連載官能小説『媚薬』第6回
久しぶりのセックスということもあり、哲也は色めき立っていた。興奮の中にいて、とにかく気持ちよくなりたい。その思いが先行し、彼を支配していた。
「挿れますよ。凛々子さん」
と、哲也は告げる。
ペニスを持ち、それを膣口に当てる。
にちょっとぬるぬるとした粘液が付着する。とろとろとしていて、蕩けそうになるくらいであった。
「はい、挿れてください」
凛々子も準備はできている。
女壺は、愛蜜で満たされており、ぬらぬらと光っている。そして、その蜜液が、溢れ出し、太ももを伝って、シーツに流れ落ちた。
ペニスを秘裂に押し当てて、ゆっくりと挿入していく哲也。
ずぶずぶとペニスは吸い込まれていく。膣内は暖かく、それでいてぬるぬるしていてとても気持ちがいい。溢れ出る快感を抑え込むように、哲也はゆっくりと動き始めた。
何度かイっているので、まだまだ余力はある。多少早めに動いても問題ないだろう。それでも、哲也は自分のペースを守って、抽送を続ける。にちょにちょと、淫猥な音が鳴り響き、それが静かな室内に染み渡っていく。
ホテルの一室は、どこまでも静かであり、二人の愛戯の音だけが淑やかに広がっていく。哲也は、興奮の中にいた。凛々子の膣内は、ヌルヌルにぬめっていて、独特の襞があり、それがペニスを絡めとる。いわゆる名器なのかもしれない。少し動くだけでも、ペニスが擦れまくって気持ちよくなってしまうのである。
気を引き締めてかからないと、忽ちイってしまうかもしれない。
「ふぁ、ち×ぽが奥まで当たりますぅ」
と、凛々子の甘い声が漏れる。
自然と、ペニスを奥の方まで挿入し、擦れ合う面積を広くしていく。堪らない快楽が哲也を支配し、恍惚とさせていく。
凛々子の脚を大きく広げ、結合を深めていく哲也。正常位で挿入しているものの、挿入が深くなり、とても気持ちいい。
(凄い、ヌルヌルで気持ちいい)
と、哲也は感じていた。そして、徐々に抽送のスピードを速めていく。
同時に姿勢を前傾にさせて、たわわと揺れる胸を揉みしだき始める。適度なハリと大きさのある凛々子の胸は、どこまでも触り心地がよく、哲也を興奮させていく。胸を鷲掴みにすると、やや乱暴に胸を揉み始めた。
「おっぱい……、激しいですぅ」
凛々子が身体をくねらせながら感じ始める。息を詰めて呼吸し、頬は赤く上気していた。
右の乳房を揉みしだきながら、左の乳房を舌で舐め始める。いきなり乳首を舐めるのではなく、乳首を中心にその付近を、円を描くように舐め話していく。凛々子の過敏な反応が楽しくて、哲也はますます興奮していった。
乳房に顔を近づけていくと、ふんわりと堪らないいい香りがする。凛々子の体臭と、香水の香りが入り混じり、高貴な香りへと変化していた。また、結合部から立ち上る性臭が鼻をつき、哲也はくらくらしてきた。
「哲也さん、乳首弄ってくださいぃ」
懇願するように、凛々子が告げる。
未だに乳首には触れていない。しかし、少しずつ、乳首に向かって前進していく。そして、とうとう、乳首に到達し、哲也は乳首をペロペロと舐め始めた。アイスクリームを舐めるように、丁寧に味わっていく。僅かに甘い味がして、哲也を満足させていく。
乳首を刺激していくと、プクっと乳首が勃ち、硬くなっていく。それを今度は甘噛みしていく。コリコリと優しく刺激しながら、凛々子の乳首を堪能していく。
「いやぁん、ち、乳首噛まないでぇ。感じちゃいますぅ」
凛々子の身体がビクンと跳ねた。同時に、興奮しているのか、膣内の締め付けが激しくなる。キュウキュウとペニスを締め付けるように、蠢きまわっていく。
乳首を甘噛みすると、ゴムを噛んでいるような気持がして、独特の感触が広がっていく。乳首をたっぷりと堪能していくと、今度は、そのまま顔を凛々子に近づけた。
頬が上気した凛々子の顔を見ていると、キスをしたい衝動に駆られていく。
(キスしてもいいよな?)
と、哲也は考える。
そして、凛々子の唇に、自分の唇を押し当てていく。触れるだけのささやかなキスが展開される。
「んぐ……。むぐ……」
凛々子の口から嗚咽が漏れる。
うっとりとするような長いキスが続き、哲也はやがて、舌を絡めたディープなキスを始めた。
凛々子の口腔内に強引に舌を挿れていき、唾液を啜るように貪り始めた。僅かに甘みのある唾液がとろとろと口元から垂れていった。
「頭がフワフワします」
と、凛々子が告げる。
彼女の瞳はトロンとしており、夢見心地のように感じる。
それを見た哲也は、キスを止めて、視線を下半身に移した。
一定のペースで突き続けているが、少しずつ動きが単調になってきている。ここは変化を加えたい。そう考えた、哲也は凛々子の脚を多き持ち上げ垂直にさせた。すると膣の締め付け具合が変わって、ペニスを激しく締め付け始めた。
(うわ、これは気持ちいいぞ)
脚を持ち上げ、そのままの状態で激しく突き続ける。
「あぁぁ、ひゃん、……おま×こが擦れて気持ちいい」
おま×こというリアルなフレーズを、凛々子の口から聞き、哲也はますます興奮していった。結合を深め、抽送を繰り返していく。どんどん気持ちよくなっていき、耐えるのがしんどくなってきた。しかし、まだ我慢しなければならない。
凛々子は、快感のあまりきれぎれに切なげに喘ぎ声を漏らし始めた。
哲也はペニスを突き続けて、快楽を追及していく。また、凛々子は哲也のピストンの動きに合わせて、過敏に反応し、ヒップをくねらせていく。
濡れた肉ビラの間に、ずっぽりとペニスが収まっている。それは猥褻この上ない光景であり、見ているだけで興奮を煽られた。それに応じて、蜜壺に収まっている肉竿がビクンビクンと震え始めた。
哲也は懸命にペニスを突き続ける。それを感じてか、凛々子も悩まし気な喘ぎ顔を見せていく。
「あぁ、奥に当たる、当たってる、いい、堪んないですぅ」
身体をヒクつかせながら、凛々子が喘ぐ。
続けて、哲也は凛々子の脚を垂直方向から、一転させ、左右に大きく広げた。肉襞が広がり、包皮に覆われた小ぶりなクリトリスが顔を出した。哲也は指で包皮を押し上げると、膨れ上がったピンク色のクリトリスを露出させ、手指を使って陰核を刺激し始めた。
哲也が指を使ってクリトリスを弄ると、凛々子の身体がビクンと跳ねた。そして、喜悦を含んだ声を上げる。
「アン、そ、それ駄目、駄目ですぅ」
途端、凛々子が怯えたように腰を揺すった。
しかし、哲也の動きは止まらない。執拗にクリトリスを責め続ける。
「凛々子さん、気持ちいいでしょ?」
「気持ちいいけど、感じすぎちゃいます。またイッちゃいますぅ」
泣き顔と切迫したよう口調で訴える凛々子。
その表情が可愛らしく、もっと悪戯してしまいたくなる。哲也はクリトリスを捏ねると同時に、ゆっくりとペニスを抜き挿ししながら、けしかけていく。
「イってもいいですよ、もっと気持ちよくなってください」
哲也はそう言い、クリトリスを弄り続ける。
ガクガクと身体を震わせながら、凛々子の膣内が激しく収縮していく。脚に力が入り、強引に閉じようとしている。
「あぁ、イク、もう駄目……」
凛々子は昇天した。
思い切り身体を反り返らせ、痙攣するように小刻みに震えている。
「イッたんですね」
甘い表情を浮かべながら、凛々子が答える。
「はい、またイッちゃいました」
「じゃあ、この辺で別の体位も試してみますか?」
「別の体位ですか?」
「そうです。バックとかどうですか?」
「わかりました。哲也さんがそうしたいのなら、バックでしましょう」
一旦ペニスを引き抜き、凛々子が四つん這いになる。
お尻を高くあげ、誘惑するようにフリフリと腰を振り始めた。
その淫らな光景を見て、哲也はペニスが熱く脈動するのを感じていた――。
〈続く〉
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