連載官能小説『温泉宿の女将の甘い誘惑』第3回
明美の純白のショーツは、クロッチ部分に薄っすらと染みができていた。トロトロとした愛蜜が付着しており、ツンと馨しい香りが漂っている。牝フェロモン臭とでも言える香りが、辺りに漂っており、それが孝信を興奮させていく。
(す、凄い、濡れてる……)
と、孝信は感じていた。
ショーツをゆっくりと下ろし、性器を露出させる。ふっくらとしたヴィーナスの丘には、陰毛が繁茂している。あまり体毛は濃くないのか、薄っすらと生えている程度である。そのまま秘裂に指を伸ばし、そっと大事な部分に触れてみる。
(あ、熱い……)
じんわりとした熱が、指先に伝わっていく。
秘部を触れられた明美には、ほんのりと頬を朱色に染め、そして喘いだ。
「あぁ、き、気持ちいいぃ」
「もっと、気持ちよくしてあげますよ」
「本当はいけないことなのに」
「いけなくなんてありません。僕は嬉しいですよ。明美さんとこうしてエッチなことができて」
明美は緊張からか、身体をキュッと硬直させている。その硬直を徐々に解きほぐすように、孝信は秘裂に指を伸ばし、愛撫を重ねていく。
最初は、膣口の周りと、指で丁寧に沿っていくように触れていく。それだけでも、十分効果があったようで、しとどに愛蜜が溢れ出してきた。
(明美さん、興奮しているんだ)
孝信は嬉しくなってきた。同時に、もっと触れたいという希望が湧きだしてくる。
膣口付近を指で刺激していると、明美の口から甘い吐息が漏れるようになった。そこで、ふと明美の表情を見つめてみる。彼女は、額に玉のような汗を浮かべ、そしてほんのりと頬を赤らめている。その姿が、とても初々しくて、孝信は幸せな気分を味わい始めた。
「明美さんの顔、とても色っぽいですよ」
と、孝信は告げる。
それを聞いた明美は、ますます顔を赤らめていく。まるで茹蛸のように、顔を真っ赤にさせると、彼女は言った。
「そ、そんな……、恥ずかしいです」
「恥ずかしがらないでください。もっと、自分を解放していいんですよ」
解放。
明美は、女将を始めてから、まだ日が浅い。そのため、絶えず女将としての理想を追い求め、ストレスで雁字搦めになっている。自分を押し殺しているとも言えるかもしれない。だからこそ、心のどこかでは、自分を解放したいとも願っていた。
そのチャンスが、今まさに目の前に広がっている。自分を解放できたら、どれだけ幸せだろうか? だが、肝心の解放の仕方がわからなかった。
「解放ってどうすれば?」
と、明美は尋ねた。
その問いに、孝信は答える。
「ありのままの自分を見せればいいんです。女将だとか、そう言ったことは、この際忘れましょう。一人の女として、この行為を楽しめばいいんです」
「け、けれど、私は……」
「僕はあなたに会えて本当に幸せを感じています。日中、あなたにち×ぽを弄られて、とても気持ちよくなれました。だから、今度は僕があなたを気持ちよくするんです。ですから、明美さんは僕に身を任せてください」
明美はどうするべきか迷っていた。
孝信は大切な客の一人である。お客様は神様。ではないが、明美は客の命令には忠実だった。多少の無理も聞いてきたし、必死になって奉仕してきたつもりである。だが、今回は少し違っていた。
孝信を見ていると、女としての本性が暴かれるというか、もっと尽くしたくなるのである。だから、孝信がお茶を零した時に、不意に股間部に触れてしまい、そのまま、あんな行為をしてしまったのかもしれない。
明美は、どんな客にもエッチな奉仕をするわけではない。むしろ、今まではそんなことをしてこなかった。あくまでも客と女将という関係を保ち、冷静に対処してきたつもりである。なのに、今回は自然と体が動いた。
孝信のペニスをみていると、このペニスを弄って気持ちよくさせてあげたいという思いが浮かび上がってきたのである。自分でも、この気持ちの変化がわからなかった。ただ、これだけは言える。少しずつ、明美は孝信に惹かれ始めている。
人が恋に落ちるきっかけというものは、本当に些細なものである。小さなきっかけでも、燃えるような恋に変化することが多々あるものだ。明美にも似たようなことが言えた。孝信を感じ、もっと親密になりたいという思いが浮かび上がってきたのである。
彼に秘所を弄られて、女は恍惚としていた。とにかく気持ちよくなってしまう。彼女は、ほとんどマスターベーションをしないし、男性から触れられた経験もそれほどあるわけではない。しかし、孝信の愛撫は、とても気持ちがよくて、自分を満足させてくれる。
同時に、もっとこの愛撫を味わっていたかった。
(あぁぁ、溺れているわ、私……)
素直にそう感じ始める明美。それでもよかった。
今は孝信の言うとおり、女将であることを忘れてもいいのかもしれない。一人の女として、快楽を追求していく。それだけで、もっと自分は開放的になれる。そんな風に思っていた。
明美は次第に開放的になっていく。それまで、恥ずかしさから足を閉じ気味にしていたが、今では、足を広げ、秘裂を大胆に見せつけている。また、自然と腰を動かし、貪欲に快感を求め始めた。もちろん、この変化に孝信も気づいている。足を広げ、性器に触れるだけで、熱く、ねっとりとした淫蜜が溢れ出してくるのである。
明美も大胆になってきた。この調子で行為を行えば、もっと気持ちよくなれるだろう。そして、自分が満足させるのだ。そんな強い意志で孝信は愛撫を続けた。
しばらく膣口付近を弄っていたのだが、今度は、胎内に指を挿れ始めた。そっちのほうが、快感が強まっていくように感じたのである。孝信は、人差し指をピンと伸ばし、それをゆっくりと膣口に押し当て、そのまま静かに膣内に挿入していった。
明美の膣内は、トロトロと溶けるような熱で満たされている。ねっとりとした愛蜜が指に絡みつき、それが抽送をスムーズにするのに、一役買っていた。女性器はデリケートである。あまり滅茶苦茶に掻き回すと、傷ついてしまうかもしれない。細心の注意を払いながら、孝信は愛撫を続けていく。
「あぁ、指が奥まで届きます」
「明美さんのおま×こ、よく締まりますよ。指をどんどん締め付けてくる」
「いやん、わざとじゃないです。ただ、自然とそうなってしまうんです」
「構いませんよ。少しずつ、自分を解放してきましたね。気持ちよくなってきたでしょう?」
「は、はい、気持ちいいです」
「どこが気持ちいいのか言ってください……」
「え?」
「今、僕が指を挿れているのは、何という部分ですか?」
「そ、それは女性器です」
「そんな畏まった言い方ではなく、もっと直接的な表現があるでしょう」
「あぁ、意地悪しないでください、とても言えません」
「さっきは言えたじゃないですか。もう一度あなたの口から淫語が聞きたいんです。そうしないと、触るのを止めてしまいますよ。それでもいいんですか?」
ここで愛撫を止められたら、おかしくなってしまう。このまま続行してもらいたい、そのためには、淫語を口にしなければならない。恥ずかしさのあまり、明美は顔を真っ赤にさせて、そしてとうとう言った。
「お、おま×こが気持ちいいです」
「ありがとう、よく言えましたね。そのお礼に、もっと気持ちよくしてあげます」
孝信はそう言うと、それまで一本だった指を、二本に切り替え、人差し指と中指の二本を同時に膣内に挿入していく。そして、奥の方を擦り上げるように刺激していく。膣壁がメリメリと切り開かれていき、拡張していく。すると、膣内に、じんわりとした快感が直走り、明美を恍惚とさせていった。
「あぁぁん、そ、それ、いいです」
「おま×こがピクピクと締まります。気持ちいいんですね」
「はひぃ、き、きもちいい、気持ちいいです」
明美は身体をガクガクと震わせながら、快感に身を捩らせていく。
ここまで気持ちよくなったのは、もしかすると初めてかもしれない。自分の知らない部分を覗いているかのようで、少しの恐怖と、大きな期待感が彼女を包み込んでいく。
ヒクヒクと震える秘裂を掻き回し、孝信の性的なボルテージも徐々に上がっていく。既にペニスは激しく勃起し、ボクサーパンツの中で破裂しそうになっていた。早く、このペニスを解放したい。そんな思いに駆られる。しかし、今はまだ我慢の時だ。今は、明美を気持ちよくさせるために骨を折らなければならない。
そして、それができれば、その続きだって行えるだろう。孝信には、確かな自信があった。明美と結ばれ、そしてもっと気持ちよくなりたい。そのために、貪欲に指を動かし始めた。
手マンだけでは、動きが単調になってしまう。そう感じた孝信は、顔を秘部に近づけていった。すると、ビクッと明美の殻が震えた。
(え、何をするのかしら?)
膣をまじまじと見つめられると、何だか恥ずかしくなってくる。しかし、決して嫌な気持にはならなかった。どこか、もっと見てほしいという気持ちにすらなるのだ。
「今度は、舌で刺激してあげます」
と、孝信は言った。
そして、そのまま顔を近づけ、秘裂に舌を伸ばしていく。
女陰に顔を近づけると、ヨーグルトのような馨しい匂いが漂ってくるのがわかった。独特の女の香り。このような匂いを嗅いでしまうと、孝信の心も浮き立ってくる。もっと匂いを嗅ぎたい、そんな気持ちに駆られ、彼は必死に鼻を動かした。
「いやん、に、匂いを嗅がないでください」
「いい香りがしますよ……。堪りません」
「あぁ、恥ずかしい……。もう止めて」
「でも、舐めてほしいでしょ? あそこは舐めてほしそうに、トロトロになっていますよ」
「ひぃ、そ、そんな風に言わないでください。恥ずかしくて、おかしくなってしまいそうです」
「おかしくなっても構いません。もっと僕に色々な表情を見せてください」
舌先を膣口に当て、孝信はゆっくりとクンニリングスをしていった。
僅かにしょっぱい味わいが舌の上に広がっていく。しかし、それは決して不快な味ではない。むしろ、興奮させるような深みのある味わいであった。舌先を徐々に胎内に挿れていき、愛蜜を味わいながら、クンニリングスを続けていく。
すると、明美の身体がビクビクと反応を示し始めた。手マンをしていた時よりも、明らかに感じ始めている。それが、手に取るようにわかった。
(明美さん、感じているんだ)
そう感じ、孝信は嬉しくなる。舌先をフルに使って、女陰を貪欲に刺激していった。
明美は堪らない快感を前に、徐々にアクメを感じ始めていた。膣内が、じんわりと熱くなり、奥底から沸々と快楽の塊が降り注いでくる。断続的なアクメの間隔が、次第に短くなっていき、彼女を覆い尽くしていった。
「あぁ、お、尾崎様、私、もう、イキそうです」
と、悲痛な叫びをあげる明美。膣内が小刻みに痙攣していく。
「イってもいいですよ、僕が見届けます。イクところを見せてください」
やがて、大きなオルガスムスが襲ってくる。
ガクガクと身体を震わせて、明美は快感の中に放り込まれた。
「あぁぁ、駄目、い、イクッ」
ビクッと背筋を丸めると、明美はそのまま体を痙攣させた。
激しいオルガスムスを感じ、性器全体が気持ちよくなっていく。
孝信は、明美がイッたのを見届けると、スッと笑みを零した。
「明美さん、イッたんですね」
「はい、恥ずかしいのですけど、果ててしまいました」
「気持ちよくなってもらえて嬉しいですよ。明美さん、このまま続きがしたいのですが、いいですか?」
「つ、続きでございますか?」
「そうです。僕のち×ぽ、もう限界なんです」
そう言うと、孝信は勃起したペニスを明美に見せた。
赤黒く変色した怒張は、奇妙な生き物のように、小刻みに蠢いていた。
「し、しかし、まだ仕事が残っていますから」
「そんなに手間は掛けさせません。このまま結ばれましょう」
最早、明美は断れなかった。彼女自身も、孝信の肉棒の刺激を求めていたのである。
明美はゆっくりと頷くと、そのまま仰向けに寝そべった。
それを、肯定の意思であると、孝信は踏んだ。そして、寝そべった彼女の前に身体を進めると、着ていた浴衣を脱ぎ捨て、ペニスを解放した。さらに、そのペニスを、膣口に当てていく。
二人の甘い時間はまだまだ続く――。
〈続く〉
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