連載官能小説『占い師との関係』第3回
瑞希にとって、初めてのセックスが展開されようとしている。彼女は緊張しながら、仰向けになり、そして自然と足を開いた。
それを見た司が、瑞希の膝部分に手を置き、ペニスを膣口にもっていく。既にたっぷりと秘部は愛蜜で満たされている。ぬらぬらと光り輝いており、早く挿れて欲しそうにも見えた。
「挿れますよ」
と、司が囁くように言った。
それを受け、美琴は黙ったまま頷いた。
ペニスを秘所に押し当て、そのままゆっくりと貫いていく。
挿れた瞬間、何かがブチっと破れたような感触が広がっていった。
(痛い……、でも……)
初めての挿入は痛いと聞く。
当然、その痛みを覚悟していた瑞希であったが、予想以上に痛みがあり、苦痛で顔を歪めた。すると、それを見ていた司が静かに告げる。
「痛いですか?」
「はい、結構痛いんですね」
「女性の場合、初めては痛いみたいですからね。なるべくゆっくりと動くようにしましょう。もし、それでも痛かったら言ってください」
「わかりました。お願いします」
司は、無理をせずに、ゆったりとした動作で動き始める。
二秒かけて挿れて、また二秒かけて引き抜く。このくらいのペースでピストンを続ければ、痛みなくセックスができると思っていた。
ベッドのシーツをギュッと握りしめ、瑞希は痛みと戦っている。
これが女になるということなのだろうか?
痛みはあるのだが、不思議と嫌な感じはしない。むしろ好意的に受け入れている。司がゆっくりと動いているので、そこまで酷い痛みはない。
結合部分からは、僅かに血が滲んで見えた。それが愛液と融合して、ピンク色の液体へと変化している。また、互いの体臭と性臭が入り混じり、独特の香りを発生させていた。司も瑞希もその匂いを嗅ぎながら、セックスに没頭している。司自身、セックスは久しぶりである。
だから、もっとこの気持ちよさを味わっていたかった。気持ちよくなるために、何が必要か考えながら、抽送を続けていく。瑞希は初めてだから、あまり過激な動きはできないかもしれない。ゆっくりと挿入しながら、様子を見ていくしかないだろう。
それにしても、不思議な縁である。
占い師と客。そんな拙い関係でしかないのだ。
なのに、こうして二人はセックスしている。その偶然と奇跡に司は感動していた。
「痛みはどうですか?」
と、司が心配そうに尋ねる。
それを聞いた瑞希は、答える。
「僅かですけど、痛みがなくなっています。もう少し速く動いてもいいですよ」
「そうですか。じゃあ、少しずつ速めていきます」
これは嘘ではなかった。
確かに、最初は痛くて仕方なかったのであるが、今では、大分痛みも軽減されている。自然とペニスを受け入れられるようになり、さらに、気持ちよさも発生していた。痛みが減っていく代わりに、快感が迸ってくるのである。
司も少しずつ動きを速めていった。
膣壁をペニスがメリメリと切り開いていき、圧倒的な快感が襲ってくる。やはり、早く動いた方が、ペニスが激しく擦れるので、気持ちよくなれるのである。
司はペニスを奥深くまで挿入していく。怒張が猛り狂い、膣内で激しく暴れ、そして膣壁を擦っていく。その時の快感といったら、想像を絶するものである。もっと気持ちよくなりたい、司はそんな風に感じていた。
もちろん、瑞希も少しずつ快感を覚えていた。自然と腰を動かし始め、司の抽送のスピードに合わせて腰を振り刺激を強めていく。
これがセックス。瑞希は深く感動していた。こんなにも気持ちのいい行為があったことを、今まで知らなかった。このままセックスの虜になってしまいそうであった。
「あぁん、何か気持ちよくなってきました」
「痛みはどうですか?」
「そんなに痛くないです。大分慣れてきました」
「そうですか、それはよかったです。では、少し体位を変えてみますか?」
「体位を?」
「そうです。今は正常位というスタンダードな体位です。どうでしょう、後ろからやってみては」
「う、後ろから? わかりました。お願いします」
瑞希はすんなりと受け入れる。
それを聞いた司は、一旦ペニスを抜き、瑞希を四つん這いにさせた。
そして、お尻の双肉を、くいッと横に広げ、秘所を露出させていく。ぬらぬらと光り輝いた蜜壺は、どこまでも美味しそうに見える。
「そのままお尻を高く突き上げていてください。後ろから私が挿れますので」
「は、はい、お願いします」
ペニスを膣口に押し当て、そのままゆっくりと貫いていく。
愛蜜でたっぷりと濡れているので、ペニスはすんなりと吸い込まれていく。
バックからの挿入は、正常位に比べると、やや奥まで届くようになる。カリ表が、メリメリと膣内を切り開いていき、快感を発生させていく。
司は、ペニスをずっぽりと奥深くまで挿入すると、暫くじっとして、胎内の感触を味わっていた。瑞希は今回が初セックスであるため、膣内が酷く狭い。キュウキュウとペニスを締めつけてくるのである。その快感が素晴らしく、司は驚きを覚えていた。
少しでも気を抜くと、忽ちイってしまいそうになる。
(これは気を付けないとならないな)
しっかりと気を引き締めて、抽送を繰り返す司。
対する瑞希も、気持ちよさの中に放り込まれていた。
初めて感じるバックの質感に、彼女は深い興奮を覚えていた。
動物が交尾をしているような姿勢で挿入されると、恥ずかしい感情が支配するが、それ以上に、快感も発生しているのである。同時に、この快楽をもっと味わっていたくなる。腰をピストンの動きに合わせながら、動かしていった。
司は、少しずつペースを上げていく。
小刻みに、小さな絶頂が襲ってくるが、まだ余力はある。多少速く動いても問題ないであろう。
美琴を見る限り、激しく感じているようである。背中を反り返らせて、ビクンビクンと過敏に反応している。止めどなく愛蜜も流れ出し、それが結合部分から零れ落ちている。
愛蜜は、シーツに付着し、水たまりを作った。そして、そこから立ち上る性臭が二人の間に充満し、興奮剤の代わりとなっていった。
「どうです、バックは気持ちいいですか?」
「お、奥まで届いて、気持ちいいです。もっと突いてください」
「わかりました。さらに激しく動きます」
司は、さらにペースを上げていった。
ずんずんとペニスを奥深くまで挿入し、膣内を掻き回していく。
ピストンする度に、にちゃにちゃと淫猥な音が鳴り響いていく。ペニスを出し入れするときに、一緒に空気も入るため、このような淫音が鳴り響くのである。
(す、凄い、音が出てる、恥ずかしい……)
瑞希はそう感じていた。同時に、顔を真っ赤にさせている。
司は瑞希の臀部に手を置くと、今度は一転して片足を持ち上げた。
そして、やや斜め方向から挿入し始めた。挿入の角度が分かると、違った刺激が入るようになる。
「いやぁ、こんな格好恥ずかしいです」
「締まり具合が激しくなりましたよ、感じているんじゃないですか」
「でも、こんな体勢恥ずかしすぎます」
「大丈夫です、すぐに慣れますよ」
お構いなしに、司は抽送を続けていく。
現在の体勢は、司が瑞希の右足を持ち上げて、脚を大きく広げた状態である。簡単に言えば、牡犬がおしっこをしている姿に似ているといえるだろう。だから、結合部分は丸見えになってしまっている。
瑞希は激しく赤面しているが、同時に圧倒的な快感も覚え始めている。確かに恥ずかしい姿勢なのではあるが、どういうわけか気持ちよくなってしまうのである。瑞希の口から甘い声が漏れ始める。
「あぁぁ、き、気持ちいい、おかしくなるぅ」
「おかしくなってください。私も同じ気持ちです」
小さな絶頂を繰り返し感じていた瑞希であったが、今度は大きな興奮のうねりがやって来た。性器全体が気持ちよくなり、膣内の奥にまで響いていく。
途端、膣内が激しく収縮し始めた。
それを感じ、司は瑞希がイキそうになっていることを知った。
司自身も限界を迎え始めている。このまま果ててしまいたいのだ。
「瑞希さん、イキそうなんですね?」
「あぁん、い、イク、イキそうです」
「私もイキそうですから、一緒にイキましょう」
二人の性的な興奮のボルテージがシンクロしていく。
オルガスムスが襲ってきて、二人を興奮の中に放り込んでいった。
「うぉぉぉ、で、出るぅ。中に出してもいいですか?」
「え、中に……。わ、わかりました。中に出してください」
瑞希は中出しを承諾した。
次の瞬間、ビュルビュルドビュと、司の欲望が胎内に放出された。
「あぁぁ、熱い、精子が私の中に……」
「気持ちいいですよ、最高でした」
最後の一滴まで精液を絞り出すと、二人はそのままベッドに崩れ落ちた。
しばらく、ペニスを膣内に挿れたまま余韻に浸り、その後、ペニスを引き抜いた。すると、白濁色の精液がごぼりと零れ落ちていった。僅かに血痕により、赤く染まっている。
「どうでしたか、初めてのセックスは?」
と、司は尋ねた。
それを受け、瑞希は答える。
「よかったです。これで私も女になったんですね。なんか人生変わったような気がします」
「それはよかったです。占い師として、人をより良い方向に導けたみたいですね」
二人はにっこりと微笑み合いながら、最後にもう一度キスをした――。
〈続く〉
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