官能小説レビュー 第25回『いかせてあげます』

官能小説レビュー

官能小説レビュー 第25回『いかせてあげます』

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今回で官能小説のレビューも25回目を迎えます。

色々な官能小説を紹介してきましたが、まだまだ知らない作品がたくさんあります。

さて、25回目に紹介する作品ですが、二見書房から発売されている、渡辺やよいさんの『いかせてあげます』をご紹介します。

連作短辺形式の官能小説ですが、どんな作品なのでしょうか? ネタバレアリのレビューをしていきます。それでは、早速見ていきましょう。

□登場人物とストーリー

【登場人物】

・生田良美……家政婦

・丸木真人……通販会社社長

・梅宮辰巳……フィギュアの制作者

・安部慎太郎……妻を亡くした初老の男性

・伊吹翔太……浪人生

・伊吹則夫……細胞学の研究者

・有坂和希……とあるNPOのリーダー

【ストーリー】

本作品は連作短編集となっています。家政婦の生田良美を中心に、さまざまな男性たちと入り乱れるという内容です。また、全6話のストーリーとなっています。それでは1話ずつ、ストーリーを確認していきましょう。

第1話 絞めてあげます

通販会社を経営していた丸木真人ですが、会社が倒産してしまい、死のうとしています。

そんな彼は部屋をキレイにしてから死んでやろうと考えます。その時呼んだ家政婦が生田良美であり、かなり仕事のできる女性でした。

良美はテキパキと仕事をしていき、部屋を片付けていきます。彼女は食事をしない真人を心配し、食事を作るのですが、いらないと否定されてしまいます。その際、食事が零れて服を濡らしてしまうのです。

服を乾かそうと脱衣所に向かう良美でしたが、下着姿になった良美の姿を真人が目撃してしまいます。その時、真人に残っていた性欲が爆発し、家政婦なんだから何でも言うことを聞くんだろうと、良美に性的に迫ります。

良美は主人の命令であればなんでも言うことを聞くと告げ、エッチなご奉仕を展開します。フェラに始まり、セックスに終わります。最後、死のうと思っていた真人ですが、生きてみようと決意します。

第2話 添い寝します

フィギュア制作者の梅宮辰巳は不眠症を患っており、日々悶々としています。

ある日、いつも来てくれる家政婦が入院したため、代理の家政婦である良美が派遣されてきます。

驚いた辰巳ですが、彼女を迎え入れて仕事をさせます。以前の家政婦はぶっきら棒な所がありましたが、良美はキチンと仕事をするので満足します。

ある日、辰巳は良美に膝枕をしてもらい、4時間ほど眠りに就けます。今まで眠れなかったのが嘘のように眠れたので、辰巳は良美を信頼し始めます。

そして、自分の性欲を満たすために、良美にセックスをしてほしいとお願いします。良美は、主人の命令に忠実なので、そのお願いを承諾します。

辰巳は素人童貞なのですが、良美とセックスすることで自信を取り戻し、再び眠れるようになります。

第3話 お召し上がりください

初老の男性、安部慎太郎は妻に先立たれ、そのショックで食事をすることができなくなりました。10キロ以上痩せ、心配した息子が家政婦を雇い、食事をさせるように命令します。

その時派遣された家政婦が生田良美です。

良美は数多くの食事を作って、慎太郎をもてなしますが、慎太郎は食事をしません。妻の作食事に慣れてしまい、受け付けないのです。

そんな慎太郎ですが、徐々に良美に惹かれていきます。彼女を想い、マスターベーションをするようになるのです。

ある日、食事を作った良美を前に、君が食器の代わりになれば食事をすると告げます。つまり、女体盛りを提案するのです。主人の命令に忠実な良美はそのお願いを快諾し、自ら食器となります。

こうして食事ができるようになった慎太郎だったのですが、彼は続けてセックスがしたいと告げます。良美は否定せず、相手になります。良美とセックスすることで、徐々に慎太郎は健康を取り戻していきます。

第4話 覗いてください

浪人生である伊吹翔太は、母、祖父の三人で暮らしています。祖父は病気で寝たきりになってしまい、母が介護しているのですが、仕事の都合で母が家を出なければならなくなったので、家政婦を呼びます。その時派遣されたのが生田良美です。

良美は祖父の介護を熱心にするのですが、ある日翔太は、祖父が下の世話を良美にさせているのを目撃してしまいます。つまり、祖父と良美は性的な関係になっていたのです。

童貞の翔太はそれを羨み、良美と祖父の蜜戯を覗き見しているのですが、満足できず、良美に迫ってしまいます。しかし、良美は翔太は主人ではないので、言うことは聞けないと否定します。

それを知った祖父が、翔太を男にしてやってくれと、良美に頼みます。良美はそれを快諾し、翔太の童貞を奪います。

良美がやってきてから祖父の容態はよくなり、さらに童貞を捨てた翔太も成長していきます。

第5話 奮い立たせます

研究者の伊吹則夫は、大学教授の代わりに論文を執筆しています。しかし、自分の名前が公表されるわけではないので、正当な評価を受けられずにいたのです。

そんな中、彼は家政婦である生田良美を雇います。

最初は、面倒な仕事をわざと押し付けているのですが、それを素直にやる良美に徐々に惹かれていきます。

ある日、主人の言うことならなんで言うことを聞くのか? と迫ると、良美は命令は何でも聞きますと告げます。その結果、則夫は性的に良美に迫ります。

言葉のあやでフェラチオをしてもらおうかというのですが、良美はそれを受け入れフェラチオをします。それで火が付いた則夫はクンニリングスをし、最終的にはセックスをします。

セックスをし、満足した則夫は正当な評価を受けるため、論文の代筆をしていたことを公表しようと考えます。

最終話 挿れてください

最終話は良美の過去に迫る内容となっています。

良美は事故で夫を寝たきりにしてしまいます。そして、絶望し自殺をしようとしているのですが、それをNPOのリーダーである有坂和希に止められます。そして温泉に入るように助言を受けます。

和希は近くの温泉に入りに旅行に来ているのですが、良美は自殺を思いとどまり、和希を追って温泉にやってきます。

死ぬのを止めた良美は、そのお礼に自分を好きにしてくださいと、和希に迫ります。

その結果、二人は性的な関係になり、キス、クンニリングス、セックスとプレイしていきます。良美の性感帯は臍であることが明らかになる章となっています。

和希とセックスすることで自信を取り戻した良美は、再び生きることに決めます。そして、和希の紹介で家政婦になることを誓います。

□短編らしくコンパクトにまとまっている作品

本作品は短編集ということもあり、1話当たりの枚数がとても少ないです。

その割に、冒頭に登場人物の紹介が長いので、セックスシーンはかなりコンパクトに収まっています。

無駄なセックス描写を極力省き、興奮するシーンを中心に集められているので、サクサクと読み進められます。

『灼熱の坩堝と化した蜜壺の激しい吸い付きに、則夫はあっという間に持っていかれそうになり、歯を食いしばって吐精感に堪えた。』

P180より抜粋

研ぎ澄まされて、スリムになった文体が素晴らしく、読み応えは満載です。

□主人公の良美がロボットみたいな所がある

主人公の家政婦である良美は主人の命令に忠実です。

そのため性的なお願いであっても、何の躊躇もなく受け入れていきます。

その仕草があまりにあっさりしているので、ロボットみたいな印象を受けます。

ただ、セックス中は恥ずかしがるシーンもあるで、完全なロボット人間ではありません。

それでも、ハードな描写が皆無なので、余計にロボットさが際立っている印象がありました。

これは、人によっては物足りなく感じるかもしれません。なんでも受け入れてしまうのは、官能小説を盛り上げるためには必要ですが、あまりにあっさりしていると、ロボットのような印象を与えてしまいます。

個人的には、その点がマイナスに感じましたが、全体的に読みやすく、興奮して読めました。

□短い話を読みたい方には特におすすめ

本作品はサクッと官能小説を読みたい方に特におすすめできます。

1話当たり、40~50ページ程度なので、少しの時間ですんなり読めます。

短編小説らしく、エロシーンは凝縮されて描かれているので、無駄な描写がありません。

文体も安定していますし、エロシーンの描写も素晴らしく、満足のできる作品でした。

全体的にソフト系の作品であるので、多くの方に受ける内容となっています。官能小説の入門本としてもいいかもしれません。

著者の渡辺やよいさんは、官能小説以外にも普通の小説もお書きになっている方なので、機会があれば別作品も読んでみたいと思いました。満足のできる作品なので、ぜひ、参考にしてみてください。

 

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