連載官能小説『社長秘書のお仕事』第2回
自宅に戻った美琴は、一人悶々としていた。
自分に拒否権はない。だから、あの会社で働くしかないのである。一応、採用の連絡を受けているから、明日から問題なく働ける。ただ、あの会社はおかしい。何しろ、自分の仕事は、社長秘書なのだが、社長とセックスをするのが主な仕事のようだ。
これは、美琴を大きく悩ませた。まるで、風俗嬢……。堕ちても風俗だけは行かないと心に誓っていたが、似たような仕事をすることになってしまった。
(これで、よかったのかな……)
何度も反芻して考える。
しかし、借金を返していく以上、他に道がないのだ。なんとしても、この道でやっていくしかないのであろう。
そんな風に考えていると、ふと面接中の出来事を思い出した。性器を思い切り指で弄られ、感じてしまったのである。しかも、絶頂を迎える前に終わってしまった。だからこそ、どこか消化不良だった。
徐に美琴はベッドの上に横になると、性器に指を当てた。
(嘘でしょ……、濡れてる)
美琴の秘裂はぐっしょりと濡れていた。まるで、エッチなことをしてほしいと言わんばかりの勢いで……。
美琴はそのまま指を性器に這わせた。ゆっくりと撫でまわしていき、愛撫していく。
次第に行動がエスカレートしていき、彼女は下着を下ろし、下半身を解放した。下は何も身につけず、上にTシャツだけ着ているという、チグハグな格好になる。そして、大きく足を広げて、濡れている膣口に指を挿れていく。
身体全体が熱く反応している。ただ、指を挿れただけなのに、ビクンと女裂が敏感に反応してしまうのである。自分の変化に、美琴はついていけなかった。しかし、指を止めることができない。もっと、大胆に……。そして、もっと気持ちよくなりたい。
そんな思いで、彼女は支配されていた。
指を膣内の奥深くまで挿入していく。
確か、誠の時はもっと違った刺激があった。あの太い指で、性器を弄られると、堪らなく気持ちよくなってしまうのである。美琴の指はピアニストの指のようにほっそりとしている。マスターベーションをするのには、あまりに繊細過ぎる指であった。
もっと刺激が欲しい。太いものを挿れたい。
ただ、バイブやローターのような道具は持っていない。そこで彼女が思いついたのは、ペニスに似た、何かを挿れることだった。身近な所では、にんじんやキュウリなどの野菜があった。
美琴は人参をよく洗い、それを性器に押し当ててみた。たっぷりと愛蜜で濡れているので、人参はスムーズに膣内に吸い込まれていく。しかし、それでもかなり窮屈な印象がある。メリメリと膣壁を切り開き、侵入してくる人参の感触に、美琴は体を震わせた。
「あぁ、な、何か気持ちいい……」
まるで、自分が変態になった気分になる。
しかし、手が止まらないのである。野菜を使ってマスターベーションをしてしまっている。そんな変態的な行為をするようになっている。その変化が信じられなかったが、彼女は止めることができなかった。
人参を奥深くまで、挿入し、しゅぼしゅぼを動かし始める。人参の表面は若干ざらざらしていて、それが膣内に粘膜に絡みつき、快楽を生み出していた。擦れ合うと、堪らなく気持ちよくなってしまう。
仰向けに寝そべり、そして足を大きく広げ、人参を出し入れしていく。すると、ますます愛蜜が溢れ出し、トロトロと流れ始めた。たっぷりとした蜜が、性器から流れていき、やがたシーツに零れ落ちて、染みを作っていく。
馨しい牝ホルモン臭が辺りに漂い始めた。
(これじゃまるで、変態だよぉ)
激しく自己嫌悪してしまう。
しかし、手を動かすのを止められない。身体はもっと気持ちよくなりたがっている。そう簡単に止められないのである。
やがて、美琴は体勢を変えた。それまでは仰向けに寝そべってマスターベーションに耽っていたのだが、違った刺激が欲しくなった。
徐に起き上がり、彼女は四つん這いになった。そして、お尻を高く上げ、股の間に手を通して、続けて人参でマスターベーションに耽る。まるで、後ろから犯されているかのような気分になり、性的な興奮が高鳴っていく。
にちゃ、ぐちょ、ぷちゃ……。
膣内から、淫音が鳴り響く。そして、その音が、静かな室内に染み渡っていく。こんな音を聞いてしまうと、ますます興奮してしまう。完全に変態的な行為であるが、美琴は貪欲に快楽を求め続けた。
頭を枕に押し付けて、お尻をツンと持ち上げ、マスターベーションに耽る。次第に興奮のボルテージも上がってきた、彼女は、着ていたTシャツも脱ぎ、ブラジャーも外した。そして完全に全裸になると、人参で性器を掻き回しながら、さらに、自分の乳房を刺激し始めた。
胸を揉まれた経験はある。しかし、それほど気持ちよく感じなかった。ただ、今は胸に触れたい。美琴は、やや姿勢を起こした。そして、右手で人参を弄り、空いた左手で胸を揉み始めた。
乳房全体をゆっくりと揉みしだいていき、次第に、乳首に照準が移っていく。自分の手指を使って、乳首に触れる。そこをコリコリと刺激していく。すると、過敏に反応した乳首が、プクっと勃ちあがった。ピンと上を向くように硬くなっていく。
それでもなお、美琴は乳首を弄り続けた。こうして、自分の乳首を弄っていると、堪らない気持ちになってしまう。こんな変態的な行為は、止めなければならない。なのに、身体が言うことを聞かない。とにかくもっと大胆になりたいのだ。身体が解放を望んでいる。
「あぁぁん、て、手が止まらない」
美琴は喘ぎながら、必死に手を動かした。
もっと気持ちよくなりたい。思うのはそればかりであった。
体中が熱く反応し、トロトロに溶けてしまいそうである。人参を性器に入れて、それを出し入れしていくと、それだけで性的なボルテージが引き上がり、気持ちよくなってしまう。同時に、もっと大胆な動きを求めてしまうのだ。
乳首を弄るのを止めた美琴は、再び、照準を女壺に移した。止めどなく濡れている性器は、テカテカと光り輝き、人参をすんなりと飲み込んでいる。次に彼女は、陰核を刺激し始めた。
クリトリスが感じる部分だということは知っている。しかし、それまであまり弄った経験はなかった。
だが、今はどうしても触れたくなる。ここに触れれば、もっと気持ちよくなれる。
膝立ちの姿勢になり、秘裂の上方部にある突起に指を当てる。包皮に包まれたクリトリスがあるのだ。その包皮を剥き、陰核を露出させる。白い米粒大の女豆が露になり、ヒクヒクと小刻みに震えていた。
ピトっと指で触れてみる。僅かであるが、熱を持っているように感じた。指で擦っていくと、たちまち圧倒的な快感が襲ってくる。同時に、白かった女豆は、うっすらと充血していき、キレイなピンク色になっていった。
「く、クリトリス、気持ちいい……」
必死にクリトリスを弄る美琴。
弄れば弄るほど、愛蜜が溢れ出し、動きは止まらなかった。
性器に人参を挿れ、さらに、クリトリスを刺激しながら、激しく喘いでいる。美琴は、自分がどうして、ここまでエッチな気分になっているのかわからなかった。
彼女は、心のどこかで刺激を求めていたのだろう。
それが、社長である誠によって引き出されたのだ。明日、出社すれば、誠とセックスをするのだろう。本当は嫌な気持ちでいっぱいになるのだが、どういうわけか、少しだけワクワクもしているのだ。誠のペニスで膣内を突かれれば、きっと気持ちよくなれる。
根拠はないが、何となくそう感じ始めていた。
(これじゃ、完全に変態じゃないの……)
変態的なマスターベーションに耽り、美琴は動揺していた。このままもっと変態になってしまうのではないかという恐怖もあった。それでも、快感に浸りたいという気持ちの方が上回っている。彼女は懸命に手を動かし、快感に没頭し始める。
次第に身体が蕩けるように、熱くなっていった。ガクガクと小刻みに身体が動いていき、快感が迸る。膣内が、収縮を始め、軽い絶頂を迎え始める。
「あぁ、あそこが気持ちいい……、い、イキそうかも」
次第に絶頂が強くなっていく。
過敏に反応した膣内が、緩やかに蠕動していく。
次の瞬間、激しい快感が性器全体に広がっていった。身体を思い切り反り返らせ、ビクンと反応していく美琴。彼女は昇天し、そのままベッドに崩れ落ちた。
女の絶頂は知っていたが、実際に自分で絶頂を感じたことはなかった。だからこそ、今回のマスターベーションで絶頂を迎えられて、彼女は驚いていた。
美琴の大きな瞳は、フルフルと震えており、宙をさ迷っていた。真っ白な太腿から膝のあたりが砕けて、小刻みに動いていた。
たっぷりと、肉が乗った桃尻をキラキラと輝いて見えた。美琴は、性器から人参を抜き、愛液でべっとりと濡れた人参をぺろりと舐め上げた。そして、マスターベーションの余韻に浸りながら、明日、出社してからのことを考えた。
一体、自分はどうなってしまうのだろうか。
少しずつ変わり始めた美琴は、不安と期待を織り交ぜながら、瞳を閉じた――。
〈続く〉
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