連載官能小説『憧れのお姉さん』第13回
(雄介さんとしちゃった……。私、とうとう結ばれたんだぁ)
雄介とのセックスを経験し、数日経ったある日、志保はぼんやりと考えていた。
自分は、確かに雄介と結ばれた。それは事実である。
だけど……。
「私って雄介さんの何なんだろう……?」
ふと、そんなことを考える。
付き合っているとか、そんな感じではない。あくまでも、身体の関係があるだけで、それ以上は進めていない。そう考えると、心がチクリと痛む。
(雄介さんは、私じゃなくて、お姉ちゃんが好きなんだよね)
そう、志保は雄介の本当の気持ちを知っている。
彼が好きなのは、自分ではなく、あくまでも姉の美沙なのである。
セックスをしたのだから、自分を選んでほしい。
そう思う心はある。だけど、人の想いは変えられない。
いくら自分が好きだとアピールしても、相手がその気にならなかったら意味がないのである。
(これで終わっちゃうのかな?)
一度限りの関係。
それで終わってしまうかもしれない。
(嫌だよ。そんなの……)
そう。それは耐えがたい。
二番目でもいいから、彼女は雄介と一緒に居たかった。離れるのは、とても辛いからだ。
彼女が、部屋で考え込んでいると、ドアがノックされた。
「誰?」
「私、美沙よ」
「お姉ちゃん。何か用?」
立ち上がると、志保は部屋のトビラを開けた。
すると、部屋着姿の美沙が立っているのがわかった。
「ちょっと今いい?」
「うん、いいけど、何の話?」
「雄介君の話って言ったらわかるかしら」
雄介という言葉が出て、ドキンと胸が跳ねる。
一体、雄介の件で何の話があるのだろうか?
美沙は部屋に入るなり、中央に置いてあるローテーブルの前に座り込んだ。
そして、志保に対して優しく微笑む。
「私ね、知ってるの」
と、美沙は切り出す。
「知ってる? 何が?」
訳も分からず、志保はあえてそう答えた。
「志保。あなた雄介君と寝たでしょ?」
「え、えぇぇ。ど、どうしてそんなこというの?」
「私はあなたの姉だからね。何でもお見通し。あなたが雄介君を慕っていることも知っているわ。それでどうするの?」
「どうもこうも、私じゃダメなの」
「私じゃダメ? 何でかしら?」
「だって、雄介さんが好きなのは、私じゃなくてお姉ちゃんなんだもん」
雄介が自分を好きでいるのは、当然であるが知っている。
だが、志保も知っているとは意外だった。美沙は、雄介は自分とではなく、志保と結ばれるべきだと感じている。年も近いし、そっちの方が健全であると考えるからだ。
そもそも自分なんてダメな人間である。働きもせずに、毎日ダラダラと実家に寄生している存在。もちろん、働くつもりはある。今は、その準備期間なのだ。だからこそ、今この大切な時期を、雄介に捧げるわけにはいかないのである。
「私は、志保と雄介君はお似合いだと思うけど」
「でも、ダメだよ。私じゃダメなの。お姉ちゃんじゃないと」
「このままでもいいの?」
このままでいいか?
改めて問われると、解答に迷ってしまう。
ただ、雄介と結ばれたいという思いがあるのが事実である。
そう考え、志保は答える。
「このままじゃ嫌だけど……。どうしていいのかわからないの」
「実はね、今度の週末、ウチに雄介君を呼んであるの」
「雄介さんを? どうして?」
「雄介君には、楽しいことをしましょうって言ってあるわ」
楽しいこと……。それはつまり。
「エッチなことするの?」
「そう。志保も入れて三人で楽しみましょうって言ってあるのよ。これはチャンスよ。雄介君を掴むためのね。最初は、私もいるけど、スッと抜けるから、その後ちゃんと告白しなさい。きっと受け入れてくれるから」
「でも、お姉ちゃんはそれでいいの? お姉ちゃんだって雄介さんが好きなんじゃないの?」
志保は鋭かった。
美沙自身、雄介に心奪われている。しかし、今の自分の立場が、それを許さないのである。
「私はダメよ。雄介君には相応しくないの。相応しいのは、志保、あなたよ」
「お姉ちゃん……」
そこまで聞くと、志保はグッと押し黙った。
二人の間に沈黙が流れ、淡々と時が進んでいった――。
一方、雄介も自室で考え込んでいた。
美沙と志保、二人の女性と寝てしまっている。
彼は美沙が好きだが、同じくらい志保にも愛着がある。
二人ともよすぎて、どちらかを選べと言われても無理なのだ。
(僕、どうしたらいいんだろう?)
答えが出ないまま、とうとう週末を迎える。
週末――。
雄介は美沙の自宅へ向かった。
両親が不在ということだったので、そこまで緊張はしないが、気分が高揚している。
家のインターフォンを押すと、美沙ではなくて、志保が現れた。
白の清楚な感じのロングワンピースを着ている。その姿にうっとりしながら、雄介は声を出した。
「あ、志保ちゃん。こんにちは」
「はい。雄介さん、上がってください」
「うん、ありがとう」
志保に案内されるまま、雄介はリヴィングに通された。
そこでは、美沙が軽食の用意をしながら、慌ただしく動いていた。
タイトなデニムパンツに、シックな白のブラウスを着て、その上にピンクのエプロンを羽織っている。
「雄介君、いらっしゃい。どうぞ座って」
「あ、はい、すみません」
「志保と二人でクッキー焼いたのよ。よかったら食べてね」
テーブルの上には、色とりどりのクッキーが並べられていた。どれも美味しそうである。
「あの、紅茶もありますから」
と、志保が告げ、紅茶を淹れる準備を始める。
雄介は、緊張を紛らわすために、クッキーを食べて、そして紅茶を飲んだ。
美沙はサンドイッチを作り終え、それをテーブルの上に置いた。
「今日はその、呼んでくれてありがとうございます。こんな風にパーティーみたいになるとは思いませんでした」
「ウフフ。時間はたっぷりあるわ。楽しみましょう」
と、美沙はウインクした。
そして、そのまま雄介に近づいてくる。
「雄介君、ちょっと待っててね」
美沙はそう言うと、志保と一緒にリヴィングから出て行った。
暫くの間、一人取り残される雄介。
時間にして五分ほど経つと、意外な格好をした二人が入ってくる。
「み、美沙さん、それに志保ちゃんも……、その恰好」
「いやぁ、恥ずかしいからあんまり見ないで」
と、志保は顔を真っ赤にしながら叫んだ。
「こういうの、雄介君も好きでしょ?」
と、美沙が告げる。
美沙と志保は、裸エプロンという格好で雄介の前に立っているのである。
そして、美沙は雄介に前まで進むと、スッと雄介を立たせ、するすると、ズボンを脱がしていった。
「雄介君のおちん×ん、どうなっているか見せて」
「あ、その、そんな、待ってください」
二人の裸エプロンという姿を見て、彼のペニスはムクムクと大きくなり始めた。
それを見た美沙は、歓喜の声を上げる。
「わぁ、もうこんなに大きくして。本当に雄介君ってエッチなのね」
「すみません。そんな恰好みたら、我慢できませんよ」
「ウフ。じゃあ、まずは雄介君を気持ちよくしてあげるからね」
美沙はそう言うと、雄介を椅子に座らせ、自身は後ろに回った。
雄介の対面には志保がしゃがみ込んでいる。
「一体、何をするんですか?」
興奮した面持ちで、雄介が尋ねる。
すると、美沙がそれに答えた。
「気持ちいいことよ。まずはこうするの」
美沙は雄介の胸部に手を回し、指で乳首を弄り始めた。
そして、前方にいた志保が、エプロンをやや下に下げ、大きな乳房を露出させた。
「雄介さん、気持ちよくなってください」
と、志保は言い、なんと自分の胸の谷間に、雄介のペニスを挟んだのである。
いわゆるパイズリ。初めて体験するパイズリに、雄介は驚いていた。
「あぁ、志保ちゃんのおっぱい、凄く柔らかい」
「私、こういうの初めてなんで上手くできるかわかりませんけど、とりあえずやってみますね」
志保は胸の谷間にペニスを挟み込むと、そのまま乳房を上下に揺すり、剛直を扱き始めた。
ゆっさゆっさと、たわわなおっぱいが揺れ、雄介を快感の海へ誘っていく。この時、同時に、雄介は乳首も弄られているので心地よさは、二倍、三倍へと跳ね上がっていった。
「雄介君、気持ちいい?」
と、美沙が蠱惑的な表情を浮かべ尋ねてくる。
それを受け、雄介は答える。
「はい。凄く気持ちいいです。こんなの初めてですよ」
「私はそこまで胸が大きくないから、こういうことはできないけど、志保は大きいからね。あなたをきっと気持ちよくしてくれるわよ」
「はぅぅ、おっぱいにち×ぽが包まれて、凄く気持ちいいです」
志保は、胸の上部から亀頭だけど、解放し、レロレロと舌で舐め回し始めた。乳房に肉胴を包まれて、その状態で亀頭を舐られる。ダブルの刺激に、雄介は感動してしまった。
「あぁ、志保ちゃんが、僕のち×ぽを舐めてる。なんて卑猥なんだ」
「んちゅ、にちゅ、雄介さん、気持ちいいですか?」
と、確認するように志保が言ってくる。
もちろん、脳内が激しく痺れるほど気持ちいい。
「最高だよ。直ぐにイッちゃいそうだ」
その言葉を聞いた、美沙が割って入ってくる。
「雄介君、まだイッちゃダメよ。まだまだこれからなんだからね」
「はい、すみません、あまりに気持ちよくて」
立ち昇る射精感を、強引に抑え込んでいく雄介。
アヌスにグッと力を入れると、幾分が余裕が生まれてくる。
恍惚とした表情を浮かべる雄介に対し、美沙が顔を近づけていく。
そして、乳首を弄ったまま、軽く口づけをした。
「んぐ、むぐ……」
キスをされて、頭がフワフワとしてくる。
こんなに心地いい気分に浸れるとは、思ってもみなかった。
続けて、美沙は強引に自分の舌を、雄介の舌に絡めていく。
直前まで飴を舐めていたのか、美沙の唾液はミントのような味わいがあった。
(うわぁ、美沙さんのキス、本当に濃厚だよ)
と、雄介は感じていた。そして、されるがままにキスを展開していく。
二人のキスを見ていた志保も、負けじとパイズリを続ける。
「雄介さん、私も見てください」
ゆさゆさと乳房の動きを速めて、快感を生みだしていく志保。
雄介の眉間にクッと皺が寄った。
(志保ちゃんのパイズリも最高だ。ち×ぽが蕩けそうだよ)
やがて、キスを終えた美沙が、雄介に向かって言った。
「雄介君、もっと気持ちよくなりたい?」
「はい、それはもちろんです」
「わかったわ。じゃあ雄介君は四つん這いになって」
「え? 僕が四つん這いに?」
「そうよ。ち×ぽとお尻の穴を両方弄ってあげる。志保、ちょっとこっちに来て」
雄介は四つん這いになり、お尻の方に美沙が立ち、顔の方に志保が膝立ちで屈みこんだ。
美沙は、雄介の脚を開かせ、お尻を高く上げさせると、股の間からペニスを掴み、勢いよく扱き始めた。
「あぅぅ、何か恥ずかしいですけど、気持ちいいです」
「雄介君は、志保のおっぱいを触ってあげて」
雄介の眼前に志保の乳房が広がる。志保は恥ずかしそうに顔を背けているが、早く胸を触ってほしそうだった。
「志保ちゃん、おっぱい触るよ?」
「はい。お願いします」
志保の言葉を聞き、雄介は片手を床に置き、残ったもう片方の手を伸ばし、志保の乳房を揉み始めた――。
〈続く〉
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