告白手記『バーで出会った人妻』第1回

告白手記

告白手記『バーで出会った人妻』第1回

午後八時――。

私は駅前のとあるバーにいます。

そこで、ウイスキーの水割りを飲みながら、ゆっくりと過ごしていました。

時折、このようなバーに来ることがあります。

なんというか落ち着くので、半ば儀式的にやってくるのです。

ただ、いつも一人。

一緒に来る人間はいません。

それでも構わない。

そんな風に思っていました。

 

店内は、気の利いたジャズが流れ、しっとりとした雰囲気が漂っています。

つまみのアーモンドを齧り、ウイスキーを一口飲むと、カランとドアの音が鳴りました。

新しい客が入ってきたのです。

その人間は、このバーに来るには、少し場違いのように感じられました。

その人物は女性です。

それも一人で入ってきました。

格好はシンプルな白のロングワンピースに、足元はミュールを履いています。

年齢は、三十代前半くらいでしょうか? もっと若いかもしれません。

その女性は、カウンターに座り、「はぁ」とため息を吐きました。

私の一つ隣の席です。

どうしてこんなバーに女性一人で来たのでしょうか?

いえ、バーに女性が一人で来てもまったくおかしくはありません。

それでも、この女性が放つオーラというものが、少し独特な感じがするのです。

私は普段、女性に声をかけるようなタイプではありません。

ですが、この女性の存在が妙に気になりました。

そこで、勇気を奮って声をかけたのです。

「お一人ですか?」

と、私が告げると、女性は驚いたようにこちらを向きました。

「はい。変ですか?」

「いえ、変ではないです。ただ、珍しいなって思って」

「普段はあまり来ないんです。というよりも初めて入りました」

「そうだったんですか。あの、宜しければ一緒飲みませんか? ご馳走しますので」

「で、でも……」

「まぁ、とにかく一杯付き合ってください。僕は、あなたの話を聞いてみたい」

「そうですか。じゃあ一杯だけ」

こうして、私は女性と話すことになりました。

女性の名は三門奈々さんというようです。

奈々さんは、この辺りに住んでいて、前からこのバーが気になっていたと言いました。

「えっと、あなたはここによく来るんですか?」

と、奈々さんは言いました。

「僕は斎藤正樹です。この店には、よく来る方ですかね。落ち着くんです」

「確かいい店ですよね」

「はい。で、奈々さんはどうしてここに?」

「あの、こんなこと初対面の人に言うべきではないと思うのですが、聞いてもらえますか?」

「はい。なんでも聞きますよ」

「ありがとうございます。実は私には夫がいます。ですが、夫婦仲はよくないんです。それに、夫は浮気しているようなんです」

「そうですか、それは辛いですね。何か証拠を掴んでいるんですか?」

「確固たる証拠があるわけではないのですが、帰りが遅いし、それに、夫が知らない女性と歩いているのを見たって人もいるんです」

「なるほど。僕は結婚していないので、夫婦の問題はよくわかりません。でもあなたが辛いっていうのはわかります」

「別れた方がいいんですかね? 実は迷っています」

「早急に答えを出すのは止めた方がいいでしょう。ただ、話し合った方がいいかもしれませんね」

「話し合いができるような相手ではないんです。傲慢な人ですから……」

奈々さんは、余程ショックを受けているのか、一杯と言っていたお酒がドンドン増えていきました。

「ちょっと飲み過ぎてしまいました」

「そうですね。帰れそうですか?」

「はい、大丈夫です。そろそろ帰らないと……。あ、キャー」

いきなり立ち上がった奈々さんは、一気に酔いが回ったのがフラついてしまいます。

私は咄嗟に彼女を支えました。

「大丈夫ですか?」

私は奈々さんを無意識に抱き寄せていまいた。

奈々さんのトロンとした目が、酷く誘惑的です。

「すみません。斎藤さん」

「いえ、僕は大丈夫です。途中まで送って行きましょう」

私たちは、バーを出て駅前の方を歩きました。

すると、ふと奈々さんが言います。

「あの、帰りたくないんです」

「帰りたくない? どうして?」

「今、夫には会いたくないんです」

「でも……」

「あの、斎藤さん、一晩私と付き合ってもらえませんか?」

「え?」

「突拍子もない話をしてすみません。でも私、もう少しあなたといたいんです」

「わかりました。では、少し休めるところに行きましょうか?」

休めるところといっても、思いつくのはホテルしかありませんでした。

この駅の近くには、数件のビジネスホテルが建っているので、私は部屋を一つ取ると、そこに向かったのです。

 

既に時刻は夜十一時を回っていました。

この時間からだと、飲食店などは閉まってしまいますし、行く場所は限られます。

「ホテルでよかったでしょうか?」

「はい、構いません。斎藤さんと一緒にいたんです」

そう言うと、彼女はシャワーを浴びると言って、浴室に向かいました。

しばらくすると、しっとりと髪を濡らした奈々さんが出てきます。

バスタオルでカラダを巻き、妖艶な姿でした。

「ぼ、僕もシャワーを浴びてきます」

「はい」

頭を冷やすため、私はシャワーを浴びました。

一気に酔いが吹き飛び、頭がリフレッシュしていきます。

(このまま奈々さんを抱くのだろうか?)

そんな思いが頭をよぎります。

私がシャワーを出ると、奈々さんがベッドの上にちょこんと座っていました。

その姿は、少し少女のようにも見え、私を興奮させていきます。

「斎藤さん。あの……、一晩でいいんで、私を抱いてください」

「ホントにいいんですね? 後悔しませんね?」

「はい、大丈夫です。私だって人間です。人恋しい時もあるんです」

「わかりました」

私は、奈々さんの前に進むと、彼女の肩を抱きしめました。

そして、自身の唇を近づけていきます。

奈々さんは、何をされるのかわかったのか、スッと目を閉じました。

「んちゅ……」

触れるだけあの淡いキスが展開されます。

「斎藤さん……、あぁ」

「正樹って呼んでください。奈々さん」

「正樹さん……。はぁん、もっと、もっとキスをしてください」

奈々さんは、手を私の後ろに回すと、ギュッと抱きついてきました。

私も彼女を抱きしめて、もっと、濃密なキスをしていきます。

舌同士を絡めあい、お互いの唾液を啜り合っていきました。

「んじゅ、じゅるん、じゅる」

キスを止め、私は奈々さんを見つめます。

奈々さんの瞳は、たっぷりと水分を含み、ウルウルと光り輝いていました。

堪らなくなった私は、そのまま奈々さんを押し倒していきます。

対する奈々さんもされるがままになっていました。

「奈々さん、タオルはぎ取りますよ」

「はい、恥ずかしいですから、あんまり見ないで」

ゆっくりとタオルをはぎ取ると、白い肉感のある裸体があらわになりました。

「キレイなカラダですね」

「そんなことないです。もうアラサーの女なんですよ。体型も崩れてきています」

「そんなことないですよ。魅力的なカラダをしていると思います」

「ハァ、んんぁ……、ダメ、恥ずかしいです」

「おっぱいも形がいいですよ」

奈々さんのバストは、決して巨乳というわけではないのですが、形がかなりよく、美乳と言えるでしょう。

私がスッと手を伸ばして乳房に触れると、プルンと弾力のある質感が指先を包み込んでいきます。

〈続く〉



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