連載官能小説『隣人は占い師』第7回
女性が興奮すると濡れるというのは、雅也も一応知っている。
しかし、実際にそれを目の当たりにしたのは初めてである。
(おま×こって、本当に濡れるんだなぁ)
と、感慨深くなり、彼は指先で膣口をスリスリと擦過した。
触るほどに、膣内からトロリとした淫蜜があふれ出して来る。
それを潤滑油代わりにしながら、ヴァギナを愛撫していくのであった。
「はぁん、んんー、んぁ、あぁん、雅也さん……、はぁ、気持ちいい……」
「おま×こすごく濡れていて……、ハァ、蕩けそうだ」
「だって、雅也さんがエッチに弄るからぁ……、誰だってこんなことされたら濡れちゃいます……」
試しに、指を膣内に挿れてみる。
既にたっぷりと濡れているので、挿入はスムーズであった。
ヌルリと指先が膣内に吸い込まれていく……。
膣内は、少し窮屈な感じがある。
ピタッと肉ヒダが、指先に吸いついて離さないのである。
だからこそ、妙に心地いい。
ここにペニスを挿れたらどんな気持ちがするのか?
それを想像するだけでも興奮度は高まっていく。
指先を奥の方まで挿れてみる。
膣壁を指の先端がメリメリと切り開いていくのであった。
「ハァハァ、指が奥まで……」
と、香菜が淫声を漏らす。
ただ、雅也はこの後何をすればいいのかわからなかった。
アダルトビデオなどで見た知識を総動員して、プレイを進める。
軽く、指をシコシコと素早く動かしてみた……。
すると、ヌメリガ一層強くなり、蜜が噴き出してくるのがわかる。
女性器の不思議な面を見たような気がした……。
「雅也さん、クリを弄って」
と、甘い声で香菜が告げる。
クリ……。
つまり、それは陰核のことであろう。
陰核が女性の一番敏感な部分であることは、雅也も一応知っているつもりである。
しかしながら、どこが陰核なのかわからなかった。
「クリトリスって、あの、どこにあるんですか? 俺、よくわからなくて」
「ここです」
そう言うと、香菜は自分の指先で陰核を弄った。
小陰唇の上方部分に、包皮に包まれた場所がある。
どうやら、そこが陰核のようであった。
雅也は指先の腹を使って、その包皮を押してみる。
すると、ピュッと豆のようなものが飛び出してきた。
米粒大の、小さな白い肉芽である。
(これがクリトリスか……)
初めて見る陰核は、意外と小さくて、可愛らしい印象がある。
試しに、指で軽く突いてみる。
途端、香菜のカラダがビクンと跳ねた。
「んぁ、あぁん。そこは敏感だから優しくしてぇ」
「す、すみません、慣れてなくて」
慌てて指を引っ込める雅也。
次に触れる時は、優しい感じで摩ってみた……。
ヒクヒクと陰核は震えており、感じている様子がわかる。
陰核を弄っていくと、今度は別の欲求が浮かび上がってきた。
それは、女性器を舐めたいというものであった。
一体、どんな味がするのだろうか?
考えるだけで、わくわくしてしまう。
雅也は、スッと顔を陰部に近づけていった……。
たちまち、ツンとする淡い香りが漂ってくるのがわかる。
チーズというか、発酵したヨーグルトのような香りが鼻を突いたのである。
女の香り。
そんな風な気がする。
たっぷりと女臭を嗅いでいくと、雅也はクラクラしてきた。
舌先をペロッと出して、軽く膣口を舐めてみる……。
そこはやはり熱かった。
同時に、少しだけ塩気のある味わいを感じたのである。
「はぁん、そんなとこ舐めちゃダメですぅ……」
香菜はそう言ったが、本気で嫌がっているようには聞こえない。
むしろ、もっとやってほしそうな表情を浮かべているのだ。
ペロペロと犬ような舌づかいで、膣口を舐め回していく。
たっぷりと噴き出した蜜が、舌の上で踊る……。
素晴らしい味わいである。
同時に、もっと味わいたい。
雅也は、ヴァギナにむしゃぶりつくと、一心不乱に舐め続けた。
これには、香菜も堪らなくなる……。
恥ずかしさもあるのだが、やはり、快感の方が上回る。
雅也のクンニリングスは、決して技術的に長けているわけではない。
だが、本能に従っているというか、野性的なのである。
その野性味あふれる舐め方が、妙に興奮を誘ってくれる。
香菜はブルブルと体を震わせながら、感じ始めるのであった。
「雅也さん、気持ちいいです。ぁぁん」
「クリも同時に舐めてあげますよ」
少しずつ、女体にも慣れてきた雅也は、舌先を使ってクリトリスを転がした。
陰核は、執拗な刺激により、ぷっくらと膨らみ、さらに充血を始めていた。
白かった雌芯は、ほんのりと赤みを帯び、桜色に変化している。
ここまで舐められると、香菜もアクメを迎え始めた。
強い絶頂感を覚えたのである。
「雅也さん。私、そのイッちゃいそうです……」
香菜は、ビクビクとカラダを震わせながらそう言った。
女性がイク瞬間を見たことがない雅也は、何としてもイカせたくなった。
「イッてもいいですよ」
雅也は強く言った。
そして、陰核を舐りながら、さらに淫裂を指で掻き回し、刺激を加えていく。
こうなると、香菜も堪らなくなる。
鋭い快感が襲ってきて、耐えるのがしんどくなるのだ。
そしてとうとう……。
「あぁん、ダメ! イク! イッちゃう!!」
香菜は高らかに叫んだ!
そして、カラダを弓なりに反らせると、そのままイッてしまったのである。
陰部からトプっと蜜が噴き出してくる。
トロトロになった分泌液が、太ももを伝った流れ出し、キラキラと輝いて見えた。
昇天を迎え、トロンとした目つきになった香菜は、がっくりと項垂れた。
かなり消耗している。
しかし、心地のいい疲れである。
一方、雅也は嬉しさでいっぱいになっていた。
女性をイカせるのは、結構難しいという話を聞いたことがあったからである。
にもかかわらず、初陣でイカせることができた。
これは大きな自信にもなったし、悦びに繋がったのである。
「香菜さん、イッたんですね?」
そう言う雅也の指先は淫蜜で濡れていた……。
それが、電球の明かりに照らされて、煌びやかに光ってみえる。
「はい、すごく気持ちよかったです。雅也さん、お上手なんですね」
「そんな、俺なんてただの童貞ですよ」
「そんなことないです。ものすごく愛を感じました。だから、嬉しかったんです」
愛情を持って接したのは事実である。
雅也は、香菜に会ったばかりなのであるが、彼女に対して、不思議な感覚を得ていた。
迸る愛情を感じるのである。
香菜はゆっくりとカラダを起こすと、ヒシっと雅也に抱き着いた。
そして、
「雅也さん、今日はこのまま続きをしてください」
「いいんですか?」
「はい。雅也さんは運命の人ですから」
ここまで言われて、もう引き下がれない……。
勇気を振り絞って、第一歩を進める必要があるだろう。
香菜は、そっと顔を近づけ、雅也の唇を奪った。
前回に引き続き、二度目のキスである。
それは、こってりとしており、少しだけ大人の味がした。
キスにも慣れ始め、雅也は思わず香菜を強く抱きしめた。
それだけ、愛おしく感じてしまったのである。
今日は男を見せなければ……。
雅也は、覚悟を決めると、ゆっくりと香菜を押し倒していった――。
〈続く〉
コメント