごい、キレイな肌だなぁ)
正直にそう思う拓也。
同時に、璃子を抱きしめる喜びを感じていた。濃厚なキスも熱い抱擁も初めての経験であったが、何となくうまくできたような気がする。大切なのは、相手を思いやる心なのだ。
長いキスの後、璃子が呟いた。
「拓君。頭がフワフワします。とっても魅力的なキスでした」
「あ、ありがとう」
キスを終え、拓也は次に乳房に照準を移した。まずはブラジャーを外す。シンプルな白のブラジャーで、どこか可愛い印象がある。ルックスが素晴らしい璃子にぴったりのデザインであると感じられた。ブラジャーを外した経験のない拓也は、上手くブラを外せずに苦戦したが、それでも何とかブラを外し、乳房を露出させる。
璃子の乳房は、それほど大きくはなかった。しかし、それでも形はよく、乳首がツンと上を向いている。美乳であるといえるだろう。思わず息をのみ、感動してしまう拓也。しばらく、璃子を見つめていると、彼女は恥ずかしそうに顔を背けた。
「そ、そんなに見られると恥ずかしいです」
「ご、ゴメン。ただ、あんまりキレイで」
「そう言ってくれると嬉しいです」
「胸、触るね」
「はい」
その言葉を聞き、拓也は右の乳首を摘まんだ。それは、ゴムのように弾力があり、独特の触感をしていた。試しに乳首を引っ張ってみる。すると、3センチくらい伸びて、璃子が「あん」と甘い声をあげた。
拓也は乳首を弄ったまま、くにゅくにゅと乳房を揉み始めた。最初はソフトに触り、徐々に刺激を強めていく。璃子の場合、ソフトに触るよりも、少し強めに触った方が感じるようであった。
「舐めるよ」
少し乱暴に乳房を弄り回していたのだが、次に拓也は左の乳首に照準を合わせ、口に含んでしゃぶった。舌で転がすように舐めまわすと、感じたのか璃子が擽ったそうに、身体を捩らせた。さらに、右の乳首を強めにつねると、胸を反らせて感じ始めた。
璃子が感じているのを確認した拓也は、さらに大胆に行動を示す。右乳首をチューチューと吸ってみて、刺激を強めていく。すると、すった瞬間に璃子が戦慄いた。
「ふぁぁん、そ、それ、一番気持ちいいです」
璃子は快楽のあまり、拓也の頭に手を回してギュッと抱きしめた。拓也は抱かれながらも、懸命に乳房を弄り続ける。濃密な時間が展開され、二人はどんどん親密になっていった。
乳房を弄っていると、今度はもっと大胆な刺激が欲しくなる。
自然と拓也の腕は、璃子の下半身へと移っていく。
(璃子のおま×こがみたいよ)
璃子のショーツに手をかけると、拓也は一気に下ろした。
「あ、あの、璃子のおま×こ見てもいい?」
拓也がそう言うと、璃子は恥ずかしそうに無言で頷いた。
そして、ゆっくりと脚を広げていく。
「す、凄い……」
拓也は思わず息をのむ。
サーモンピンクの媚襞が丸見えである。思わず、股間に顔を近づける拓也。秘部に顔を寄せて、目を凝らしてクンクンと匂いを嗅ぐ。すると、むっと蒸れた甘酸っぱい欲望の香りが漂い始めた。
「触っても良いかな?」
と、拓也は続けて尋ねる。
すると、璃子は無言で頷いた。顔は真っ赤であるが、嫌がっているようには見えない。
そっと指を伸ばす拓也。璃子の陰毛は薄く、ぽつぽつと控えめに生えているだけであった。もしかすると、丁寧に処理をしているのかもしれない。
ふっくらとした大陰唇を左右に開くと、内側に赤く濡れた小陰唇がある。その奥には、ヒクヒクと小刻みに震えている膣口が見えている。
(こ、これがおま×こ。凄すぎるよ)
それはどこまでも卑猥であり、生々しく劣情を催す形をしている。ヒクヒクと小動物のように蠢いている膣口の中にそっと指を入れてみる。
(あ、温かい)
膣内は体温で満たされ、さらにぬるぬるとぬめっている。
愛蜜が溢れ出し、それが拓也の指に付着して、滑りを浴していく。
「あん、ん、……んぁ」
思わず、璃子の甘い声が漏れる。
同時に、身じろぎしながら、快楽に身を委ねていく。
拓也は璃子の反応を感じ取りながら、くちゅくちゅと音を立てながら、指で膣内をかき回した。そうすると、とろりと粘つく蜜液が奥から滲み出てくるではないか。
「ん……、んぁ、あぁん」
璃子がしきりに切なそうな声を漏らしていく。
腰がじれったそうにもじもじと動いていく。もっと璃子を気持ちよくしたい。そう考えた拓也は陰核を責めることにした。
クリトリスは女性の一番感じる箇所である。それを知識として知っていた。小陰唇の上の方にある突起が陰核である。拓也は唾液で指を湿らせ、塗りこめるようにその突起に触れてみた。すると、途端璃子の身体がビクンと跳ねた。
「あ、あん、ダメ、ダメですぅ」
甲高い声を上げる璃子。同時に、腰をビクリと上げていく。
「クリトリス、感じるんだね。もっと弄ってあげるよ」
指の腹を使って、ぐりぐりと陰核を刺激していく。そして、包皮に包まれた芯を押し出すようにすると、白い豆のような突起が現れた。そこをソフトに転がすよう触れると、璃子の声が一層大きくなった。
「あ……、ふぁん、き、気持ちいい」
璃子はしっとりと汗ばんだ肉体を引き攣らせるように悶えた。普段の璃子を知らない拓也であったが、その姿は自分にだけ見せる特別な姿であると感じられた。
「んんんっ。あ、あぁ、はぁはぁ」
感じるにつれて璃子の柔らかな内腿がぶるぶると震えていく。そして、背中が反り返り、くぷりと、膣口から愛蜜が溢れ出してくる。
「拓君、もう駄目、私イキそうです」
「イっていいよ。璃子がイクところが見たい」
さらに陰核を刺激すると、璃子はガクガクと身体を震わせ、そのままアクメに達し、果ててしまった。
オルガスムスを感じ、ぐったりとベッドに上に倒れ込んだ。性器がビクビクと痙攣しており、イッたことが感じ取れた。
「とても気持ちよかったです。ありがとうございます、拓君」
「僕も上手くできてよかったよ」
「本当はこのまま続きをしたいんですけど、時間がないんで、続きは学校が終わってからしましょう」
「う、うん。そうだね」
本当はもっと愛し合いたい。しかし、時間的にそれは難しかった。
二人は学校が終わってからまたこの部屋で会おうと約束し、慌ただしく学校へ行く準備を進めた――。
〈続く〉
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