連載官能小説『サキュバス』第12回
帰る方法。
それは全くわからなかった。ただ、和人はアウグスト家の客人として、至れり尽くせりの待遇を受けた。
(どうやって帰ればいいんだろう?)
不安は尽きない。そんな感じで、彼は一週間ほどアウグスト家で暮らしたのである。
寂しくはなかった。毎日のようにエリザとルナを相手に、中出しセックスをしていたのだから。
(セックスは気持ちいいけど、このままじゃなぁ……)
日中はルナとセックスして、夜になったらエリザと寝る。その繰り返しである。
平均すると、一日あたり五回くらい射精していた。そのため、彼は大きな満足を得ていたのである。
(毎回中出しだけど、妊娠とかしたらどうなっちゃうんだろう? 俺、責任とれるのか??)
サキュバスは中出しを欲している。だから、流されるままに中出しをしているのであった。
しかし、よく考えるととても危険である。
(子供ができたら、俺、困るよなぁ……)
結局は、流されて中出ししてしまうのであった。何しろ、生のセックスは気持ちいい。
それに抗うのは、かなり難しかったのである。
「和人、今日母さまが帰ってくるの」
ある日、セックスを終えると、ルナが口を開いた。
「母さま? お母さんってことだよね? そういや俺、一度も会ってないな」
「うん。母さまは忙しいからね。普段はこの屋敷に来ないの。たまにフラッとやってくる感じかな」
「一応挨拶した方がいいよね?」
「そうね。でも、大丈夫よ、優しい人だから……」
「ならいいけど……」
こうして、和人はルナとエリザの母親に会うことになったのであった。
夜――。アウグスト家の食堂。
「まぁまぁまぁ……」
その人物はあまりに可憐であった。
ルナやエリザの年齢を考えると、母親は四十代の半ばであるはずなのに、見た目の印象は完全に二十代であった。
「ど、どうも……」
緊張しながら和人は口を開く。食事を終え、暫し歓談していると、そこに母親が帰ってきたのである。
「あなたが例の……」
「え? 俺のこと知ってるんですか?」
母親は、煌びやかなドレスを着用していた。中世ヨーロッパの貴婦人のように見える。
「えぇ。エリザから話は聞いていますよ。不思議な男の子がやって来たってね」
「はぁ、そうなんです。先週からお世話になっています」
「アルヴェスト王国の人間じゃないわね……、あなた??」
「はい。そうです。信じてもらえないかもしれないですけど、俺は、日本って国の東京都から来ました」
すると、母親は目をまん丸くさせる。まるで意味が分かっていないようであった。
「う~ん。よくわからないところからやって来たのね。この国の男子は、ほとんど戦争に行ってしまってるから、貴方のような存在は珍しいのよね……。まぁ、イイわ。この後、私の部屋にいらっしゃい。そこで話を聞いてあげるから」
「え、あ、はい。わかりました」
そう言い残すと、母親は使用人に荷物を持たせ、そのまま部屋の方へ消えていく。
一人残された和人は、時間を置いて、彼女の部屋に向かった。
「あ、あの、お母さん、工藤和人です」
母親の部屋はルナから聞いていたため、スムーズに向かえた。
豪奢なトビラをノックすると、中から優しい声が聞こえてくる。
「はいはい。どうぞ。開いてますから……」
「入ります」
和人は恐る恐る部屋の中に入った。
年上の女性と話す機会など、自身の母親以外ない和人は、どこまでも緊張していた。
「あなた、和人さんっていうのね。いいお名前ね」
「ありがとうございます」
母親の部屋は、かなり広々としている。
調度品はすべてアンティーク調であり、統一感がありながら、高級感に満ちている。
(あぁ、なんだかいい匂いがする……)
部屋の中央には、大きな天蓋付きのベッドが置かれている。恐らく、キングサイズのベッドだろう。そしてベッドの上にちょこんと母親は座っていた。
「こっちへいらっしゃい。さぁさぁ……」
「はい」
和人はベッドの前に立った。母親はうっとりとするほど美しかった。熟しきった果実のような感じである。
「まずは自己紹介しましょうか。私はマリア。マリア・アウグストよ。このアウグスト家の家長をしています。あなたは和人さんっていうのよね?」
「俺は、工藤和人です。えっと、学生ですかね」
「そう。なんでもこことは違った世界からやって来たみたいだけど」
「そうなんです。俺がいた世界には、アルヴェスト王国なんて国はありません。気づいたら森の中に倒れていたみたいです」
「帰れないと不安よね……」
「まぁ不安です」
「けど、大丈夫よ。いい方法がありますからね」
「いい方法ですか?」
「そうです。サキュバスの力を使うのです」
「サキュバスの?」
「サキュバスは力が最大まで高まると、不思議な魔法が使えるようになるの。その魔法を使って、この世界の空間に穴を開けます。そうすれば、貴方がいた世界に戻れるかもしれないわ」
「力を高めるって……、そ、そのどうやって」
「ウフフ。貴方も知ってるでしょ? 貴方、エリザちゃんやルナちゃんとエッチなことしたでしょ?」
図星を突かれ、顔を真っ赤にさせる和人。
「そ、それは、その……、何ていうのか……」
「隠さなくていいの。二人共、体力や気力が高まっているようだから、もしかしたらと思ったけれど……。相手は貴方だったのね」
「はい。その、寝てしまいました」
「ウフフ、別にいいのよ。殿方なら当然だものね。でも凄いわね。あの二人と相手にして、貴方は全く疲れていない。普通の殿方だったら、とっくに動けなくなってるわよ」
「俺はこの世界に人間じゃないですから、大丈夫みたいです」
「そう。なら、貴方を試させてもらおうかしら?」
「え? 試す??」
「えぇ。貴方の精力がどこまで強いのか調べます。精力が強いほど、サキュバスの力は高まりますからね」
和人は、ゴクリと生唾を飲み込んだ。
マリアは誘っているのだろうか?
「あ、あの、それって俺とエッチなことするって意味ですか?」
「ウフ。もちろんよ。私のようなおばさんとするのは嫌かしら?」
「いえ。おばさんだなんて、これっぽっちも思っていません。エリザさんやルナちゃんのお姉さんのように見えますし」
「あら。嬉しいわ。そう言ってもらえると、感じちゃう。フフフ。じゃあ楽しみましょうか」
そう言うと、マリアはベッドの上に和人を寝かせた。
そして、自身は彼の上になり、下腹部を見つめる。
「和人さんのおちん×ん、見せてぇ……」
ズボンをスルスルと脱がしていくと、彼はボクサーパンツ姿になる。
興奮からか、既にペニスは半勃ち状態になっていた。
「もっと大きくしてあげるからね……」
マリアは半勃ち状態のペニスを丁寧に握りしめた。
温かな手のひらの感触が、ペニス全体に広がっていく。
(あぁ、マリアさんの手、凄いスベスベしてる。なんてエッチなんだろう)
ビクッと身体を震わせる和人。
対するマリアは慈愛に満ちた表情を浮かべ、ペニスを扱き始める。
「まぁまぁ。おちん×ん、大きくなってきたわねぇ。何て立派なんでしょう……。それにこの匂い。牡の逞しい香りがするわ」
マリアは鼻を動かし、ペニスの匂いを嗅いでいく。
あまりに興奮しているのか、彼女の鼻息も荒くなっていた。
「和人さん。気持ちいいかしら?」
「はい。繊細なタッチで、気持ちいいです」
「私ね。夫が亡くなってからしばらく殿方とは交わっていないの」
「え、でもサキュバスなのに……」
「確かにサキュバスは男性の精液が必要になるんだけど。それは絶対ってわけじゃないの。もちろん、精子の供給を受けた方が力が高まるから、定期的にセックスするサキュバスは多いけれど、私、そういうの苦手で……。でも、貴方の顔を見て安心したわ。貴方とだったら、セックスしてもいいって思ったの」
「あ、ありがとうございます」
「だから、たっぷり気持ちよくなってね」
「はい」
立ち昇る射精感を前に、和人は必死になって耐えていた。
ペニス全体を優しく扱かれて、淡い刺激が全身に伝わっていく。
(あぁ、凄く気持ちいい……。やっぱり経験豊富なんだろうな……。だから、こんなに繊細なタッチができるんだ)
「和人さん、おちん×んの先っぽからエッチなお汁が出てるわよ……」
「はい。そ、その、興奮しちゃって……」
「堪らない匂い……。私も興奮してきたわぁ」
ペニスから立ち昇る、牡の臭気を感じていると、自身の秘裂がズキリと疼くのを感じていた。女の部分が熱く反応し、奥の方からじゅわっと淫蜜が溢れ出してきた。
(やぁん、あそこが……、おま×こが濡れてきちゃったわぁ)
「マリアさん、そ、その、舐めてくれませんか? ち×ぽ、舐めて欲しいんです」
「もちろんよ。私も和人さんのおちん×ん舐めたいの」
手でペニスを扱きながら、マリアは舌をグッと伸ばし、亀頭に導いていく。
ムワッとする牡フェロモン臭を感じながら、レロレロと亀頭を舐め始める。
「んちゅ、むちょ……、んんぁ……、あぁん、おちん×ん汁、美味しい……」
チュッチュッとキスをするように、ペニスを愛撫していくマリア。
この辺の仕草は、どこまでも手慣れており、円熟さを感じさせた。
「あぁ、マリアさん、気持ちいい……、舌でレロレロされるの、凄く気持ちいいです……」「ウフフ……、もっと気持ちよくしてあげるわよ……。うぅん、んぁ……」
マリアは舌先でカリ全体を舐め尽くしていく。
まずはカリ表を舐め、次いで、カリ裏を刺激していくのであった。
「ほぅら。どんどんエッチなお汁が出てきましたよ……。凄く濃いの。とっても美味しいわ……」
「うぐぅ……、はぅ……、あぁ、マリアさんの舌づかい、凄すぎます……」
感動しながら、フェラチオを受けていく和人。
ジンジンとした鋭い悦楽が、全身を貫いていく。
「んちゃ、にちゃん、……くちゅきゅつ……、ちゅぱん……」
淫猥な音が聞こえ始め、静かな室内に染み渡っていく。
恍惚とした表情を浮かべながら、和人はフェラチオを受けていくのであった。
「和人さん、こんなのはどうかしら?」
マリアは、口を大きく開けると、喉元までペニスを咥えこみ、激しく吸引し始めた。
口腔内の温かな質感を覚えていくと、ますます気持ちよくなっていくのであった。
「うわぁ、マリアさん、最高です。ち×ぽが破裂しそうだ……。うぐぅ……。」
「イキたくなったらイッていいですからね。お口の中にたくさん出してください」
徐々に射精感が強くなっていく。
マリアやルナのフェラチオも気持ちよかったが、マリアのそれは、素晴らしいほどのレベルである。
(このままじゃあんまり持たない……。イキそうだ、あぁぁぁ!)
和人はガクガクと身体を震わせ始めた。
ペニスがビクビクッと収縮を始め、イク兆候が現れた。
(和人さん、イキそうなのね。おちん×んがビクビクしてるわ……)
そう感じながら、マリアは口奉仕を緩めなかった。むしろ、ねっとりと舌を絡め、ペニスを刺激していく。
これには、和人も耐えきれなくなった。快感の爆弾のようなものが降り注ぐ。
「うぐ……、あぁぁ、ま、マリアさん、ダメだ、イク、精子が出ちゃいます……」
「んちゃ……、んぐ……、んんぁ……、出して、精子たくさん、出して頂戴」
激しい勢いでペニスをズボズボと愛撫していく。口腔内の粘膜に擦られて、形容しがたい快感が発生するのであった。
そして、とうとう和人は果ててしまう。オルガスムスを感じ始めた、一気にペニスが暴発する。
「うわぁぁぁぁ……、ダメだ! 出る、イキます! イクゥー」
ビュルビュルと勢いよく白濁色の子種が放出される。
「んご……、むごごご……、んんん」
あまりに大量のスペルマが放出されたので、マリアは心底驚いた。
しかし、冷静に精液を受け止めていく。
(あぁぁん、凄い量の精子……、それにとっても濃いわ……)
たっぷりと放出された精液を、ゴクリと飲み干すと、最後の一滴を絞り出すように、ペニスを吸引していく。
「うぐぅ……、あぁ、マリアさん、気持ちいい……、気持ちいいです……」
思わず口から歓喜の言葉が漏れる。和人は恍惚とした気分を味わいながら、完全に果てる。
対するマリアは、ようやくペニスから口を離し、その余韻に浸っていく。
「凄い濃い精子だったわ。これだけ濃いなら、きっとサキュバスの力も最大に高まるでしょう。安心して。和人さん、きっと帰る方法があるから」
マリアはそう呟き、くねくねと身体を動かし始める。
その仕草が、あまりに淫猥であり、すぐさまペニスが硬さを取り戻していく。
「マリアさん、そ、その、おま×こ見せてください。俺、マリアさんのおま×こが見たい」
「まぁ、そんなにおばさんのあそこがみたいのかしら?」
「みたいです。今度は俺が気持ちよくする番ですよ……」
「ウフ。恥ずかしいけれど、見せてあげるわ……。さぁ、私のショーツを脱がして」
マリアはベッドの上に膝立ちになり、腰をフリフリと振る。
誘惑的な彼女の姿を見て、和人はますます興奮していくのであった――。
〈続く〉
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