連載官能小説『姉ちゃんは弟に首ったけ』第5回
「健司、大丈夫だった?」
自宅に着くなり、有希はヒシっと健司を抱きしめた。
彼女の腕の中で、むぎゅっと健司は小さくなる。
「姉ちゃん。どうして学校に?」
「うんとね、古本の整理をしてたら、本がいきなり破れたの。それでね、健司に何かあったと思って。慌てて学校に向かったってわけ」
「そ、そうなんだ」
超能力みたいな力があるな。と、想いながら健司は顔を上げた。
「健司、あの子と何をしていたの?」
不意に、棘のある空気が流れる。
あの時、二人は局部を見せ合っていた。つまり、大人なら何をしていたのかわかるはず。
「え、えっと、その……」
エッチなことをしていた。とは、なかなか自分の口から言えなかった。
何かこう、恥ずかしい場面を見られたようで、顔が真っ赤になる。
「エッチなことしてたのね? あの泥棒猫、健司を誘惑して……、キィー」
叫び声を上げて悔しがる有希。
目は燃えるように爛々としていた。
「姉ちゃん、そ、その、確かにエッチなことしたけど……。でも、それって俺の勝手だよね。俺は姉ちゃんの弟だけど、姉ちゃんのモノじゃない。だから、何をしても、すべて俺の責任であって、姉ちゃんには関係ないよ」
「何を言ってるの? 健司、あんたはまだ子供なんだから、私の言うことを聞いていればいいの。それに、私があの教室に飛んでいかなかったらどうなってたと思うの」
どうなっていたか?
多分……、セックスしていたと思う。ただ、それは姉の前では言えない。
「姉ちゃんは過保護すぎるよ。俺だって、女の子と話したいし。エッチなことだって……」
「そんなにエッチなことがしたいの? そんなに女の子と話したいの?」
「うん、そりゃまぁね、俺も男だし」
「女の子となら、いつも喋ってるじゃない」
「え? いつも? そんなことは……」
「馬鹿! 私といつも喋ってるでしょ。それに、エッチなことだって」
そこまで言うと、有希はかぁと顔を赤くする。
二人の間に、何というかピリピリとした空気が流れていった。
「姉ちゃんは、姉弟だから、あんまり異性って感じがしないんだよね」
「な、な、何ですって。今何て言ったの?」
「姉ちゃんは俺の姉だろ? だから昔から一緒に居たよね。そうすると、何かあんまり異性って気がしないっていうか。もちろん、家族だから大切な人だけど」
「健司は、私を女として見ていないのね。それがよくわかったわ」
そこまで言うと、有希はフンと鼻を鳴らし、静かに溜息をつく。
ピリピリとした雰囲気が、徐々に重くなっていくのであった。
「と、とにかく、姉ちゃんは俺に干渉しないでくれよ。俺はまだ子供かもしれないけど、もう高校生だよ。だから、自由にさせてくれると嬉しいな」
「そ、そんなのダメよ。あんたの童貞は、私が守るんだから」
「お、俺の童貞って……。なんでそんなこと言うのさ」
「姉として弟の純潔を守るのは当然な役目なの。健司、あの、泥棒猫と話すのは止めなさい。これは命令よ」
「嫌だよ。美香ちゃんは俺も友達だし」
「ふ、ふ~ん、健司は友達とエッチなことするんだ。あんな女と一緒になったら、私、生きていけない」
と、有希はガクッと肩を落とした。
そして、目に涙をたっぷりと溜めて、健司を見つめる。
「ね、姉ちゃん、泣くなよ」
「だって、健司があの女と仲良くするから」
「だから友達だよ」
「友達とはエッチなことをしないと思うけど」
「まぁ、そうかもしれないけど、今回はただ流れでさ」
「また、おちん×んチェックさせなさい」
「い、嫌だよ。絶対、こっちの方がおかしいよ。実の姉にち×ぽ見せるなんて」
「健司のおちん×んをチェックしないと、今日は眠れないわ。だから、チェックさせなさい」
涙を浮かべて懇願する姉の姿を見ていると、どこか断り切れなくなる。
健司も覚悟を決めるしかないようである。
「わかったよ。チェックしてもいいから」
「ホントね?」
「うん」
すると、有希は涙を拭いて笑顔になった。
嬉々としながら、彼に近づくと、スッとズボンに手をかけて、スルスルと下ろしていった。
(あぁ、俺また姉ちゃんと、エッチなことを……、はぁ、どうなっちゃうんだろう)
微妙な心境になる健司であったが、決して嫌な気持になるわけではない。
どこかで、これを求めていたのかもしれない。
「クンクン……、あぁ、女の匂いがする。あの女に何をされたの?」
「そ、それは、その、えっと……」
「正直に言いなさい。言わないと許さないんだからね」
「フェラされました。あと手コキも」
「それだけ? あんたは何もしていないのね」
「お、俺は、美香ちゃんのあそこを弄ったり舐めたりしただけだよ」
「な、何ですって、あの泥棒猫のあそこを舐めたの……。健司……、あんたって子は……。もう誘惑されても、ホイホイ付いて行ったらダメよ。もしもエッチなことしたいって言うんなら、お姉ちゃんがさせてあげるから」
「え? 姉ちゃん、そんなこと言っていいの? 俺は弟だよ」
「弟が困ってるなら、それを助けるのが姉の役目なの。お姉ちゃんがエッチなことさせてあげるから、あの女とは縁を切りなさい」
「で、でも……、折角できた友達なのに」
「約束できないなら、もう、気持ちよくしてあげないわよ。それでもいいの?」
ここまでされて、お預けを食らうのは厳しい。
ここは言うことを聞いておくしかないだろう。
「わかったよ。俺、美香ちゃんと友達になるの止める。だから、姉ちゃん、俺のち×ぽを気持ちよくして」
「それでいいの。約束できるのなら、たくさん気持ちよくしてあげるから」
そう言うと、有希はにっこりと笑みを浮かべて、彼のペニスを弄り始めた。
血流が怒張に集中し、みるみる硬さを取り戻していく。
「健司のおちん×ん、大きくなってきたね。健康な証よ」
「うん。姉ちゃんがエッチに弄るから」
「あの女に舐められたのは癪だけど、私が一番だってことを思い知らせてあげるわ」
シコシコと、剛直を扱き始める有希。
亀頭の先っぽから、チロチロとカウパー腺液が滲み出し、それが有希の手指を汚していく。
「エッチなお汁が出てきたわね。健司、気持ちいいの? ちゃんと教えて」
「気持ちいいよ。堪らない……」
「あの女にされるのと、私にされるのどっちが気持ちいい?」
「そ、それは、その……」
ここで有希と言っておかないと、不味いような気がする。
そう察した健司は、素直に答えた。
「姉ちゃんの手コキの方が気持ちいいよ」
「フフフ……。当然よね。あんな子供っぽい女の手コキじゃ、健司は満足できないわよね。健司はもっと、大人の女が好きなんだから。つまり、私みたいな女が好みなの。そうよね?」
「ええと、そうかもしれない……」
とはいっても、美香も十分魅力的である。
美香から立ち昇る妖艶な雰囲気は、決して有希に劣るわけではなかった。
「じゃあ、もっと気持ちよくしてあげる」
「え? もっと……、何をするの??」
「おちん×ん、しゃぶってあげる。健司好きでしょ? おちん×ん、舐められるの」
「うん、好きだよ。姉ちゃん舐めてくれるの?」
「健司のためだからね。もちろんやってあげるわ」
口腔をいっぱいに広げ、有希はカプッとペニスを咥えこんだ。
ねっとりとして温かみのある質感が、怒張を包み込んでいく。
「姉ちゃん、気持ちいいよ……。温かくて、ねちょねちょしていて」
「んじゅ……じゅる、じゅるん……、じゅジュッ……」
激しく淫音を鳴り響かせながら、有希はフェラチオを続けていく。
身体中がフワフワとしてきて、快感のあまり健司はクラクラとしてきた。
「健司のおちん×ん、どんどん大きくなって……、じゅちゅ……、んじゅる……」
「姉ちゃん。あぁ、気持ちいい……イキそうになっちゃう」
「イキたくなったら、いつでもイッていいからね。私が受け止めてあげるから」
実の姉の口腔に射精する。既に経験があるが、どこか、背徳感が湧き上がってくる。
何かこう、禁忌を犯しているような気がするのである。
(だけど堪らない。いけないことしてるみたいで、どんどん興奮してくるよ)
「健司はタマタマを弄られるもの好きよね? 弄ってあげる。あの女じゃしてくれないでしょ」
「はぐぅ……、うぅ、そんな風に弄られたら……、お、俺、俺……、もうダメだよ」
有希はペニスを舐り回しながら、手指を使って、睾丸を優しく揉み始めた。
じんじんとする鋭い快感が降り注ぎ、ダブルの刺激で恍惚としていく。
「おちん×ん、ビクビクしてきたわ。イキそうなの? 健司、ハッキリ言いなさい」
「イキたいよ。姉ちゃん、ち×ぽが気持ちよくて、おかしくなりそうだ」
「もう、健司は私のモノよ。あの女のところに行っちゃダメ。私が毎日気持ちよくしてあげるから」
「うぐぅ……、ね、姉ちゃん……、も、もうダメだ……、精子が出ちゃう……。口の中に出してもいいの?」
「んじゅる……、じゅじゅん……、じゅぼ……、じゅじゅじゅ……、じゅるん……。もちろんよ。たくさんの精子を出しなさい。私の口の中に出してぇ、全部残らず飲んであげるからぁ」
最後の仕上げと言わんばかりの勢いで、有希はバキュームフェラをしていく。
激しくペニスを吸引すると、圧倒的な快感が降り注いでくる。
「アァツ! 姉ちゃん、もうダメ! イクよ! 精子出る!!」
「出してぇ、熱い精子をたくさん頂戴ぃ」
ブピュ、ブピョプ、ビュルブリュ、ドピュピュ……ピュピュ……ドドドピュ……。
激しく子種が放出される。
(あふぅん……、凄い量の精液……、頭が蕩けてしまいそう……はぁん堪らないわ)
有希は満足感を覚えながら、必死になって牡の欲望を受け止め、それを飲み下していく。
ゴクリと咽頭が震え、濃厚でねっとりとした精子が体の中に流れ込んでいくのであった。
「姉ちゃん、精子飲んでくれたの?」
すると、有希は怒張から口を離し、口元を軽く拭った。
「当然よ。弟の精子なんだから、飲むに決まってるでしょ」
「あ、ありがとう。俺嬉しいよ……」
「フフフ……、健司、今日はね、これで終わりじゃないのよ」
「え?」
「あの女とはセックスはしていないのよね?」
「うんしてないよ」
「なら、私がもっと気持ちよくしてあげる」
そう言うと、有希は服を脱ぎ、生まれたままの姿になった。
女神のように美しい裸体が露になる。
「ね、姉ちゃん、何を……?」
「いいから、私に任せなさい」
有希の妖艶な姿を見て、イッたばかりの剛直が、再び硬さを取り戻していった――。
〈続く〉
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